オープニング天音

 オンラインセッション当日。

 なんやかんやと少し前に集まって、立ち絵を決めたり、NPCについての雑談を始めたり。そんな中で設定が決まっていくのも楽しいものだ。

 PC1天音のロイス欄に会った「シスターフレア」という人物に清楚な立ち絵が与えられ、設定もそれに引っ張られるように決まっていく。

 さて、そして集合時間と決めていたその時に「よろしくお願いします」の掛け声とともに卓は始まる。

 まずはオープニングだ!


―――――


GM:では、まずはPC1の天音チャンのオープニングシーンから。浸蝕率上昇お願いします


天音:はーい(ころころ)……7


GM:では、かつてFHとの大規模戦闘で記憶を失いUGNに拾われたあなた、天音は支部員として戦いながらも日常を送っている。

   今日も教会でシスターであるフレアを手伝い、子ども達の面倒を見ていた所だ。

   「いつもお疲れ様、天音」と彼女はあなたをねぎらう。


天音:「いやいや、好きでやってる事ですから」と、体に子供がまとわりついたりしてるがなんともなさげに軽々と持ち上げたりして遊んでいる。キュマイラの力があるのか、それとも素の力なのか


GM:「ふふ、力持ちさんですね……頭の方は、ちっとも成長しないけれど」こつんと小さな嫌味と共に聖書で軽く頭を叩かれる


天音:「ちょっとー! たまには普通に褒めてくださいよ!」と、いつもよくしている会話だからか、嫌な思いをした様子もなく笑みを浮かべながら言葉を返す


GM:「はいはい。それじゃもう一仕事してもらいましょう。山中さんの家の子を送ってあげてください、今日は迎えに来れないそうなので……」これもよくある仕事だ。教会へ学びに来た子どもの送り迎えは義務ではないが、天音はそれを進んで引き受けていた


天音:「はーい! さぁさぁ、そろそろ帰る時間ですよ。早く帰らないと鬼が出ますよ〜鬼が!」と、頭に角を作るジェスチャーをしながら子供達を追いかける。ちなみに鬼とは怒った時のシスターフレアである


GM:「あらまぁ、怒ってはいけませんよ。天音」見送るフレアは、それを口が悪い時の天音だと思っている。子ども達は勿論理解しているので、わーぎゃーいいながらも天音にしがみついて一緒に帰り道を行く


   そうして子供たちの面倒を見ながら街中へ降りていくと


   不意に、レネゲイドの気配を感じる。これはこの街では珍しい事ではないが、けっして安心出来る事ではない。FHの戦闘員は隙あらば街へ被害を与えようとしている


天音:「……さっ、着いたよ。いい? 今日はもうゆっくり休むのよ?」

   言って子供達を家に送り届け、感じた気配を探り、翔ける

   「なに企んでるか知らないけど、この街で騒ぎを起こす気なら────ブチッ! よ、ブチッ!」


GM:では、天音が気配を探った所、複数のFH戦闘員がとある民家へと放火しようとしていた。あなたを見つけた途端、ワーディングを張って銃を構える

   「ちぃっ、見つかったか! こんな事で!」「うるせぇ、やるぞ! 今なら一人相手すりゃ済む!」

   ってわけで、演出で蹴散らしてください!


天音:はーい

   瞬間、体が作り替えられるような感覚。

 それと共に頭から山羊のような角が生え、力が増していく。

 ────人を鬼だなんて笑えないな。

 と、内心で自虐を吐きながらも、気丈にFHエージェント達を睨めつけ、吠える。


   「だったら相手をしてもらおうか! ただし────謝るまで、全力で殴るわよ!」


 本来の口調と共に、一陣の風となり戦闘員ボコボコにした感じで


GM:FH戦闘員各々の練度はそう高くはない。いつも通り、その拳が唸るごとに――「ぎゃあ!」「ぐわぁ!」――一撃のもとに倒れ伏していくFH戦闘員

   そうしてレネゲイドが高まっていくうち、あなたの視界はぶれる風景から別のものに変わっていく。少しずつ、まるでまどろみに落ちるかのように


   ――白い部屋にいた

   真白い部屋の中に、男の背中があった。

   白衣を着た男が、何やらぶつぶつと呟いていた

   これは、そう。異常であると共に、どこか当たり前のことであると思えた


天音:「!?」突然の事に驚いているが、なぜか男から目が離せず、男を見ている


GM:男は振り返る(ここでシナリオロイスである「桐坂将」のコマを出す。)。君の瞳をどこか茫洋と見つめる。それは、君と同じ色をしているように思える。


   「目を、覚ませ。目を覚ませ」明瞭ではない声で


天音:「幻覚が、なにを……?」


GM:彼が手を伸ばす。あなたの身体に触れるが、通り抜けるように、あるいは一体化するようにその腕が消えていく

   幻影であると自覚しているあなたならば、その光景に驚くよりも、奇妙な身体の隙間を埋められるような感触に眉を顰めるだろう


   「幻覚じゃない。幻覚では……僕は、」


   「桐坂将だ」


天音:「っ! 触れるな!!」と、いまだに状況は把握できていないが、その奇妙な感触に悪寒が走り、後ろに下がります


GM:では、後ろに下がったその瞬間に光景は元のものに戻る。違いは、既にFH戦闘員は撤退していることだ

   いつも通りの風景に、謎の男に触れられた方の部分だけが奇妙な熱を帯びているように思えた――


天音:「桐坂……将」

   と、夢現の出来事で聞いた名前を忘れないように、口に出して言う。

   今のがなんだったのか、目を覚ませとか、よくわからない。それでも今思う事が一つある。それは────


   「………これ、どーしよ」と、触られた所を無意識ではらいながら、戦闘の余波でぶっ壊れた壁や電柱を見ながら、事後処理の為にUGN支部に連絡を入れる。


   桐坂将。どこか記憶に引っかかる。

 もしかしたら過去の記憶と関係がある人物なのかもしれないしただの幻覚かもしれない。それでも一度調べてみようかなと思います


GM:では、ここでシーン終了です。日常が……脅かされる!














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