ワークショップ聖女①「現代的価値観」

体調不良でへばっていたのと、真夏の創作祭りということでガンガン書いていきます。


ここからちょっと「キャラクター作り」ということでこの作者が実際にキャラクターを作ってストーリーを練り上げる過程をちょっと書いてみようかなと思います。ネタは体調不良で寝込んでいる間に散漫に思いついたメモから練り上げていきます。


まずこの作者、女の子をぎっちり書くのが苦手です。いつも女性キャラ、特に女の子系はフィーリングに頼ってしまうんですよね。そこで、今回は課題として「しっかり女の子のキャラを作る」ことを目標にします。


女の子キャラを作るので、ここは恋愛ものを書くのがいいでしょう。最近は悪役令嬢が流行っていますが、個人的に「聖女」というワードも流行っている気がするので「聖女」をベースに作っていきましょう。


さて、「聖女」ってどんな女の子でしょう。「聖人」というと徳の高いお坊さんのイメージですが、聖女というとやっぱり徳の高い尼さんなんでしょうか?そもそも尼さんは恋愛出来るんでしょうか?


聖なる女性、ということでまず「純潔」というところは外せないでしょう。恋愛及びセックスなんて俗なことは以ての外。あれ?「恋愛」と実は相性悪いんじゃないの?


ここでキャラクター作りの基本ですが、相反する事象こそ個性を作るチャンスです。恋愛をしてはいけない聖女に恋愛をさせるにはどうしたらいいでしょう。もちろん普通の結婚や恋愛はできません。一生男と交わらず、ひたすら神に祈りを捧げているしかない女の子。現代的価値観になりますが、それって幸せなんでしょうか。


この「現代的価値観」というのもキャラクターを作るには大事になってきます。例えば本気で中世ヨーロッパを舞台にするなら子供の命など軽く、死んだらまた産めばいいくらいの感覚があったはずです(母親はその限りではなかっただろうけど)。太平洋戦争中の日本で「戦争反対!」など言おうものなら「お前は何を言ってるんだ!」となりますよね。


しかし、小説を読むのは現代人なわけで、現代人が感情移入できないと面白くないんですよ。朝ドラをやるにも、太平洋戦争中で「実は平和を望んでいた」というキャラクターでないと視聴者は着いて来れません。出征のシーンでこっそり涙を流しながら「生きて帰ってくるのよ」と言うから現代人の共感を得るのであって、「万歳万歳!一人でも鬼畜米英をやっつけてこい!」なんて主人公が煽っていたら話にならない。


しかし当時の価値観を現代の価値観に置き換えるというのも考えもので、大河ドラマで戦国の女性が「おなごも上様と同じく、いや上様など呼びとうない、男女平等じゃ!」とか言い始めたら流石に「お話が違う!」となります。要はバランスが大事です。


さて「聖女」に戻るのですが、やはり純潔でひたすら神に祈り続けているイメージは大切にしたいですね。ついでに言うと特別な存在で誰も手出ができない。ここで彼女は周囲から「特別であるため対等に人間扱いしてもらえない」という属性を与えましょう。つまり現代的価値観からするとかなり寂しい状態にある感じですね。ネパールの生き神クマリなんかイメージにかなり近いです。興味のある人はクマリで検索してみてください。


次回、聖女の性格及び恋愛ものということでその相手役をどうするかの話になります。それでは楽しく書きましょう。

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