第74話 2024年3月17日 相生、公募について考える ~一次通過、二次落ち。でも、いつかは大きな虹をかけたい~



 今回は「公募の一次通過」について。


 どうも、ネクスト執筆陣に加えて頂いた、ネット小説家、相生蒼尉です。でも、書籍化したことはありません……。

 ネクスト執筆陣で、唯一、書籍化未経験……。

 本当にあそこに加わっていてもいいのだろうか?




 ま、まあ。それはともかく。


 最近、でぃすこーどなるものが稼働してまして。


 そこにスレ立てして、公募の一次は通っても二次は落ちるんだけど、どうしたらいいのか、いろいろと教えて頂いたんですよね。


 そういう話と、いろいろと調べたことを、ここに。




 まずはここから。

 私は書籍化なしで、ネクストの執筆陣に入らせて頂きました。

 これはとても光栄なことで、本当に嬉しいし、ありがたいことなのです。


 ……でも、書籍化、したいよね?


 みなさんも、書籍化、したくないですか?


 自分の書いたお話が本屋に並んでるって、人生で一度は経験してみたいじゃないですか……。




 まあ、その書籍化をめざす方向性として、やっぱり「公募」は大きいんですよね。


 むしろ、連載執筆の声かけを頂いたのに、書籍化のお話はどこからも頂いたことがない、という時点で残念過ぎるワケでして。




 そうなったら、もう「公募」しか残ってないのかもしれませんし。




 で、実際、一次通過って、どんなもんか。二次通過ってどんなもんか。確認してみようと考えた訳ですよ。




――――――

とある公募N

14271作品中、一次通過1841(全体の12.9%)、二次通過132(全体の0.9%)

13116作品中、一次通過1803(全体の13.7%)、二次通過118(全体の0.9%)

15387作品中、一次通過2228(全体の14.4%)、二次通過71(全体の0.5%)


とある公募H

4597作品中、一次通過401(全体の8.7%)、二次通過30(全体の0.7%)

5668作品中、一次通過324(全体の5.7%)、二次通過45(全体の0.8%)

――――――




 実際に、相生が一次通過を経験した上で、二次通過はできなかった公募で確認してみました。


 いろんな公募のデータ集めもおもしろいのかもしれませんが、まあ、自分に関係していないものを見てもあんまり考えが深まらないので。




 ……一次選考は、その公募によって違うって感じがする。


 とある公募Nは、だいたい15パーくらいが一次通過。20作品中3作品とか、7作品中1作品とか、そんな感じ。


 集まってる作品数が多いから、というのもあるのかもしれない。


 一方、とある公募Hは、一次通過で10パー以下にしぼってる。10作品中1作品くらい?




 でぃすこーどとやらで教えて頂いた情報によると、一次選考には「下読み」という作業が入るらしいんですよね。


 新人作家さんのアルバイトで、昔は1作品500円くらいのバイト代が出て、読んで、評価したんだとか。

 ダンボール箱に30作品くらい入ってて、その中から3作品、選ぶ。10分の1って感じだったとか。


 その新人作家さんの好みとかが出ちゃう可能性もあるみたいです。

 まあ、この部分はどうしようもないですねー。




 そう考えると、あれですね。

 文学賞の公募というのは、売れない新人作家に対して、出版社が生活費の下支えをするイベント、という見方もできますね。


 ひとつ500円で、30作品なら、1万5千円って、けっこー、デカくないですか?


 1カ月の食費にすることも可能です。ケチケチ生活なら。


 ……ていうか、カクヨムのロイヤルティプログラムで、今、アドスコアの3パーとかですから、50万アドスコアくらいの稼ぎになるんですよ? そう考えたら、すごいと思うんですけど。


 しかも、新しい才能を発掘しながら、同時に修業中の新人を支えるんだから、システム的にはなかなか、うまく仕組んでますよね。

 そして、発掘された新しい才能の本が売れた分の利益の分配とも言えるワケでして。


 なるほど、文学界はそうやって、ひとつの経済界をつくっているのか……。




 ネットに小説が載せられるようになって、いろいろと変わっていくワケですけどね。




 まあ、その下読みで10分の1に残らないと一次選考は抜けられない、と。

 その結果として、一次通過をしているのなら、小説としては成り立っている、らしいです。


 小説としては成り立っている、というのは、基本的な文章力や構成力があり、新人作家さんが面白いと思う程度には内容も満たされている、ということ、と私は理解しました。


 ……この、面白いと思う、という部分に「下読み」している人の好みが出るってことでしょうね。


 それも仕方がない。人間が読む限り、そういうことはある。




 それで、二次へと進んで……。


 二次から編集部が読むパターンと、二次も別の「下読み」が読むパターンなど、いろいろとありますけれど、とにかく、読み手が変わって、見るポイントも変わってくる、という話を教えて頂きました。


 先へ進めば進むほど、「精読」になり、さらには、「これはお金になるか」が問われてくる。


 分かってはいても、その部分で認められるかどうか。




 具体的には……。


 このキャラなら人気が出て、ファンがつくに違いない、とか。

 この展開なら、読者は続きが気になって買い続けるだろう、とか。


 そういう、「誰かがお金を遣ってでも読みたいもの」であるか、どうかが問われ続ける。




 ……まあ、文字がお金になるという奇跡ですからね。


 一次通過は相変わらず、続いています。

 カクヨムコンも読者選考をいくつか、通過しました。


 カクヨムコンは5月ぐらいと聞いています。別の賞の方は、二次の発表が4月でした。最終の2週間前から1週間前くらいには連絡があるので……。


 どうか、通りますように……(お祈りしている時点でダメだという説、あり)。




 みなさんは、公募、どういう状態ですか?


 うまくいってますか?


 一緒に頑張りましょうね!






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