リライズ・リ・インカネーション

夏への薫香

どこからか　プールの香りがしてくる

泳いでいるであろう　子供たちの騒がしい声も聞こえる

ふと空をみあげてみると　入道雲みたいな　もこもこした雲が

山の向こうに白く　大きく　ゆっくりとこちらに向かってくる

紫陽花は色をつけ、土の成分で多様に咲き誇る

そろそろ　この間買った風鈴を

縁側につるそうか　扇風機も出して掃除しておかないとね

山の緑は濃くなり　湿り気を帯びた風が鼻をくすぐる

まだ　　今年も見れるだろうか

この池や堰に　乱れ飛ぶ蛍の群れを

夜になると　どこからか

料理の香りが　漂ってきて

家路を急ぎたくなる　

家に着くと　窓の外には蛙が何匹もはりついていて

蛙も夕飯時なんだなと　笑いがこぼれる

そして田んぼでは　蛙の合唱

それを　子守歌にして　今夜も眠ろう

夏は　もう　すぐそこ