第10話「学園の怪事件、バジリスク」

 ついに学園に帰ってきた俺と、リアスなのだが何やら騒がしいので近くに居たトムに聞いた。

「トム、何があったんだ?」

「それが、夏休み中学園に残ってたやつが数人何者かによって殺されたんだ。近くには大きな何かが這った後があるんだってさ」

大きな何かが這う…か、昔本で読んだバジリスクみたいだったので、

「バジリスクかよ、」

なんて言ってみたら

「確かに!」

とみんなが口を揃えていった。そしてこの世界の図書館ではバジリスクを使役するレイセルピエンテと言う人物がいるのだとか。スペイン語みたいだなと、思いながら見ていたけど、おそらくそいつらが関係してるかもしれないな。詳しく調べたいが大食堂に招集がかかっているので移動した。

 校長が壇上に上がり、何やら話始めた。

「皆の者知ってると思うが、学園の生徒が何人か犠牲になってしまった。これ以上犠牲者を増やさないためにも、一旦大食堂で寝てもらう。てなわけで、大食堂で寝ることになった。

 さて、図書館に行きバジリスクやレイセルピエンテのことについて調べていたが、やはり神話のようなものしか出てこない。一旦諦めて大食堂に戻った。

 大食堂にはトム、リアスがいて2人が聞いてきた。

「何か手掛かりはあった?」

「何もない」

「そうか、」

「ただバジリスクが潜んでいることはほぼ間違いない。」

「なんで?!」

2人が口を揃えて聞いてきた。

「バジリスクに関する書物の中に、今から約100年前、この地を荒らす大蛇がおった。この大蛇を倒すべくして何度も討伐隊が送られたが、全てが失敗に終わった。国はやむを得ず、魔法隊で封印を行うことにした。しかし、バジリスクの力が強大故にこの封印はあと100年は持たぬだろう。と書いてあった。そして、この本が執筆されたのは100年前。これが本当ならバジリスクが潜んでいる可能性はとても高いからね」

神話ではなく、この学園の初代校長が執筆した本に書いてあった。

「今日の夜探してみようぜ」

「危険だけど、分かったわ」

「トム、死ぬかもしれないんだぞ?」

「これ以上犠牲を出さないためにも!」

「それにあなたが居れば大丈夫でしょ?」

「しょうがねぇな」

と言うわけで、俺たちでバジリスクを討伐することが決まった。




 次回「バジリスク討伐、神話の時代の記憶」

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