第2話
時間も気力も体も、何もかも搾取される毎日。ときどき店の入るビルの屋上に上がって下を見下ろす。怖い。ときどき包丁を腹に突き立ててみる。怖い。どんな手段も怖かった。神様はひどい、と沙那は思った。生まれてくることは祝福する。でもその後の人生には責任を持ってくれない。人生に苦しみしかなくて、死にたいと思っても神様が作った本能のせいで簡単には死ねない。もう何回死のうとして、怖くて逃げたか。死にたいと願うことにすら疲れてくる。かといって生きていれば地獄の毎日。天の神様の、更にその天の神様に救いを乞う毎日だった。
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