第21話 『あの世』からの知ってる人達

お久しぶりだな。

お盆も過ぎて、毎日なんて暑いんだろうか。


あ、俺が今いる世界は、生前にいた

『この世』とは違い、快適だとは言わないが暑くもなくだ。


では、なぜ暑いのか。

ユリナちゃんの体内に入れさせてもらうと、

当然な如く暑さが感じるわけで。

外の鬼のような暑さ。


俺、生前、こんな暑さにどうやって立ち向かっていたんだろうか・・・・

と考えたりする。


相変わらず生前の記憶は抹消され、何かしらの体感があるくらい。


おかしな話だよな、記憶が無いのに体感って、、意味がわからないだろう。


本人である俺にも全くわからん。

今書いているこの俺は、『この世』と言う世界で人生を全うした俺。


で、俺が人生を通して経験した事や体感した事は、俺自身とも言う、

『ひおり』と言う本体に吸収されている。


記憶は・・・恐らく無いと思う。

ただ、記録として映像があるのは確かでそれを見れば、自分がどんな人生だったのか、詳しくわかる。


でも、俺は見ない。

いや、普通は、その記録を見ながら、神々様と人生の反省会をするらしい。


俺の反省会は、まだ。

簡単なものはしたが、本格的な反省会はまだ・・・・


神々様の温情より、『この世』に未練タラタラな俺の心情を考えてくれ、

もう少し後にしてくれている。


そんな俺は、本体の『ひおり』の中には入らず、只今、単独で行動している。


この世をみるならば、手っ取り早く、ユリナちゃんの体内へ。


今じゃ、生前じゃなく『あの世』での自分の記憶があるわけで、

ユリナちゃんに対しても、俺の中では

『見ず知らずの人』から

『よく知ってる人』に。


その他にも、

ユリナちゃん介しての生前の友人も、

『あの世』から知ってる友人だったり。


『この世』と『あの世』は、案外繋がりがあるわけで・・


きっと、これを読んでくれている、読者さんも、俺と同じように、『あの世』からの繋がりがあって、

今、友達であったり、または、家族なんて事もあるのかもしれない。


今はわからなくても、自分の何かが、相手を記憶しているかもな。





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