ワークショップ聖女⑨「まとめ」

前回でプロットが完成したので、今回は「結局どういう流れでプロットを作ったのか」ということの言語化です。


まず、最初に「何について書きたいか」を決めました。今回はお題として「聖女」「恋愛」というところから始めましたが、「異世界転生」「俺TUEEEE」とか「現代ホラー」「電気」とか「青春」「バレーボール」とか、アプローチは様々です。「〇〇が××する話」くらいのコンセプトは欲しいですね。


次にやったのが、キーワードについてのイメージの深掘りです。今回は「聖女」のイメージから「人権剥奪、監禁」というワードを繋げました。そこから「聖女が監禁されている、そこに訪ねてくる者と恋愛が始まる」としました。


そうしたら大まかなお話の流れを決めます。ある程度お話のパターンがあるので、それに当てはめていきます。例えば贈与、禁止、願いを叶える、助けに行く、受け継ぐなどです。今回は「相容れない悲恋」「禁止(他人との接触)」などですね。


それからキャラクターの設定をします。生い立ちなどを簡単に決め、短編であるため持っていきたいクライマックスになるようにキャラを誘導します。短編ではキャラに合わせてストーリーを作るより「こういうシーンが書きたい!」というのを起点にキャラを作るとうまく行く気がします。長編のプロットはまた別の視点が必要です。


ストーリーラインの仕上げに「何を見せるか」の順番を決めます。ストーリーでの時系列に合わせて設定をどこで出すのかの調整をします。最初からダラダラ設定を垂れ流さないように注意が必要です。


最後にキャラの名前や見た目、地名などの固有名詞やその他細かい設定を考えます。これは人によると思いますが、特に小説は文字だけで情報を伝えなければならないために見た目の設定よりも「何をするか何を思うか」を大事にした方がいいと思います。


もちろんキャラ設定として「天パがコンプレックス」などがあれば重要な設定とするわけなのですが、例えば「このキャラの性格としてアメカジを着ていそう」とか「クールな感じだから髪の毛は水色」とか、そう言う情報は後付けにした方が演出しやすいと思います。「どうしてもヒロインはメガネっ娘!」と叫んでも出来ているお話が異世界を舞台にしていればかなり調整が必要です。どうしてもメガネっ娘を書きたければ、最初から「メガネっ娘が活躍する話!」を考えたほうがいいですね。


以上で「ワークショップ聖女」を終了します。以前「私がプロットを作るならこう作るって実例を踏まえながら書いてみたい」と思ったことを実現させてみました。前回も書きましたがこのプロットで小説を書いてみたいという方がいらっしゃったら是非読んでみたいのでご一報ください。見に行きます。


次回は「ウケるための設定」の話です。それでは明日からも書いていきましょう。

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