第8話「夏休み、魔物の大群」
もうすぐ夏休みを控えた僕、特にやることもないのでモドレーテに残ることにしようと思ったのだが。
「トオルさん暇なら私と来ます?住民はいい人だし、夜は星が綺麗ですよ?」
リアスからこのような提案があったのでそちらに行くことにした。他にもフォンターナからデータのお誘いや、アリステレアから王都に来いとか言われたが人混みとかは好きではないので断った。まぁまだ夏休みまで時間があるし、校内を回っておくか。
「おいそこの!」
誰かが誰かを呼んでいる?
「お前だよ!白銀の髪をしたお前だよ!」
とりあえず振り向いた。
「そう、お前だ」
「どちら様?」
「俺は留学生中の隣国の第3王子、トム=サンプラ」
まためんどくさいのがきた。何を要求されるんだろうか。周りがざわつきはじめてる。
「俺と、決闘しろ」
「きゃー!トム様直々に手を下すのね?!」
「トム様〜!そんなやつコテンパンにして下さい!」
「え?やだ」
どうも、空気を読むのが得意な人です。(ドヤ)
「ふざけるなぁ!」とか「トム様が相手をしてくれるのに断るの?」とか言われたからムカついたので、
「いいよ、やってやるよ」
と、謎に決闘することになった。
〜決闘場〜
客席ではどちらが勝つか、賭けが行われているが9割がトムにかけている。俺にかけたのはアリステレアとリアス、それからフォンターナだけだった。
「これより!トム=サンプラ対アズマトオルの決闘を行います。それでは、初め!」
「喰らうがいい!僕の最強魔法、サンダーボルト!」
「うわぁ!」
「さっすがトム様!」
「なんで美しいの!」
「トオル!何やってんの?!」
観客どもめが、こんなことで俺がやられるとでも思ったのか?
「勝者!…え?」
「審判、僕はまだピンピンしてますよ?」
一気に間合いを詰め左頬にパンチを決めた。
「殴った?俺のことを殴った?酷い!許せない!インフェルノ!」
俺の周りが全て炎になった、しかしこんなのはビンタでどうにかなる。
「は?僕の魔法が効かない?」
次は刀を抜き、首の近くで寸止めし一言
「俺の勝ちだ」
「勝者!アズマ〜トーオールー!」
こうして俺は決闘に勝ち気持ちのいい夏休みを過ごすのであった。
〜馬車の中〜
今俺は、リアスの故郷、ヤケイガキレイダヨ村に向かっている。何事もなければいいのだが、一様半径、3キロ程の中にどれだけの敵がいるかは探ってあるので、早期発見ができる。
「トオルさんの故郷はどこなんですか?」
うーんとても答えづらい質問だが正直に、
「ニホンデス」
「ニホン?それはどこですの?」
「ヒガシノチイサイシマグニデス」
「初耳です!」
そんな日常会話をしていたら僕のスキャン範囲に一気に大量の反応が、北西に2.4キロさき、魔物が約300体!
「皆さん北西に2.4キロ先、魔物が300体程います!」
「それは本当ですか?…本当のようですね、全員戦闘体制!」
馬車の護衛の冒険者のパーティリーダーが僕の顔を見ながら判断してくれた。数分したら魔物が見えた
「来たぞ!」
300体は流石に多いので俺が本気を出すことに。
「皆さんどいて!」
「君は危ないから戻ってなさい!」
そんなこと聞かずにリミッターを解除、思いっきり拳を前にしてほぼ全ての魔物を討伐。アイテムボックスで回収後、冒険者に口止め料として渡した。この力がバレれば楽な学園生活を送れないのでね。こうして、リアスの故郷に着いたのであった。
次回「リアスの故郷、異世界の星空」
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