ワークショップ聖女⑤「舞台設定」

前回お話の方向性が決まったので、今度は舞台背景を作りこんでみましょう。


まずは舞台ですが、聖女に塔に吸血鬼ということで西洋風がいいですね。魔法があるファンタジー系の世界がいいでしょう。


次は聖女の詳しい設定。聖女が祈るとその地域の魔が滅び、魔物や魔物由来の病気が消滅する。その代わり聖女が祈れるのは生涯で一度、15歳の誕生日に祈ることで聖なる力が解放される。


そして15歳の誕生日まで聖なる塔に閉じ込められて、聖なる力を極限まで高められる。聖女はそういう聖なる力を持つ一族から決められ、聖女に選ばれると特殊な教育を受けて育つ。具体的には元聖女やそれに準ずる聖なる女性たちによって育てられ、12歳の誕生日から3年間祈りのために塔に監禁されることになる。この辺はラプンツェルを参考にしました。


監禁される3年間は祈りの3年間とされ、ひとりでひたすら祈ることで修行となり、聖なる力を高められると信じられている。世話をする者とも極力接触を禁じられ、他人と会話をすることは許されない。それが定めと育てられてきているので、聖女はそれをおかしいと思わない。


そして聖女に惹かれる吸血鬼。彼は聖女に対抗するために塔に送り込まれた刺客で、当初は彼女を騙して塔から身を投げようとさせる。部屋の内部は聖なる結界があり、容易に聖女に手出しが出来ない。


夜中に塔の外をうろうろする吸血鬼に聖女は気がつくが、何もしないでこちらを見ているだけだと思いある日思い切って声をかけてみる。驚いた吸血鬼だが、仲良くなれば聖女を殺す糸口が見えるのではと夜だけの会話に応じることになる。


そのうち二人は惹かれ合い、夜毎に出会うことを楽しみにする。聖女は吸血鬼が何者かをよく知らないが、吸血鬼はこの後の運命を知っている。彼女を殺さなければ自身も消滅して、魔物に都合の悪いことになる。


吸血鬼は迷う。一体自分はどうすればいいのか。そこは恋愛ものなので彼は愛に生きることにする。聖女と共に暮らしたい。しかし、聖なる力により彼は彼女に触れることが出来ない。そして聖女も愛に生きることにする。塔から脱出して吸血鬼と共に生きたいが塔から逃げることは不可能。このままでは吸血鬼が浄化されてしまう。さて、彼らはどうするのか?


次回はいよいよストーリーの組み立てです。どんなシーンがあれば読者に物語が伝わるかを考えていきます。それでは暑さに気をつけて書きましょう。

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