年の差恋愛
僕には彼女がいた。
少し歳の離れた、綺麗な彼女。
友達に言っても理解してもらえないから、彼女のことを話すのはやめた。
彼女は僕に毎回プレゼントをくれた。
でも僕にはもったいないし、毎回プレゼントをもらうのは申し訳ないからいいよって言った。
でも、それだけのことをしてくれているからと、その後も僕にプレゼントをくれたり、僕には似合わない高級料理店に連れて行ってくれた。
ネットで調べたら、そう言う事をするのは相手を本気で愛しているからだと知った。
だから僕は、そんな彼女のためにとことん尽くした。
しかしある日、彼女と一緒にいたところを親に見られてしまった。
家に帰ってから、両親から問い詰められた。
相手とはどう言う関係なんだとか、騙されているんじゃないかとか、お金をもらってるんじゃないかとか、そんなありもしない事を言われた。
僕たちは本気だ、彼女の事は、就職してから結婚して、お互い支え合っていきたいと本気で思っている。
母は泣いてしまった。
彼女とは本気である。
結婚前提で付き合っていて、就職して安定した収入が入るようになったら彼女と付き合ったもりだと伝えた。
父親は怒鳴った。
親より年上の人間との結婚なんて許せるわけがない!
それに会うたびに高級レストランや高価なプレゼントを与えるなんて、どう考えても援助交際としか思えん!
第一向こうにその気はあるのか!?
そう言われたので俺は、君とずっと一緒にいたいと言われたと伝えた。
父も母も、それを聞いても納得してくれなかった。
仕方がないので、俺は次に会った時に彼女に、親に会ってほしいと伝えた。
しかし彼女は、自分がおばさんだから受け入れてもらえるわけがないと拒んで来た。
俺は必死に説得したが、それでも首を縦に振ってはもらえなかった。
その後、彼女と全く連絡が取れなくなった。
何で?どうして?
俺は喪失感に苛まれた。
友達からは、所詮その程度にしか考えてなかったんだ、気にするなと言われたが、色々と焦らせ、ストレスを与えてしまったのかもしれない…そう俺は後悔した。
数ヶ月後
俺が彼女と来た高級料理店の前に来て、彼女との楽しい日々を思い出していた。
もう彼女とは会えない。
そう言い聞かせながらも諦めきれない俺は、こうして彼女と来た店の前に来ては、また再会できないかと期待してしまった。
そんなドラマみたいなこと、あるわけがない。
そう思い、帰ろうとした時、何と彼女を見つけた。
僕よりずっと大人の男の人と腕を組み、歩いていた。
俺は後ろを向き、気付かれないようにした。
彼女は一瞬俺に気づいたような態度をとったが、隣の男性に聞かれると、
前までアンチエイジングにしてた子に似てた。
でもあれがここに来るわけないし、人違いだわ。
今の子の方がイケメンだし割り切った関係だし、上手いからいいのよねー♪
と話していた。
遊び道具…俺は本気だったのに、彼女からしたら、俺はおもちゃ同然だったのだ。
アンチエイジング…つまり、体の関係を持つことで肉体的な若さを保っていたと言うこと…
その程度の存在としか思われてなかったんだ…。
俺は家に帰ると、ものすごい吐き気に襲われ、トイレで吐いてしまった。
母が驚いて駆け寄り、背中をさすってくれた。
何があったのか聞いてきたけど、とても言えない。
結局遊ばれてた。
あの女にとって俺と付き合っていたのは、体目的で、俺自身との将来なんて全く考えてなかったんだ…。
それから俺は女性不信になってしまい、それから今日まで彼女どころか、女友達も作れなくなってしまった。
俺をこんなふうにしたあの女を、俺は一生許さない…。
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