二次創作をしよう
特に小説を書きはじめの頃、何を書いて良いのかわからないなんてことは多い。プロットって何?キャラ設定?舞台設定?何それ、文章の作法だっていちから勉強するの?みたいな。特に困りがちなのは「どうやって会話させる?」「どうやってこの人たちの関係性を築かせる?」とストーリーを進めることに関することじゃないだろうか。
有名な逸話として、アガサ・クリスティは幼少期にままごとをする中でその卓越した物語を作る能力を見出されたなんてものがあります。この逸話が事実かはおいておいて、「ままごと」というのが物語を作る最初のステージだというのは納得出来る話です。
そもそも「ままごと」とは「ママごっこ」ではなく「飯事」、つまり炊事の真似事からはじまってます。女の子は料理を作る真似事をして、家族に見立てた人形やぬいぐるみに擬似的な食事を振る舞います。男の子ならば大好きなヒーローになりきったり、玩具の怪獣やヒーロー人形を戦わせたりするでしょう。これらは人生で最初に触れるフィクションです。もちろん男もままごとに参加するし、女もヒーローになります。これは世間一般の傾向の話です。
さて、ままごともヒーローごっこもどちらも「ごっこ遊び」というのが重要です。母子手帳などには子供の発達段階として「ごっこ遊びをするようになる」と書かれています。これは子供が自分以外の他者を認識し、他者の動きを真似ることで他者の気持ちを理解しようという行為の初期段階にあたります。また、様々なロールプレイをこなすことで今後必要な社会性を学習しているとみることもできます。
さて、小説の書き方とごっこ遊びに何の繋がりがあるのかと言うと「ごっこ遊びはストーリーの始まり」であると言うことです。人形をふたつ手に持って、人形に会話をさせます。そこに自分を登場させてもいいし、させなくてもいい。人形は何を考えているのか、自分以外の人間はどう思考しているのか。そのトレースを人形を軸に吐き出す。これがストーリーの根源です。
そう言っても人形遊びだけではお話は書けません。そこでオススメなのが、二次創作です。二次創作と言ってもエッチなものを書くだけではなく、例えば「この小説の続きはどうなっているのか」「作者が敢えて書かなかった部分はどうなっているのか」というところから書いていきます。
二次創作の優れているところは「キャラ設定や舞台設定をいちからする必要はない」ところです。まずは既存のキャラを既存の舞台の中で動かすことで文章の作法やリズムも練習できます。それにある程度「書き方」というのが身につくとオリジナルの動きも出来るようになります。
もちろんみんながみんな二次創作をする必要はないですし、別にエッチな話を書く必要もありません。でもみんなエッチな話が読みたいんですよね……二次創作にエッチな印象がついているのは何でですかね。まあ人によって何がエッチなのか違うので、それぞれの感性を磨くのがいいと思います。それでは感性に従って書きましょう。
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