第22話 おかしな認知

人それぞれ、考え方が違うとはよくいうけれど、考え方と言うか、意識と言うか。


いや、思考かな。


と言った話をしたいなと。


俺はここ何日かユリナちゃんの体内にいる。

ひおりとしてではなく、

ひおりの一部として転生していた者。

「ばーや」と呼ばれていたんだけどな。


今俺が彼女の体内にいるところは、普段は、シヴァと言う、シリウス様が陣取っている。

なぜそこに、シリウス様がいるのかは、

販売員のユリナちゃんの仕事でレジ操作を一緒にする為だと言えるんだ。


でも、この一週間は、レジ操作がないらしくシリウス様は、あちらこちらへと、縁ある人達の元へ助けに行っている。


で、空きがでた、ユリナちゃんの体内のこの場所に俺、ばーやが入ることに。


この場所は、彼女の身体機能を自由に使え、彼女の今の状態が一番わかるところだと言えるんだ。


で、、、

今回、ちょっとした事がユリナちゃんに起きたわけで。


内容は、伏せるが、

相手がユリナちゃんに対して嫌な感情を持った出来事。


彼女は、直に相手が自分に対し負の感情を抱いている事に気がつく。

すると、当然な感じな彼女の心が負に傾き沈みそうになった。


俺はとっさにユリナちゃんがなぜそうなるのかが、おかしいと考える。


相手は自ら、とある事をしてくれた。仕方なしにだ。

その嫌嫌やった事の負の感情をユリナちゃんに向けてきたと言うわけだ。


その感情をユリナちゃんが受けて、沈むような気持ちが現れた。


俺「気にするな。」

ユリナ「うん・・・」


俺「相手のとる態度の方がおかしいんだから、ユリナちゃんは、悪くない。

だから、気にする必要はない。」


彼女は、俺の言わんとすることがわからないようだ。


俺「嫌ならはじめからしなきゃければいい。 こちらから頼んだわけじゃない。

それを自らしたなら、気持ちよくするべきだ。」


ユリナ「確かに・・・そうだよね。」


納得した彼女は、気持ちが直に立て直した。


俺は、この時、思ったんだよ。

なんでそんな事がわからないのだろう。


相手の態度に否があることは明白なのに。


なぜ、彼女は自分が悪いと思考が傾く?


この認知の差は、でかいなと。

改めて思わされた。


ちょっとした認知により、

自分を傷つける羽目になったり、

または、怒りに転じたり。


これは、本当に怖いことだなとも。


自分を守れるようになって欲しい。

その手伝いが俺にできたら、

いいなと考えてる・・・


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