クライマックス前半

――前回の情報収集から日を空け、クライマックスフェイズのために集まる一同


GM:前回までのあらすじ

   天音ちゃんは悪魔の科学者桐坂将の遺伝子データから作られたなんかあれだった。そこに入ってる桐坂将は変態では……?

   とりまヴェノムハザード麻生哲治がそれを利用して桐坂将の研究していたものを取り込んだぞ。でも桐坂将的には麻生が勝っても皆が勝ってもどっちでもいいな状態らしいぞ

   そんな訳で高い所からレネゲイド散布しようとしてるおっさんと決戦だ!


――シーンインし、浸蝕率は全員80前後の丁度いい感じ

  そして、相談していた通りに演出を始める一同


――――――――

 街で一番高いタワーで待ち受ける麻生哲司。そこに向かうは、戦闘機形態に変形したエッジファイター。

 立花の操縦の下、一葉含む四人は機体にしがみついている。タンデムシートは嫁専用だ。

 風に煽られる天音の脳裏に声が響く。


『そういえば、君が消えないで済む方法を教えておこう。……君の中には、僕への繋がりが確かに作られている。それを上手く切り離す事だ。そうだな、時間的にこの事件が終わるまでが望ましい。それで僕は、きれいさっぱりこの世から終わるだろう』


「なによ、散々やらかしておいて……アンタは一体なんなの?」


『何、と問われてもね。難しい所だ。僕は平和を目指していたが……まぁ、君に選択を委ねたいと思った。それだけだ』


「委ねる。ねぇ……押し付けがましいと言いたい所だけど、平和を目指す事は私も同意よ。だから、出来る範囲で力を貸しなさい。アンタと私、どっちが残るにしてもね」


『喧嘩は苦手だからな。殴る場所は僕が探る、後は任せたよ』


 決戦の時は近い。展望台で腕組みをする麻生の姿が見える。その身体は所々紅い結晶に覆われ、浸蝕されているように見えた。

 エッジファイターが変形と共に拳を振り上げ、ガラス窓をぶち破る。――と、共に。拳に取り付いていた一葉がチェーンガンをぶっ放した。


 無数の銃弾が、麻生を覆う紅のクリスタルに弾かれる。その隙に直人が展望台に降り立ち、着地点を確保。


「なんとかと煙は高いところが好き、とはよく言ったものっすね。展望台から見下ろして、カミサマにでもなったつもりです?

 ……どーも哲さん、くだらないことを企んでいるお馬鹿さんを、ちょいと殴りに参りました」


「くだらない事、くだらない事ねぇ……はっ、俺にとっては人の顔色窺って生きている方がよっぽどくだらない! テメェラに用意したヒーローごっこもこれで終わりだ、俺だけの世界を作る準備がようやく整ったんだからなぁ!」


 叫ぶ麻生を制するように、エッジファイターが数秒のホバリングと共に着地。戦闘態勢を取る。


「そんなツマラン世界、許すと思うか?あんまり舐めてんじゃねぇぞ」


 着地したエッジファイターの脚部を伝って双葉が降りる。


「あなたを倒すのが私の任務だから」


 そして、飛び上がった天音が空中で数回転、最前線に立った。


「どーも、黒幕のオッサン。私にとってアンタはなんの面識もない奴だけど────」


 桐坂将の意識と同時に、その言葉を口にする。


「『世界平和』の為に、アンタはここで倒すわよ」

――――――――


――衝動判定の結果、立花のみが暴走

  浸蝕率上昇も100に乗る者はおらず、問題なくクライマックス戦闘が始まる。


GM:それでは説明ですが、麻生は既に<完全獣化><究極獣化>を終えている状態で立っています。「パンドラボックス」という名前のコマは麻生と融合しているレネゲイドそのものであり、データ上は別のエネミーですが見た目の上では麻生に食い込んでいます

   では、セットアップ。パンドラボックスは<融合>を使います。麻生と常に同じエンゲージにいるようになり行動を終了、エフェクトを共有します


直人:融合型エグザイルだー! めっちゃ楽しいやつー!


GM:今回はあまり融合型らしい事はしないけどねwそれでは皆さんのセットアップです


直人:「哲さん……いや、ヴェノムハザード。決着をつけよう、ここがあんたの墓場だ」

   《ファンアウト》《常勝の天才》を使用。ということで皆さん攻撃力+32と好きに動いてください


――一葉と双葉は少し後ろに。天音と立花は麻生&パンドラボックスと同じエンゲージへ移動する




一葉(従者):最初は自分から。コンセントレイト、滅びの一矢で浸食率+4HP-2。それでパンドラボックス狙います。

       ……(ころころ)……12。うむ?


GM:パンドラボックスは<砂の盾>でガードします。ダメージどうぞ


一葉(従者):こっちは60

      「あら、結構固いわね」


天音:強い!


GM:装甲はなしなので54通って……まだいける! 次は麻生のターン

   <コンセントレイト>+<大蛇の尾>+<命の剣>で対象はダイスで……天音! 銃弾の雨を切り裂いて、麻生は蛇の尾のようにその腕を伸ばす

   達成値58!


