第6話 初配信③



sideナオ


私は浜松第三上級ダンジョンに潜っていた、もちろん配信の為に。

そして私は増長していたのだろう、リスナーたちからちやほやされて、世間からは日本で一番特級探索者に近い者という風に扱われて実際私もそうなのだろうと思って、余裕だろうと思って下層に潜ったら罠を踏んでどこかに飛ばされて、一番弱くても上級モンスターのドラゴンに囲まれた、中にはうわさしか聞いたことないよなモンスターまでいて。


私はドラゴンの口が目前まで来たとき死を覚悟したその時だった、


「これって助けた方がいいの?」


と、男性とも女性とも判別がつかない声でそう聞かれた。

私は本能的に


「た、助けて。」


そこまで言って私は恐怖のあまり気絶した。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


sideレン


「た、助けて。」


そこまで言って彼女、ナオは気絶した。だからといって自分の配信とあちらの配信どちらとも配信されているらしいので仮面を外すことはできない。


「さて、この数のドラゴンを彼女に被害を出さずに殲滅する方法は。」


『せ、殲滅ぅ?』

『こいつの強さはどんなもんなんだ。』

『首席殿なら簡単でしょう。』

『我らの大規模ギルドのサブマスターの一人のあなたなら余裕でしょう。』

『この配信ってもしかしてヤバイ?』


あれ?上級探索者国際序列に入ったら半ば強制的に入れられる国連のお抱えギルドになる、三千世界universeの人たちもいるじゃん。


「そうだ、あの技にしよ。折角この仮面をつけているんだし。」


そう、この装備には秘密があるそれは、剣術スキルと舞スキルがMaxになってさらにその二つの上位互換の剣舞スキルまでMaxになるとかいう化け物装備だからな、だからこそ狐流剣術というオリジナルができるんだけどな、まぁ、同系統の別の仮面になると使う流派は変わってくるけど。


いやまぁカッコよくしているだけだしなんなら仮面付けてなくても剣術スキルとか舞スキルはMaxだけどな、おかしいな錬金術師で回復術師なはずなのにまぁ、スキルツリーを網羅しているのはその二つの系統のスキルしかないわけで。


まぁいい、それよりも。


「狐流剣舞術・神狐・狐、龍を狩る」


その瞬間一部のコメントを除いてコメントやドラゴンなどの動きが止まった、いや、啞然としているのだろうか何故なら一瞬で全てのドラゴンの首が刈り取られたのだから。ちなみに流れているコメントは。


『私の技を使ってくれたのね。』

『さすがはサブマスター。』


などのuniverse頭がおかしい面々のコメントだった。


「そういえば、今ってお前ら以外のコメントがないな。」


『な。』

『な。』

『は?おいおいおいおい。あの数のドラゴンも瞬殺だと。』

『やばいやつじゃん。』

『というか、あの数の素材をどうやって回収するんだ?』


さてと、じゃあ気絶しているナオに一応霊薬エリクサーを飲ませてドラゴンの素材をひとつ残らずアイテムボックスに片づけますか。


「アイテムボックス、収納。アイテムボックス、霊薬。」


俺はアイテムボックスを取り出しドラゴンの死体を収納し、そのあとすぐに霊薬を取り出した。


気絶しているだけなら霊薬なんていらない?馬鹿野郎、こう見えてくも膜下出血しているかもしれないだろだから念のためだ。


そして俺は気絶している彼女に霊薬を流し込んだ、そういえば、王言うときは面倒くさくなることを思い出して


「いろいろあったから今回の配信はこれで終了、じゃあまたどこかでお会いしましょう。」


その声に反応したのかUAVが配信を切断した。


さて、後はここを逆に登って行くとしますか。


俺は彼女をお姫様抱っこしてこう唱える


「フライ」


と、すると配信用UAVが反応して俺の背中に取り付き前方に空気の膜を作り出してものすごい速度で上がっていった。


そしてその後は受付の人に彼女の身柄を預けて俺は鏡花が待っている車に向かいそして家に帰った。


因みに家に入った途端にエルに突撃された、痛かった。

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