第67話.作戦会議 Part2

 最近は休日より学校に居るときのほうが休日してる気がするんだよね……。


 家に集まった3期生&最上さん&ましろさんの光景を見ながら、ふとそんなことを考える。


 いやだってさ、配信始めるまでは準備で忙しかったでしょ? そして、VTuberになってからは配信準備で忙しい。さらに最近はみずなのこと。


 でも少し残念なことが……。


 そんな憩いの場、学校ともあと1週間でしばらくお別れなのだ……。そう、みんな大好き夏休みが始まる。


 今の時期、僕的にはちょっと悲しい。だって憩いの場がなくなってしまうんだもん!


 そりゃあ、夏休みに入ったら配信はたくさんできるし、祐希とかみの、早乙女くんとも一緒に遊べる。いろんな人とコラボ配信もできるかもしれない。


 ……あれ、やっぱり夏休み入ったらメリットのほうが大きくない?


 ──うん、夏休みは最高だねっ!


「え〜、というわけでみずなについて進展があったらから、第2回みずな救出作戦会議を開催する!」

『わ〜わ〜!』

「わ、わーわー……」

「はいはい、わーわー」

「はぁ……」

「……」

「これは泣いても許されるだろ!」


 祐希の元気のいいかけ声で始まった作戦会議。


 これに対して、相変わらずのオンラインで、一見ノリのいいように見えながらも作詞しながらで心ここにあらずのりー。それに続けて、どう反応すればいいか分からず困惑の最上さん。ノリの悪い雰囲気を出す僕。ため息の優菜。無言の深空。


 なので、正しくは素晴らしい状態で始まった作戦会議、だね!


「まず初めに、みんなには深空が見つけてくれた音声ファイルを聞いてもらったと思う。ひとまず、それについての感想を凪以外からももらいたい」

『あたしはもうあれで確定してもいいと思うなぁ。なんなら今すぐにでも助けに行きたい……』

「事務所の意見としてはやっとゴーサインを出せるって感じですね」

「私はあれを決定的証拠にしていいかはわかりません。けど、みんなが助けるっていうなら私も全力で助けます」


 概ね賛同的な言葉をもらえてよかった……。


「ん、さんきゅ! んじゃ早速次だ。みんなの役割分担だな。深空はこれからも引き続き情報収集してもらえると助かる」

「ん、まかせて」

「あんがと! 次に……最上さんすかね。最上さんはどうします?」

「私は事務所のみんなとみずなさんに対しての準備を進めていきます。危険性も高いので準備は大切ですからね」

「あざます! 次は、りーちゃんと優菜だけど、2人には配信を頑張ってもらいたい」

「配信を?」

『え、なんで? そりゃ、配信も頑張るけど、あたしたちも全然手伝えるよ?』

「いやいや、これもめちゃくちゃ助かることなんだよ。俺と凪はリアルのほうのみずなの対処をするから、配信をするのが減ると思うんだよ。だから2人には俺等の分までしてほしいってわけ」

「僕たちにとっては結構助かるからやってもらえると嬉しいな」

「やります」

『も〜、お兄ちゃんも言うなら仕方ないなぁ』

「……いやまぁ、いいけどさ? 俺結構真面目に説明したのに、全ての手柄を凪に取られた気がするんだが……」


 といった感じで、前回よりも順調に進んだ作戦会議は、このあと細かいことも決めた後に幕を閉じた。










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