第11話 2度目の配信とエルの実力 ④ 異常事態


「おいおい、なんで、普通なら最下層のダンジョンボスの一つ前のボスのはずのやつがここにいるんだよ。しかも、なんか大きいし。異常個体イレギュラーか。」


「なんなのじゃこやつは。」


「和名が白赤龍はくせきりゅうという名前のドラゴンでだな、しかしまぁ、ボス部屋でダンジョンの階級よりも高いモンスターが出てくることもあるからな、けど、今回は普通の白赤龍よりも大きいですし、そもそもこのモンスターが特級モンスターになっているのはよくわからん赤い魔力を使って戦闘機かのように攻撃してくるからなんだがあの大きさでもしもともとと同じ動きができるとすれば体の内部が普段と違う構造をしていてもおかしくないがはたしてどうなのか。いやぁ、おもしろそうだ。」


「その、はくせきりゅうなるものよりこのレンの方が怖いのじゃが…」


何で引いているのさ、エルさんやい。

って、おっと。

ドンと大きな爆発音が鳴り音速を超えた速度で迫りくる白赤龍をUAVが魔力でできたバリアを張って受け止める、がそのバリアは完全に威力を受け止めることができずひびが入っていた。


「これはこれは、もう確定ですね。まさか、特級ダンジョンでないのにアレに分類されるモンスターが生まれようとは。でも、救いはその分類を倒すと特殊なダンジョンでない限り同じ分類に分類されるのが出ないということか。」


アレというのは発見されて討伐されなかったら名前付きネームドになってしまうモンスターの事だ、まぁ、ドロップは名前付きと同じものになるけどな。

因みにモンスターの階級は通常、異常個体イレギュラー名前付きネームドという順に分けられる因みにこの分類は特定のモンスター内での階級で全体としての階級は他であるけどな。


「まぁ、構わないかな。俺自体が手を下すわけじゃない、それに本来の俺は後方支援タイプだ、だから、これを使おう。」

【自律戦術人形、フギン、ムニン】

「さぁ、始めようAIの時間を。」


たった今、二対のAIによる白赤龍への蹂躙が開始された。


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