1-3章 神との修行
元魔王 神との修行(前編)
「早速修業を始めますか。修行。」
「ちょっとまって、まだ心の準備が・・・」
「そう緊張するな。修行と言ってもただ君の魔王の力を制御するだけだ。ほんの数年かかるけど大丈夫?」
「もっと短縮できないの?何か月とかに!?」
「できるけど。制御は数日、調整に数年かかるんだ。しょうがない。」
「なんだ。ならしょうがないか。…じゃないわ!調整かかりすぎだろ!?調整って普通は数時間ぐらいだろ!?おかしいだろ!?監禁だ!?監禁!?」
「冗談です。ほんとは数日ですから。」
「じゃ、教えて制御の方法。」
「素直だね。よし、なら教えてやろう。」
「よろしくお願いします!!!!!!!」
「じゃあまず。魔王の力を発動させてみろ。一旦どれだけ制御できるのか知りたいからな。」
「どうやって使うの?あの時は使うしかない状況で、焦ってたからできたけど今は別だ。わからない。」
「なら、こう唱えろ。『すべてを壊すもの。』って。」
「『すべてを壊すもの』」
「”ほう、我の力を制御させるために神が出てきたか。何百年振りだ。ハーデスよ。一体何の用だ。”」
「今回はあなたの力をこの少年の体に制御ために修行をさせるんだ。だから、今現在どれほど制御できているのか確かめるのさ。だから呼び出した。」
「”そんなことで我を呼び出すな。”」
「そんなことでって失礼な。あなたのためでもある。だってあなた、また魔王の座に就きたいのでしょう。なら、好都合じゃないですか?」
「"好都合といえば好都合だが、制御してしまっては私ではなくこの少年が魔王になるだろう?"」
「中身はあなたですから一緒ですよ。」
「”なるほど。こっちはプラスだがあの少年はプラマイなしだろ。お互いプラスの方がよいだろ?”」
「そうですね。プラスは好きにあなたの力を使える。マイナスは下手すればギルドを脱退させられるですかね。」
「”それなら制御しない方がいいんじゃないか?”」
「確かに。ですが、制御したほうが勝手に出てきて暴走するよりかはいいのでは?」
「”ウーム…難しい話だな。…だが、そろそろ本題であるどこまで制御できるのか戦って確かめるんだろ?”」
「そうでしたね。早速始めますか。」
~~~~~~10分後~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「なかなかやりますね。流石は魔王ですね。」
「”お前も神だけあるな。流石だな。”」
「じゃあ解除してください。」
「”わかっている。はぁ!”」
「おかえりなさい。グエル君。じゃあここから制御のやり方について特訓していこうか。」
「帰ってきて早々それは無くないですか?まだ少し体が重いんですが・・・」
「なるほど・・・なら少し休憩しようか。」
~~~~~~10分後~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「で、魔王の力の制御はどうやるの?」
「それは何度も何度も魔王の力を使って、魔王の力が収まるように器を完成させなきゃいけません。」
「悪魔か!」
「悪魔じゃないですよ。神様ですよ。」
「じゃあ鬼か!」
「鬼じゃないですよ神様ですよ。」
「てか、魔王の器をどう完成させるのさ?」
「まず、あなたは魔力が制御できていません。」
「そーりゃそうでしょうよ。だってまだ見習い勇者兼魔法使い的な感じだもん。」
「わかってるなら結構。まず、できるだけ多くの魔力を消費していきます。」
「やってることはほんとに悪魔じゃん。」
「そして、段々魔力の消費量を抑えるようにします。」
「どうやって魔力消費量を減らせるのさ。」
「それは追々説明します。で、魔力の消費量が抑えられたら8割は器が完成してます。」
「じゃあ、残りの2割は?」
「それはまだ秘密です。」
「秘密かよ!せめて教えてくれ!」
「まーでもヒントとしては実戦です。」
「実戦かよ。」
「実戦も大事ですよ。」
「そうだけど。なんかこう何て言うの。実践ばっかだと魔力消費激しくない?」
「そこまで魔力消費量は激しく減りませんよ。」
「どうして?」
「ステータスに書かれていませんが、あなたは魔力無限です。」
「は?無限?なんで?」
「あなたは魔王の力で魔力が無限です。」
「なんだよそれ。強すぎだろ!」
「まぁ、それだけ魔王が強かったってわけですよ。」
「それで魔力が無限だから無くならないのね。」
「え、てことは魔力制御しなくてよくね?」
「いえ、だめです。」
「なんで!?」
「魔力無限でも魔力が制御できなきゃ意味ないです。」
「うっそーーーーーー!」
「嘘じゃないでです。」
「で、どうやったら制御できるの?」
「切り替え早いですね。では、始めましょう。」
グエルが神様と天界で修行を始めたころ。一人地上に残されたミサキは・・・
「一人だと何をすればいいかわからないな。」
一人何をすればいいか考えているようだ。
「そういえば、久々に自分を召喚したあの賢者にでもあってみるか。」
どうやら自分を召喚した賢者つまり育ての親(仮)に会いに行くみたいだ。
「ここからそこまで遠くないな。」
どうやらての親(仮)のいる場所の近くにいるようだ。
「何年ぶりだ?ざっと5,6年ぶり位か。」
昔のことを思い出しつつ親(仮)の家へ向かうのだった。
そしてグエルとミサキ冒険者チームの二人の強化(進化)のための修業が始まるのだった。
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