第17話「モウアvsトオル、魔王軍の襲来」

 モウアと言えど俺がリミッター解除すれば余裕。しかし、そんなことをすれば街ごと吹っ飛ぶ。だからギリギリにしておく。

「準々決勝!第一試合!モウア対トオル!試合、始め」

その瞬間やはり突っ込んで来た。俺もギリギリで避ける。そしてそのまま槍を地面に刺したかと思うと、しならせて、上に上がり、蹴ってきた。それを薙ぎ払い、モウアと距離を取る。この時、モウアは思った以上の反応速度に驚いていた。次は俺から行くか。実はこの日の為に技を考えてきた。まずは、腹に超スピードでストレートを決める、そのまま上から拳を振り下ろす。

「深淵落下(フォールンアビス)」

それでもモウアは立つ。まぁ予想はしていたが。モウアが蛇行しながら近づいて来る。やつを少し動揺させる為の作戦をも準備してある。モウアが突いてきた槍を取り、近づき耳のそばで。

「お前、魔王軍の手先だろう?」

モウアの力が抜けるのが分かった。槍を持ったままモウアごと投げ飛ばし、木に当たって倒れた。俺が勝ったと思い背を向けた、その時だった。モウアが一瞬で立ち俺に突進してきた。まぁ予測は出来ていたので

「残像だ」

と言いながら後ろからもう一度深淵落下を喰らわせた。その後。モウアを上空に高く蹴り上げ色んな方向に飛ばしてはその方向に飛んでまた別の方に蹴る。反射球(パチンコを決めた)。その後、俺の最終奥義、アイテムボックス内にある剣を全て出しどうタイミングで飛ばす、針地獄を食らわせた。魔王の手下というべきか、本当にタフだ。

「ふふふ、強いですね、ですが、これならどうですか?」

モウアがなにかを上空へ飛ばした。

「喰らいなさい?」

棘が、伸びてきた。避けれないので殴って破壊。

「今のがもし、学園都市に放たれていて、貴方のように破壊もしくは避けることが出来ているのは、何人かしらね?」

「まさか」

「そう、そのまさかよ、それに貴方は気づいていたでしょう?これはね、魔王軍への合図でもあるの。」

その瞬間大きな爆発音と共に微かな悲鳴が聞こえた。リアスとトムの声は聞こえたがおそらく負傷している。流石にムカついた、色んな人をこいつは殺したんだ。なら

「死ね」

リミッターを45%まだあげ、アイテムボックスにある多数の剣を一気に色んなコースで投げた。そして刺さり負傷したところを俺の刀で斬る。

「本当にタフだな、まぁ俺もそこまで残虐非道な存在じゃない。一瞬で殺してやる」

「待って、これは私の上司、魔王軍四天王アンドラの命令なの、今そいつも来ているの」

「つまりそいつ含めて殺せばいいんだな?情報提供ありがとう」

「違…」

何か言いかけていたが人殺しのお願いなど聞くに値しない。俺はすぐさまリアスの元へ、

「リアス、生きているか?」

「トオ…ルさん、私…は大…丈夫だから、トム…を助け…て」

鑑定で見た感じリアスは命に別状はないが、重症だ。トムは、

「おい、トム、起きろ!トム、なぁ、変な冗談は後にしようぜ!な?!まだまだ稼がせてやるから、なぁ、起きてくれよ、」

トムは死んでいた。出血が多すぎた。怒りが込み上げてきた。トムは俺のこの世界で初めての男友達で、いい身分なのに。

 魔王軍四天王アンドラ、それからその他の兵士が攻めてきた。モドレーテにいる兵士、優秀な冒険者、教師共々戦っているが押されている。もうすでに都市は半壊状態。つまりこれ以上壊れても大丈夫。俺はリミッターを外した。一瞬どの戦場でも全員が冷や汗をかいた。

「待ったろアンドラ、殺してやる」





次回「トオルの闇堕ち、勇者召喚」

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