第12話 触ってみる?

「ちょっとだけ…手ぇ、離してええ? ちょっと、シャツのボタン、一個外したいねん…。やっぱり…暑いね…。季節も季節やし、場所も場所やしね…」


(プチ…プチ…一番目のボタンと二番目のボタンを外す音)


「ふー…。なんや…急に涼しゅうなったわ…首って、熱が溜まりやすいし、逃げやすいんやて…だから、こうすると、涼しく…って何見てるん!?」


(タラリ…ちょっと胸元に汗が流れる…)


「もう! 許すんは肩だけや! 手は繋がん!! キミ、多大なるエッチに成長しよったな…」


「まぁ…私…見られるの…慣れとるけどね…。ん? なんでって? キミとおんなじ理由や…。……Gカップやから!! 大きんよ、私…。もう! こんな事女性に言わせんといてよ…。キミも…おっぱい星人なん?」


「ん? ごめん? …何…謝りよるん? …あぁ…そう言うのは、男なら仕方ないやろ…。怒ったけど、本気で怒りよった訳やないねん。ちょっと…久しぶりのキミやから…からかいたかったし、恥ずかしくもあったしな…。気にせんでええよ」


「…って言うか、?」


「あはははっ!! そんな汗いきなり流れ過ぎや!! どれだけ冗談通じへんの!! 触らせへんよ!! そんな、キャバ嬢じゃないんやし! キャバ嬢だって、最近触らせへんよ…、多分…」


「何なら、その方面はキミの方が詳しいのと違うん? 行くやろ? そういう店」


「はぁ!? 一回も行ったことない? それは……さすがに嘘やろ…」


「ふ。やっぱり…慣れない嘘なんて、つくもんやないで? まぁ、嘘に慣れたら終わりやけどね…。でも、キミ、お酒は飲めるん?」


「あはは! 下戸でキャバ行ったん? 何よそれ! 付き合い? …そうやね…大人になるって、付き合い、多くなるもんやもんね。仕方ないか…。で、キャバで、何飲んどったん? …オレンジジュース!!」


「笑うなって! それは無理やろー!! せめてウーロン茶やで!!」

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