天音:ひぃ、回避失敗!


GM:ダメージは56!

   「所詮貴様は、偽りのヒーローに過ぎないんだよぉ! 俺の生み出した、桐坂を目覚めさせるだけのヒーローごっこの英雄だ!」


   蛇腕が強かに天音を打ち付け、肉塊へと変える。そう、普通の人間であればそこで終わっていただろうが


天音:打ち付けられた肉塊は、ボロボロになりながら立ち上がり、その姿は人へと戻っていく。天音は口の中の血を乱雑に吐き出すと、強い意志を込めた瞳で麻生を見据える

   「──上等」


   「偽りのヒーロー? 上等よ。誰かを守れるなら偽りだろうと私はヒーローよ。それに────今ここに居る私は偽りなんかじゃない。私は天音……『涼良木天音』だ!!」


   そう言いきり。天音は再び力強く立ち上がる。

 自身の出生。生まれた意味。まだ心に引っかかる物がある。されど、今ここに居るのは自らの意思。

 桐坂将や、ハザードの思想など関係ない。涼良木天音として彼女は今、ここに居る────リザレクトで立ち上がる!


GM:「ほざけぇ!」と追撃を加えようとするところで、立花のターン! ロボが割り込む


立花:えーではマイナーでヴィークルモーフィング。エッジファイターが完全戦闘モードに移行します。腕の剣をガチャガチャ形成しながら(実写TF風に)スライディングで切り込みますよねそりゃあ!

   エースドライバーとコンセントレイトで……達成値34!


   (GMがガードを宣言した後)ロボの火力と直やんのバフ、アームドスーツも込みでダメージ79!

   「ハハハハハハハ!!ミンチにしてやるぜェ!!」暴走中


天音:「ちょっとマスター! それヒーローのセリフじゃない!」


直人:「やっぱりっさん……支部長はすげーや。デカい硬い強い、の三拍子がそろってる」


双葉:固定値50とかすげぇ


GM:蛇腕が伸ばされたその瞬間、殺意のまま振るわれるセイバーエッジがその道を断ち切る。圧倒的質量の刃が、クリスタルの装甲を切り裂いていく――志木か双葉、行動値が同じ二人は好きな方からどうぞ!


直人:では志木が行きますねー

   イニシで武器を取出し、マイナーでボルトアクションライフルを使用、メジャーはコンセコンソマルポンで麻生さんを攻撃!

   達成値は28で……(GM、ガードを宣言)……ダメージは37!


   「戦うのが苦手だなんて弱音、事ここに至ってはのたまう余裕なんてないんでね。──俺のできる全力で、アンタを撃ち抜く」

   右手に持つライフルの引き金を引く。坑レネゲイド作用を付与する為の改造を施された弾丸は、本来より僅かに遅い。常人にとっては皆無の差異も、超人の戦いにおいては致命的。現に麻生哲治は弾を防ぐべく動いている。

   故に、左の引き金を引く。右のそれより僅かに速い弾丸は、男の意識の空白に入り込んで。

   ──届く寸前、二つの弾丸がぶつかり合い、跳ねる。急激に進路を変え、防御を避け、的確にその身体を撃ち抜いた。


   ダイス-3個もついでに贈呈します


GM:エッジファイターの攻撃に怯んでいるとはいえ、この距離だ。銃弾は届くはずがない――そう、『能力なし』と呼ばれるその男が、本当の能無しであれば


「しま――っ!」退路を断つように背後から、銃弾がその身体に傷を穿つ。小さいが、確かに致命的な隙間


   ガトリングの大きな傷、ライフルの小さな傷、それらは麻生の身体を確かに蝕んでいた。ってところで天音のターン!


天音:しゃ! やるぞぉ! マイナーで完全獣化! 破壊の爪ぇ! 侵食率+9

   コンセントレイト!獣の力!神獣撃! これらで殴ります!

   達成値は38!(GM、今回もガードを宣言) ……神獣撃ものって、ダメージは合計96! おらっ、消し飛べパンドラボックス!


GM:これでこっちのHPは0! 本体じゃないので復活エフェクトも積んでない!


天音:「っ!」

 体が軋む。獣のような外見ではなく、頭から角が生え、腕もガントレットのような鋭利な物となり、悪魔の様な姿になる。

 ヒーローとは程遠い見た目。されど、その腕で救ってきた物は多い。

 悪魔でも、偽りでも、人を救うという意思は変わらない。ならばこそ────

涼良木天音:「一……撃……」


 その剛腕は、見知らぬ誰か、見知った誰かを救うため──


「ひっさぁぁぁぁぁつ!!!!!!」


 今、パンドラボックスに向けて振るわれた───


GM:「ぐあああああああ!!!」結合されていたレネゲイドクリスタルが砕け――最早それは再生する力もない。

ばちり、ばちり。レネゲイドのコントロールを失って、その身に纏う装甲が剥がれ落ちていく


   「こんな所で……俺が、こんな所で……おわれるかよオオォォ!」叫び、麻生としての顔を見せながらヴェノムハザードはその手を伸ばし続ける。パンドラボックスは消えて双葉のターン!











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