第35話 2023年8月 相生、サポーターが多くてビビってる件+自称ネット小説家の可能性 ~ガチで! サポーターめっさ多いから!? どうしてこうなった!?~(7)



 相生は、これ、やったらできるんじゃないかな、と割と本気で思っています。もうすでに300人以上のサポーターのみなさんに支えて頂いている相生には、それを試すことはできませんけれど。




 ただし、一番難しいのは、そのために欠かせない『読者が魅力を感じる作品』を書くこと、じゃないですかね? これ、簡単なことじゃないですよね?




 でも、これって、どうやればいいのか、は相生には分かりません。




 相生がここで書けることは、リアリア――『RDW+RTA ~リアルダンジョンズワールド プラス リアルタイムアタック~』を、相生はどういうことを意識して書いてきたのか、ということだけです。




 少なくともリアリアは、300人以上のサポーターが支えようと考えてくれる程度には魅力がある作品だと言えます。現状のサポーター人数がそれを証明していますし、アンケートの結果からもそのことが数値化されています。




 相生がリアリアを書いた手法については、これまでのこのエッセイで述べてきています。リアリアは今の相生の集大成です。だから、これまでの全ての作品をどう書いてきたのか、というものが全部詰まっていますから、それはこのエッセイをよく読んで下さい。






 じゃ、どういうことを意識してきたのか、という話です。

 ま、簡単に言えば「テンプレを使って、そこを少し外す」ということかもしれません。






 例えば「対立→対決→勝利→ざまあ」なんかはテンプレです。めっちゃテンプレです。あと、「助けられたお姫様と助けた騎士の恋」なんてのもめっちゃテンプレです。


 リアリア1章なんかはまさにこのテンプレで書いています。少し外して。


 この「対立→対決→勝利→ざまあ」というのは、いわゆる「勧善懲悪」のテンプレなんですよね。

 最近の若い人は知らないかもしれないけれど、代表的なものは水戸黄〇ですよね。めっちゃテンプレ。毎回、おんなじと言っても過言ではない。違うのは悪代官と越後屋か、悪代官と伊勢屋か、悪代官と近江屋か、みたいな感じ。

 暴れん坊な八代目なんかもこれですよね。砂浜で馬に乗ってるあれです。もちろん遊び人の金さんもそうです。

 日本人にはたぶんDNA的に刺さるテンプレですよ。


 主人公が正義で、対立した相手は悪な訳です。分かりやすくて面白いからテンプレなんですよね。それでいいし、それが、いい。


 リアリアでは主人公の鈴木は、悪人ではないですが、善人とも言い切れません。自分の欲望に忠実に行動しますから、見る人によってはどちらかと言えば迷惑な人、まあ悪人よりですよね。

 でも、その欲望に忠実な行動によって、正しい結果……勧善懲悪とまでは言わないけれども、誰かが救われたり、誰かにざまあしたり、する訳です。


 つまり「勧善懲悪」のテンプレを使って、主人公の鈴木という正義であるべき存在を「少し外す」ように書いている訳です。

 でも、結果的にはテンプレに近い終わりを迎えます。

 相生の言いたいこと、伝わりますかね? 相生が思う「テンプレを使って、そこを少し外す」というのはこんな感じです。


 ただし、これだと万人受けする小説にはならない。どっちかといえばニッチな感じになる。テンプレの分かりやすさを消して、分かりにくくなってるから。

 だけど、これが刺さる人にはめっちゃ刺さるんだと思います。「好きな人は好き、でも、嫌いな人も多い」という、そんな小説になってしまう。だって、テンプレをちゃんと守ってないんだもの。


 でも、刺さる人にはめっちゃ刺さるからこその「魅力」じゃないかな、とは思いますね。万人に刺さるものを書ける天才ではない相生には、ニッチな隙間で生きていくしかないんですよね。






 他にも、「ローファンタジー(現代ファンタジー)のダンジョンもの」というのは人気ジャンルだと思います。流行の人気ジャンルを書くなんて、作家としてまさにテンプレです。流行に乗っかるって、大事だと思います。


 相生のリアリアは、ジャンルとしては「ローファンタジー(現代ファンタジー)のダンジョンもの」なんだけれど、相生はヒューマンドラマ(現代ドラマ)を意識して書いています。「テンプレを使って、そこを少し外す」というのは、こういう点でもやっています。


 リアリアでもチートなダンジョン攻略は進めたりしているけれど、それよりもダンジョンではないところの、囲碁や将棋でいうのなら盤外戦みたいな部分に、相生は重点を置いている訳です。ギルド出張所での対立とか、教室でのやりとりとか、食堂の様子とか、クランミーティングとか……。


 テンプレの「ローファンタジー(現代ファンタジー)のダンジョンもの」と思って読み始めたけれど、「……うーん。なんか違うな」と思ってブラバする読者はたくさんいるんだと思います。相生の書く小説にはクセがある(というか強い?)らしいので。


 繰り返しになりますが、これでは万人受けする小説にはなりません。でも、これが刺さる人にはめっちゃ刺さるんだと思います。何度も何度も繰り返し、読んでしまうほどに。そう。刺さってしまうと、リピートしたくなる。でも、これこそが『作品の魅力』というものではないですかね?






 相生には、『読者が魅力を感じる作品』を書く方法は語れません。相生が語れるのは、相生が書いてきた自分の小説のことだけです。


 相生がここで語ったことを実践するかどうかは、読んだ人が選ぶことだと思います。


 でも、相生のサポーターが今(2023/08/06現在)、300人を超えているというのも、事実ではあります。相生本人も驚いたままだし、ビビってますけれどね?


 相生は狙ってやった訳ではなく、ただ、そういう結果になりました。


 ですが、その結果を分析して、こういう手法があるんじゃないかな、と提案している訳です。




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1 カクヨムの限定近況ノートに150話以上の小説を書く(1話あたりは2000字以上を心がけるとよいでしょう)。


2 限定近況ノートの中に公開している話数が150話くらい溜まったら、カクヨムの一般公開を開始する。初日5話とか、2日目3話とかでスタダをかけて、そこからはほぼ毎日1話更新で、普通にカクヨムでの連載を予約します。これで3~4か月は連載を続けます。


3 それと同時に限定近況ノートでさらに続きを書き続けます。

※状況的にはこの時点で限定近況ノートの方が半年くらいは先行しているはずです。


4 カクヨムでの一般公開の連載が30話を超えたら、なろうでも同じように連載をスタートさせて、あらすじとかに「なろう・カクヨムで公開しています(カクヨム先行です)。」と書いておきます。

※限定近況ノートがカクヨム連載の半年先行、カクヨム連載がなろう連載の1カ月先行という状況にします。


 ただし、以下のA~Cに書いてある程度のネット小説家としての力量は必要になるでしょう。


A なろうで1万ポイントの作品がある。

B なろうのジャンル別で日間1位になったことがある。

C 公募で一次通過できる質を保てる。


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 これを読んだ書き手のあなたは、どうしますか?


 たくさんのサポーターのみなさんに支えられながらカクヨムでネット小説家(自称ww)を目指してみてはいかがですか?

(まるで悪の道へと誘うかのような相生の毒リンゴはいかが……? 王子様のようなサポーターのみなさんがキスして助けてくれるかも……?)






(これで一度、このエッセイは完結として閉じさせて頂きます。ご愛読、ありがとうございました。また、確定申告などの時期になりましたら、そこで分かったことなどを書き上げて、再開いたします。)





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