元魔王 神との修行(延長戦)

「やるとは言ったものの、やっぱり地獄だってこの修行!!!!」


「文句言わずにやると言ったからにはやってください」


「どっかの母親かよ!」


「それぐらいしなきゃ効果ないと思ったので」


「舐めてるの?」


「いえ」


「にしても、舐めすぎだよね?」


「そんなに舐めてました?」


「じゃあ煽ってんの?」


「煽ってませんよ」


「それにしても、全属性使うって疲れるな」


「でも、すごいじゃないですか。一週間で全属性使えるようになるなんて」


「そう?」


「普通なら一、二年はかかりますよ」


「じゃあ、才能あるってこと?」


「あるとは思いますよ。才能」


「てか、教えてるけど実際使ってるのを見たことないんだけど」


「使ったら使ったで全部広範囲になりますよ?」


「どうして?」


「同じ魔法でも想像力イマジネーションが違ったらすべてが違います。色も威力も効果も。その違いが魔法の違いです。」


「”一般知識だな。そんなこと”」


「そうなの!」


「”もちろんだ。魔法を使うために初歩の初歩に覚えることだ。”」


「どうして、こんな初歩も知らずに魔法剣士マジックナイトになろうなんて言ったんだよ!俺!」


「え、知らずにやってたんですか?」


「そうだけど。」


「ほんとに才能の原石ですね。」


「才能の原石なんてそんな大層なものじゃないよ。」


「どっかのおばあちゃんですか。」


「大体そう言ってる人はやばい」


「そんなこと言ってないで続きやってください」


「いや、そっちだって乗り気だったじゃん」


「ですね。それにしてもグエル君、あなたは闇魔法と重力魔法が特に扱えています」


「つまり、それだけに集中しろと」


「そういうことです」


「でも、それってさ、戦闘で不利になりば優位にもなる、それってやばくない?」


「つまり、全属性を使いたいということですか?」


「そういうこと」


「なら、いまより頑張らなければなりません」


「まじかよ」


「でも、最悪魔王の力を装備クイックをすればいんですよ」


「つまり、脳筋戦法ってことね。」


「そのいいかたはひどくないですか?」


「いいえ、事実です。」


「そんなこと言ってないで続きしますよ。」


「どっちが言い始めたんだか。」


(それにしても、この人さっきから話聞いてると脳筋に思えてくる。)


「誰が脳筋ですって?」


「そ、そんなこと言ってないけど。」


「言ってなくても思ってましたよね?」


「そ、そんなこと思ってませけど。」


「神は欺けませんよ。正直に言ってください。」


「はい。思いました。」


「正直でよろしい。」


「言わせたくせに。」


「ははは。何のことでしょうね。」


「誤魔化さずに言いなさい。」


「そう言われる羽目になるとは……」


(どうしてこういう時だけ勘がいいんでしょうか?)


「自業自得でしょ?」


「辛辣ですね」


「だってそうでしょ?自分で言って、言い返されるって自業自得以外なんて言える?」


「まさか、そういう風に言い返されるなんて思ってなかっただけですよ」


「嘘つき」


「どうしてこういう時にだけ勘が鋭いんでしょうか」


「言ったね」


「はい。言いました!!これでお互い様」


「まさか、それが目的だったなんて」


「あ、そうそう。装備クイックできるようになって相手の考えてることが分かる心理眼ができるようになったから。それを試してみたかっただけ」


「まさか、実験体にされたとは……神の名が少し汚れた気がします」


「それは、さすがに言い過ぎだと思う」


「言い過ぎではありません、神である私をディスっているから汚れたといったのです」


「ま、まさか、神の精神って豆腐並みにやわらかいの?」


「そんなわけないじゃ無いですか」


「そ、そうだよね。聖戦を勝ち抜いてきた人たちだもんね」


(神の精神が豆腐ってwwwそんなわけないよねwww)


「すごくニヤニヤしてますけど何かあったんですか?」


「い、いや。特に」


「まさかとは思いますが、私の精神が豆腐だと笑っているんですか?」


「そ、そんな訳ないじゃん。ははははは……」


「すごく動揺してますね。つまりほんとに思ってるんですね。私の精神が豆腐だと思ってたんですね」


「そんな訳ないじゃん。もし、そう思ってたらもっと感情が顔に出るって」


「すごく顔に出てましたよ」


「え……マジで……」


「はい」


「まーじか」


「そんなことはさておき、魔法の練習の続きでもしましょう」


「すっかり忘れてた!どこまでやったっけ?」


「基礎反復まではやりました」


「じゃあその先から!」


「応用ですか」


「で、何すればいいの?」


「まず、得意の闇魔法から行きますか」


「はい!」


「まず、闇魔法の基礎である闇のダークショットを一度に複数出して、打つ、闇の流星ダークスターです」


「てか!まず突っ込んでいい?」


「どうしました?いきなり?」


「神って光魔法が得意なのに何で闇魔法が使えるの?」


「なんでかって。私は魔法が得意な神ですので」


「だからと言って、正反対の闇を使えるってどういうこと?」


「何せ私は魔法を極めた神ですから」


「にしてもだよ、魔法って極めたら反対の属性使えるの?」


「だって、私、全属性の魔法の指導しましたよね?」


「極めるこそ、正義!!」


「突然手のひらを返しましたね」


「何を言っているんだい?そんなわけないよね?」


「と、突然どうしました?テンションが……」


(想像しろ、闇の流星ダークスターを……)


「闇の流星ダークスター!!!」


「五感が研ぎ澄まされている……そのせいか、闇の流星ダークスターを打った……」


「これが最高に”ハイ”ってやつだ!!!!!」


{あーDIOのセリフになってるby作者}


「つ、次のやつをやりましょうか……」


「ハイ!!!」


(あーおかしくなってる)


「次は、闇の障壁ダークバリア黒炎ダークファイヤーを組み合わせた、黒炎壁ダークファイヤーバリアです。」


黒炎壁ダークファイヤーバリア!!!」


「一瞬でやってるーー!!!ここまでくると天才としか言えませんよ……流石は魔王の生まれ変わり……」


この光景を見て、少し嫌な予感がした……


(もしかしたら、グエル君も魔王みたいに、魔法を極めてギルドを追い出されないといいのですが……)


「で、次は何をしたらいいの?」


「あ、ああすみません。少しぼーっとしてました」


「珍しい、ぼーっとするなんて」


「そうですか?では、次は魔力を円盤上にして撃つ、ダーク円盤サークルです。」


「はい。こういうこと?」


「ーーなんでそんな一瞬でできるんですか?」


想像力マジネーションが大事だって言ってたから」


その後、かれこれあって魔法を極めたのだった。


{あ、そうそう時どきパロディ的なセリフが出てくると思うでの、ご了承ください}


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