シンデレラになんかさせない(シンデレラストーリー妹サイド)前編※途中グロ注意
私は目覚めた。
私は死んだはず。
あの日、何もかもを奪われ、自暴自棄になって、姉を殺した。
私は双子の妹として生まれた。
しかし、私は二卵性の双子で、姉は美しかったが私はそうではなかった。
姉は何でもそつなくこなしたが私は要領が悪く、いつしか姉も両親も、私を出涸らしと言い、貶すようになった。
さらに姉がやったいたずらを全て私がやったと言いわれ、私は両親から毎回2時間も怒鳴られ、その度に私への当たりが強くなった。
「本当にあなたはお姉ちゃんと違って出来が悪いわね。まさに出涸らし。この家の面汚し…産まなきゃよかったわ…」
母にこう言われた時、私は絶望した。
だからと言ってもがいたところでどうにもならなかった。
そんな私にも、私を愛してくれる存在ができた。
婚約し、もうすぐ結婚すると言う所だったが、突然婚約を破棄された。
「君のお姉さんとの間に子供が出来た…ごめん…僕は責任を取らなきゃ…」
あっけない終わり方だった。
あなたも姉を取るのね…。
落ち込みながら家に帰ると、ニヤついた姉に、2人が愛し合っているところの動画を見せられた。
「あんたに彼をこんな風に満足させる事ができたかしら?無理よね(笑)」
私の反応を見て、姉は楽しんでいた。
私は我慢の限界だった。
さすがに両親も私の味方になってくれるだろうと思い、親に姉が自分の婚約者を奪った事を話した。
しかし両親は怒るどころか微笑みながらこう言った。
「そりゃあお前なんかよりお姉ちゃんの方がいいだろう。何当たり前のことを言ってるんだ?」
そして母親に関しては、鬼のような形相で私を睨みつけながら近づいてきて、私を殴りつけた。
「あんたの穢れた遺伝子をこれ以上後世に残すつもりなの!?ふざけるんじゃないわよ!」
私は状況が分からず、ポカンとしていると、母親が私を踏みつけた。
「あんたの父親はねえ!私を強姦したクソ野郎なのよ!!表沙汰にしたくなかったからお父さんともして、どうか子供が出来てもお父さんとの子であってほしいと思っていたのに、お姉ちゃんはお父さんとの子、お前はあの野郎の血を継いだガキだったのよ!」
異父重複受精…聞いたことがある。
1日に複数の男性と性行為をすると、卵子が2個以上排卵された場合、稀に異父の双子ができることがある。
そうか…生まれた瞬間から私はこの家族から疎ましい存在とされていたのか…。
「あの男の子供だと知った途端、お前など捨ててしまおうと考えたが、双子の片割れだけを施設に預けるのは体裁が悪いからな…。最低限のことをやってやっただけでも感謝してほしいな。お前の家族孝行は、これ以上私達の迷惑にならないこと、その醜悪な遺伝子を後世に残すような愚かな事を考えないこと、できれば樹海でひっそり死んでほしいんだがな…。」
「そうよ!あんたなんか死ねばいいのよ!死ね!死ねーーーーっ!」
そう言って私が気絶するまで蹴り飛ばしていた。
意識が遠のく中、姉が両親の元にやって来て、私に近づき、耳元でこう囁いた。
「あんたのものは全部私のもの。これからもあんたが得るもの、全部奪って絶望させてやる。そのブサイクな顔が絶望に満ちるのを、また見せてね♪アハハハハ!」
そう高笑いをした。
私の中で、何かがプツッと切れた気がした。
その後目を覚ますと、辺りは真っ暗になっていた。
あのあと私は放置されたままになっていたのだろう。
時間を見ると夜中の2時…。
私はキッチンに行き、包丁を手に取った。
そして姉の部屋に行き、寝息を立てている姉に迷いもなく包丁を突き刺した。
「!?何!?ぎゃああああああああああああああああああっ!!!!」
訳も分からず、激痛に絶叫する姉。
私は何度も何度も包丁を刺した。
生暖かい液体が私に降りかかる。
そんな事も気にせず、私は姉を殺すために包丁を突き刺し続けた。
「何だ!?どうした!?」
姉の部屋に来た両親が姉の部屋の電気を点けると、部屋は姉の血で真っ赤に染まっていた。
「いやあああああああっ!!!!!」
「フフフ…殺してやった…あんたたちが大事に育てていたお姉ちゃんはもういない!アハハ!ザマアミロ!血筋にこだわって私を愛さなかった罰だ!こいつは私から全てを奪った罰だ!アハハハハハハハハ!!!!」
「っ…このクソガキが!!!!」
その後、私は激昂した両親によって殺された。
私から包丁を奪い取った父親が迷いもなく私の心臓に包丁を突き立てた。
母親は私を羽交締めにして動きを封じ、父は引き抜いた包丁を、今度は両目に刺し、口を裂き、ありとあらゆるところに包丁を刺してきた。
きっと死んだ後の私の姿は酷いものだっただろう…。
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