第7話:復讐の魔女が罪深き肉体を砕く
「図に乗るなよ、ラウラ。
小娘が覚えられる程度の幻覚魔法で、俺を殺すことなど不可能よ!」
「フッフフフフフ、エルンストの使い走りがよく言うわ。
ルートヴィッヒ侯爵家重代の魔道具は全部エルンストに取り上げられて、オットーに残されたのは屑魔道具だけじゃない」
「おのれ、言わせておけば!」
「それに、奪われた魔道具や宝石は全て取り返したわ、この通りにね」
私が奪い返した魔道具と宝石を宙に現すと、オットーは眼を剥いて驚いている。
でももう御喋りの時間は終わり、これからは報復の御時間よ!
私はルシファーから教わった魔術と拷問方法を試すことにした。
ルシファーは胴体より四肢末端が痛みに敏感だと教えてくれた。
骨も痛覚が敏感で、骨を砕かれるととても痛いのだと教えてくれた。
だから、魔法で作り出した空気のヘラを爪と肉の間に突き刺し、力任せにオットーの爪を剥いだ!
「ウギャァァアァァァア!」
耳を心地よくうつオットーの泣き叫ぶ声。
この声を聴くことを夢見て、私は耐えてきたのだ。
爪を剥いだ四肢の末端から生皮を徐々に剥いでいく。
一気に剥ぐなんてもったいない。
痛みに苦しむ苦悶の表情を眺めながら、食事を楽しみましょう。
オットーとイザベラが、私だと思っていたステラの苦しむ話を聞きながら食事を楽しんでいたように。
「オットーもお腹がすいたでしょう、食事が途中だったものね。
新鮮な人間の皮はおいしいかしら、試しに食べてみてくださいな。
鬼畜生のオットーは、人を踏みにじり喰いモノにするのが大好きでしたものね。
きっと自分の生皮もおいしく食べられるはずよ。
遠慮なさらずに、御自分の鼻の耳の食べてくださいな」
生皮を剥いだだけではとても満足できませんから、空気の刃を創り出し、筋肉に刺し、そのまま上下左右に動かして切り裂いてあげました。
その度に心地よい悲鳴をあげてくれます。
何度聞いても聞き飽きない、ワインの味を引き立ててくれる悲鳴です。
でも何度も同じことをしていては飽きてしまいます。
オットーも痛みに慣れてしまいます。
他の痛みを与えてから、治療して一から再開するのがいいのです。
永遠の苦痛地獄を与えるには、想像力を駆使して、手を変え品を変えなければいけません。
「消毒してあげましょう、これは清潔な塩なのですよ。
皮を剥ぎ肉を引き裂いた所にすりこんであげますね」
言葉でいたぶり、実際にやるまでにタップリ時間をかけて、恐怖心をあおる。
オットーとイザベラが実際に私にやったことです。
いえ、私に変化させられたステラがやられたことでした。
「さあ、次に指の骨を一本一本金槌で砕いて差し上げますね。
ペンチや鉋も用意しているのですよ。
骨を鉋で削るとどんな痛みがするのでしょうね?」
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