第2話 意地悪な夕方
(夏はまだ明るい…子供が冷やかす)
「…うるさいなぁ…どっか行き! なんぼからこうたかて、この人仮面〇ライダーまだ見てる人や。お前たちとあんま変わらん。私よりお前たちに持って行かれてしまいそうや…」
「ふふふっ。ふざけるな? 怒っとるん? だって、そうやん」
「日曜日の朝から、何しよるんよ…、キミ…」
(今度は、手をこっちからギュっとした)
「キミ…、すごい照れよるね…。夕焼け…赤くてほんま、良かったわ…。なんで?そんなん、自分の顔も鏡で見たらわかるやろ?」
「え? 鏡…もってへんの? 仕方ないなぁ…」
(一度、握っていた手を離そうとする)
(ぎゅぅっ!!)
「!!」
「な、なんなん? 鏡出そうとしただけなのに…そんな、強く握らんでもええやん…」
(顔真っ赤)
「え? いなくなりそう? …アホやな…んな事するはずないやん…ここから出ようとしてる間に、簡単にまた捕まるやろ…。ほんま…アホやな…」
(子供がまた入り口から顔を出す…)
「いつまで大人からこうてるん? そのうち、こんな場面みぃへんでも体験する日が来るわ! アホ!」
「…! 体験…そんな、変な意味にとらんでよ?なんて言うか…その…えっと…なんやったっけ…言いたいこと…忘れてしもうた…やん…」
「…なんか、さっきから私ばっかりしゃべってへん? キミも少しは思い出話くらいしたらええのに…。え? 言葉乱暴になった? なんやのそれー!! 仕方ないやん…私…転校先…関西やったから…。え?それでも、そんなになまってない? …んーまぁ…多少…残ってるかもなぁ…」
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