第5話

  


 私は今最高についている。何故なら好きだった彼の隣の席に座れるからだ。


 彼はとっても優しい。


 本人は自覚がないが、かなりモテる。と言うか自覚されては困る。


 私は彼に救われた。


 最初は彼はクラスの端っこにいる、正直陰キャだった。


 たまにクラスカーストの上の人達が彼をおちょくりに行っていた。彼はいつも慌てて返していた。


 私はそれを見て、ダサいなとよく思っていた。



 だけど彼は文化祭に大活躍した。クラスを救ったのだ。


 クラス替えの無い、私達の関係を良いままにすることはとっても大切だ。だが文化祭でクラス中で大喧嘩をした。


 クラスカーストが高い私は、逆に、クラスからヘイトを買うことも多かった。

 私は文化祭諦めていた。それ所か、少しずつクラスの仲は悪くなり、文化祭前は仲良かった人達ももう仲良く出来ないと思っていた。


 だけど、彼が頑張ってくれた。



 お陰で私達のクラスは良い関係を保てている。


 

 そして、本人は知らない。


 本人は今まだに、陰キャの方だと思っているだろう。


 確かに傍目から見ると、そうだが、私達にとっては、彼は陽キャ、太陽のように照らす存在だ。


  

 そんな彼に救われて私だが、ついつい、最初の扱いを出してしまう。


 「○ね」


本当は素直に言いたいのに、言えない。

 

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