第39話 六年九か月
今日は谷の調査だ、何でってそれはオーガアーチャーの剣を見つけたからだ・・・・。
谷に居た、オーガ・オーガ戦士・オーガアーチャーを倒してオーガメイジからの《ファイヤーボール》はゴンとサンドラの盾で防いで谷に入って来た。
砦がある、谷と谷を結んで城壁があり、その上から矢と《ファイヤーボール》が雨の様に降って来る。バースの《爆炎》は城壁に当たって隠れているオーガメイジ・アチャーには当たらない。
こりゃ駄目だ。
「退却するぞ・・・、途中に有った穴まで下がるぞ」
途中に穴があり、穴の中に横穴も有るがオーガはいない。
見張りでもするための穴みたいだが俺たちが来た時には見張りのオーガを倒したから居ないのか、今は使われていないのかはわからなかった。
穴から顔を出して確認したが、城壁の門を開けてオーガは出て来ない・・・、駄目か。
「今の状態ではここは攻略出来ないので帰ります、何か攻略方法を思いつく人居ますか」
「・・・・・・」みんな何も言わないか、俺も何も思いつかない。
「何も意見が無いので帰りますよ」
それにしても、あの門はどおしたら開くのだろう、「ダンジョンに不可能なものは無い」と言われていて必ず解決策があり、ここの適正レベル45以上の人が可能な策が有るはずだ。
帰りもオーガと戦士は簡単に倒しで、メイジとアーチャーの飛び道具は盾で防いで接近戦で倒せる。
城壁の上には接近できないので手立てが無い、どうしてオーガにアーチャーとメイジが居るのかと思っていたら城壁の上からの攻撃のために居るのか・・・わからん。
絶対に剣を持って接近戦のオーガ戦士の方が強い、戦士が三匹纏めて来たら、オーガ戦士の剣が無かったら今の俺らのパーティでは対処できない。
階段のある砦の攻略が難しいのが判る。
方針は決まった、オーガメイジの剣を見つけてオーガキングへ挑む事が出来る様になる事だ。
地下九階の砦は毎日戦っている訳ではない、地下十階へ行きたい人達がいる時に戦っている、俺達にも要請が来ているオーガとオーガ戦士・オーガアーチャーの討伐で参加してほしいと、そして最後は砦の中での囮役だ。
みんなが地下十階へ行くまでオーガと戦いヘイトを稼ぐ役だ、毎回交代でしているが地下十階へ行かない者達の中で三種類の剣を見つけた俺たちは間違いなくこの階の強者になる。
地下七階に泊まっている最初の日か次の日に砦に戦いに行く事が多い、そのまま地下十階へ行くと最低で二週間以上は地下十階で暮らす事になるので今はどうするか考えている。
自力で戻れるように成ったら行きたいとは当然考えているが地下九階のオーガキングはオーガ戦士プラスオーガメイジの様な魔物で見ていても強そうだ、キングの一定の範囲に入るか、戦士・メイジ・アーチャーの数か減ると戦いの場に出て来る。
オーガメイジの剣を見つけてもオーガキングと戦うのは危ない感じがする、俺のが剣でなく弓とかだったら遠くから当てる事は出来るかも知れないが剣だからな。
アーチャーの剣を見つけてから三か月、メイジの剣も見つけた一番の難関はオーガキングだ。
一度、最前戦組のオーガキング討伐に参加させて貰ったがゴンが盾で防御がいっぱい、いっぱいで防御してても後ろに段々下げられる。
そこに魔法を撃ち込まれたら危ない、レイのレイピアでは突いてもダメージが入らないのかヘイトがなかなか移らない。
レイにヘイトが移った時に魔法を至近距離で撃って来た、ファイヤーボールが爆発したがキングは少し焦げただけでレイはホーリーシールドと共に吹っ飛ばされた。
バースの魔法は簡単に躱している、俺は剣の試練は出来たがそのまま単独パーティで戦っていたら誰か死んでいたかもしれない。
これではオーガキングの剣の試練が出来ない。
「みんなここで自信を無くして、地下十階で鍛え直しているんだから先に進め」と言われた。
「単独パーテイでここを突破出来るのは数えるほどしかいないから皆で協力して地下十階へ行っているんだ、ここのキングを倒せなくても恥ではないし、お前達のパーティは十分に地下十階で戦う資格はあると思うぞ」
少し落ち込んでいる俺たちに最前戦パーティの深淵のガイスさん達は言ってくれたがまだ地下十階へ行く決断は出来ていない。
「お前、占い師のセントリア様の所に行ってないだろう」
