感想は授かり物だ

 小説書いたら絶対欲しいもの。


 それは「感想」。


 自己満足の小説だろうと、他者に見せた以上もう絶対絶対欲しいのは「感想」。


 しかーし!

 現実はどうだ。

 待てど暮らせど感想なんか来ないじゃないか。

 一体世界はどうなってるんだ!?

 やっぱり滅ぼすしかないのか!?

 畜生異世界転生して最強スキルを付与して現実世界に舞い戻って無双してやる!!!!


 まあまあまあ落ち着け落ち着け。


 極端な話、感想を貰えると思うから期待してしまうのだ。

 それなら、感想なんか期待しないほうがいい。

 むしろ感想を頂けたら天からの授かり物。

 恵の感想として村をあげて祀らないといけない。


 かしこみかしこみ。


 ……で、たまに「感想」を貰えることがある。


「面白かったです!特に〇〇のキャラが好きです!よかったら私の作品も読んでくださいね!」


 いやっふぅぅぅ面白いだって!面白いだって!やだなぁ照れちゃうぐへへへへ。


 ……待てよ、よく見てみるんだ。


「よかったら私の作品も読んでくださいね」


 ………か、感想じゃない!勧誘だ!


 畜生俺の作品をちゃんと読んでたらここの伏線に目が行くはずじゃねえか!こいつちゃんと読んでねえな!畜生何が応援コメントだ当たり障りのないうっすいコメントなんか要らねえよバーカバーカやっぱり世界滅ぼす!


 ……そうなんですよ。ぶっちゃけ、望んだものなんて与えられないんですよ。夏目漱石とか村上春樹くらいになって大学生が何度も何度も卒論にするとか、そのくらいにならないと「感想」なんか貰えないんですよ。


 手っ取り早く「感想」を貰うなら、ある程度気心の知れた場所かサークルなどの読み合い企画に参加するしかない。読み合いをすることで文章の質は高まるし、何より他者の作品の感想を書くことは自分の作品にも十分反映できる。


 幸いカクヨムでは「自主企画」として読み合い企画に気軽に参加できるようになってるので、参加してみるといいと思う。他者との交流は本当に文章力を伸ばす。そういう場所なら「面白かったです!特に〇〇のキャラがよかったです!」という、なんていうか、そういう感想はあまりないと思うし……。


 つまり、感想が欲しかったら感想を書くしかない。求めよ、さらば与えられん。6000人にパンを配る所業もまずは最初の一人から。まずはコメントを書く練習だ、試しにこのエッセイにコメントを書いてみなさい、ほらほら、何を書いても構わないから。誹謗中傷はにっこりして消すけどね。


 このエッセイかいてる人、ちょっと前に感想書きまくってたことあるんだけどこれがめっちゃ難しい。正直「つまんねえ」とか「話破綻してるやんけ」とか思っても、そのまま書いちゃいけない。「もっと違う展開を見たいですね!」とか「キャラを掘り下げると深みが出そうだと思いました!」とか、そういう無難なコメント書きまくるの。一歩間違えれば嫌味なんだけどね。逆にすっごく刺さった作品には大絶賛を送る。よいところを書き連ねて「私があなたの作品を一番わかってる!」アピールをする。実はそういう感想を貰ったことがないので貰ったら嬉しいかどうかわからないけど、多分嬉しいんじゃないかな。小説をWebに放流するって行為は、結局誰かに自分を見てもらいたいって心理がどこかにあるからだし。


 まとめると、「感想が来ない……私の作品はつまらないんだ」となるかもしれないけど、案外そうでもないよ。感想って、書いてみると小説より難しいんだ。小説は好き勝手書けるけど、感想は相手のあることだからね。


 つまり、感想を書いてくれる人はすごい!感想が書ける人に感謝!感想を求めるなら感想書きになれ!感想ももりもり書いていきましょう。


 次回は何の話がいいかな。プロットの話かな。じゃあまたね。

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