#2 公園や小学校に咲く花の蜜にも毒がある
毒のある花って、意外と身近にあるんですよ。
前回、紹介したアジサイも庭木として古くから愛されていますよね。
庭木で身近な植物だと、ツツジにも毒があります。
公園や小学校にも植えられて、子どもの頃に花の蜜を吸ったことがある人もいるでしょう。
私も、経験があります。
幼い頃、友達に教わって蜜を吸いました。ほんのり甘くて花の香りがして、蜂が蜜を集めるのも分かるな、と思いましたね。
この時、何も身体に影響がなかったのは、無毒のものを口にしたからなのでしょう。
毒性のあるツツジは、レンゲツツジと呼ばれるものと、シャクナゲ類、アセビ等になります。どれも、ツツジ科ツツジ属の低木ですね。
葉、花、根に含まれる毒・グラヤノトキシンによって、誤食すると嘔吐、下痢、血圧低下、めまい、痙攣などを起こす可能性があるようです。
厚生労働省のリスクプロファイルに、ツツジ属の一つとしてシャクナゲが紹介されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082085.html
毒の詳しい症例等も載っていますので、参考にどうぞ。
花粉や蜜にもこの毒を含むツツジ科の植物があるので、蜂蜜に混ざることもあり、グラヤノトキシンを含む蜂蜜による中毒が起きたこともあるようですね。
牛や馬は、野山にレンゲツツジやシャクナゲが自生していても食べずに避けるとまで云われてますからね。軽い気持ちでツツジの蜜を吸うのは、止めておいた方が良さそうですね。
ツツジは漢字で「躑躅」と書きます。この由来にもその毒が関わっているようです。
由来になったのは、ツツジの葉を食べた羊の話です。羊が葉を食べて
でも、山を染めるように咲き誇るツツジの美しさに躑躅して足を止めたため、なんて説もあるんですよね。
どちらにせよ、毒があるためツツジは美しい花を咲かせられるんですよね。
ツツジ全般の花言葉は「節度」「慎み」。
6月7日の誕生花です。
節度に慎みと聞くと、毒を意識してしまいますね。花の蜜を吸うような羽目を外さず、節度をもって植物と共存せよ。そう云われているようです。
ちなみに、花言葉あるあるですが、色によって意味が変わります。
赤いツツジは「恋の喜び」
白いツツジは「初恋」
赤いツツジって、レンゲツツジに多いんですよね。何だか急に、恋の喜びの赤色が悪役令嬢の色に思えてきます。
また、厚生労働省のリスクプロファイルにも名を連ねれ「シャクナゲ」の花言葉は「威厳」「荘厳」「危険」です。
その華やかな印象を表す言葉と、毒性を注意喚起する言葉が共存しているようです。
ツツジの仲間は多く、毒を含まないものもあります。
ツツジとサツキは見分けがつくから、サツキの蜜なら大丈夫じゃないかな?と、安易な判断をすると、痛い目を見るかもしれません。
幼い頃に、蜜を吸った楽しい思い出は胸の奥にそっと閉じて、幼い子ども達には、ツツジに毒があることを伝えていった方が良いでしょう。
余談ですが、ツツジの品種改良って、江戸時代に盛んに行われたんですよ。江戸中期だったと思いますが、大ブームが起きたことで、当時人気になった品種が現代でも栽培されています。
アジサイも、そうでしたが、江戸時代で品種改良が進んだ植物って多いんですよね。
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