サリバンさんに魔石を届けに行った時に言われた、すっかり忘れたてた・・どうして忘れてたのかな。
次の日は休みなので行く事にしたが、あんなに楽しみにして無料の占いどうして言われるまで忘れてた。
商店街の後ろの北の棟に住んでいる、ここに住んでいる人は少ないが地下十階へ行ける様になるとここへ移り住むことが出来る、後は商店街の人でここに住みたい人と占いとか特別な能力を持った人達が住んでいる。
警備も厳重で塀の外の人達が警備している、商店街とここは塀の中でも塀の外側的な感じがする。
入口の警備の人に止められたが、占いのセントリア様の所に行くと言ったら名簿を確認して通してくれた、来る人が名簿になっているのか、ただ来ても予約してないと面会も出来ないなんて初めて知った。
一階の入口でいつもの焼肉屋のおやじに会った。
「珍しい所で会うな、何をしに来た」
「セントリア様に呼ばれています」
「あの人に呼ばれているのか、それは大変だ」
「何が大変なんですか」
「あの人に呼ばれると色々な問題の中心人物になって命が無くなるから注意すれ、俺の所に肉が来なくなるのは勘弁してほしい」
「そんな危険なんですか、行くのやめようかな」
「お前、行っても行かなくても起こる事は変わらないぞ、聞いてうくま回避する方法を常に考えて、俺に肉を届けろ」
行く前からダメージが入った、もっと早く聞きに来なかったら、物事が進んで危機を回避出来ないなんて事は無いよな。
集合住宅の普通のドアを開けると女の人が居た、この人がセントリア様のお付きの人か少し部屋に入って待っている様に言われた。
「入って待ていて」と言われて入った部屋はサリバンさんの所にあったぼろい応接セットと机の上にベルがあるだけの部屋で他には何も無い。
入って来た扉と違う扉から老女と先ほどのお付きの人が入って来て、お茶とお菓子を出してお付きの人が部屋から出て行った。
お付きの人が出て行くまでじっとこちらを見て一言も発しなかった・・・。
しーんとして時間が経っても何も言ってくれないので「呼ばれて来たアランです」と自己紹介した。
「アランよ、これから色々な困難があるがお前達がここの光だ、お前は近じか決断を迫られる、決断して行った事に心が囚われてはだめだ強い心を持って決断しなさい、最後の戦いには、お前の女神も一緒に戦ってくれる」と言われた。
そしてセントリア様は机の上のベルを鳴らした、お付きの人が入って来てセントリア様と一緒に部屋から出て行った、俺は一人部屋に残された。
お茶とお菓子をごちそうになりどうするか考えた、これで終わりか・・、質問も話し合いも無く言われた事も何のことかさっぱりわからん。
何かを決断しないとならないみたいだが何だろう・・悪い事で考えると地下10階に行くと何か起こるのかそんな感じだ。
当面は地下九階でオーガキングの剣探しはお休みしてレベル上げをして、その間はトレントの剣を試しに行く、剣の試練のため頼めば討伐に参加させてくれるからその方向ですすめるか。
また、毎日変わらない生活になって、たまにオーガキングと戦う生活になった。
ゴンのレベルが60を超えてオーガキングの攻撃を受け止め、たまに攻撃も出来る様になっり、アニスとサンドラもレベルが50に成りアニスは身隠しのスキルが隠密に変わり、スキルに暗殺が加わった。
サンドラは聖魔法の消費魔力1/2になり、今まで以上に攻撃回数が増え、ホーリーランスがバースの《大爆炎》以上の破壊力になった。
俺たちのレベルは42になっているが50はまだまだ先の事だ。
オーガキングと戦っても何とか倒せなくても移動は出来る目途が付いた、宿泊地を地下10階へ移す事を地下七階のテント村の人達と雑貨屋のおやじ、サリバンさんに説明した。
雑貨屋のおやじは今度は「地下七階と10階へ荷物は運んでくれ」と言われたが今までと変わらずに「行く時に入る分だけでも良い」と言われたら断れなかった。
サリバンさんには地下10階へ行くとキャンプ地があるから挨拶する事と運が良ければ良い物を貸してくれるかもとニャッとしなから言われた。
それとキャンプ地に探索者資料室があるので地下10階以降の事はそこで調べられる、深淵のドレークの所へ必ず、すぐに挨拶に行け、必ず行けよと何回も言われた。
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