#7/27 #渡し守 #ブーゲンビリア
近くに商品を届けた帰り道、電子板に映る船が目に飛び込んできた。どこの川かは知らないがキラキラと光る川面の上を気持ちよさそうに進んでく。渡し守が今時期の見所を話し始める。青紅葉や竹林、くずきり。
涼やかな景色と砕き氷の浮かぶくずきりの映像が映し出される。じりじりと首筋を焼かれとるわたしはたまったもんじゃない。
「また、どっか行きたいなぁ」
ぽつりとこぼれた独り言に少しの間、かたまってしまった。独り言を言ってしまったことが恥ずかしいのはもちろん、『また』が何に対して言ってるのかわかってしまった。
川の音から、さらさらとゆれる竹林に移り変わる。ひまわりを見上げる音無くんには、竹林が似合いそうだな。脳内の音無くんの髪は笹と同じ向きに揺れている……て。
あぁああ、何で思い出したん、何で考えてしまったん。熱い。すんごく熱い。汗が後から後から吹き出てくる。
居ても立ってもいられなくなって、逃げるように家に急いだ。
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7月27日(木)
誕生花:ブーゲンビリア
花言葉:激しい愛
『激しい愛』とはどういうものだろうか。想像してみても思いつかなくて顔に力が入ってしまった。
まぁ、いいか、これから知っていけば。
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