第36話 五年五か月+三か月

 毎日、毎日、オーガの剣を試すが当たりは無い、下の階のブラックアナコンダの剣もポイズンスネークの二か月後に見つけた、あとはポイズンフロッグだけになった。


 オーガの剣を試した回数は圧倒的に多いのにオーガが居ない時に試している剣の方が二本とも回数的には50回以内で見つかっている・・・あまり当たらなくていいと思っている方が当たる、欲しい欲しいと思っていると出なく奴ですか。


 今年の新人がオークの階へ来ている、あいつらはBの連中が連れて来た者たちだよな、元気が良いのはあと何日だ・・・、境界線を踏み越える者は居るのか?。


「おじさん達はここに長いのですか、俺たちは来たばかりだかさっさと試練をクリアーして外へ帰るから俺たちはBの先輩と行くので、階段のオーク戦は邪魔しないでね」


「俺たちは戦わなくていいのか」


「俺たちの後に来て良いよ」


「それではよろしくお願いします」


「何年も居るのに覇気が無くて魔物と戦えるのおじさん、おばさん」


「私達はまだ十代よ」


「年上でしょ、おばさん」


「わかりました、アラン明日のこの階の戦闘はお休みにします」


「どういう事ですか」


「あの坊や達の後ろを付いて行きます」


 怒らしてはいけない人を怒らしましたね。


「それと君たちは初めてで知らないと思うがあの赤いテントと川までの所が女性テントとの境界線だから男が超えるとお仕置きがあるので超えない方が良いですよ」


「この階の説明を聞きましたか」


「聞いてますよ、大丈夫です、怪我したり、死んだ人は居ないんですよね」


「そうですが・・・・」


「ゲガする位何でもない事だ、もっと恐ろしい事になるぞ俺たちは助けられないからな」とバースが言った。


「怪我するよりも大変な事ってあるんですか、おじさん達臆病ですね、見つからなければ大丈夫ですよね」


 10歳なのにあんなことになると一生駄目になるかも知れない、事の重大さを解っていない。


 次の日の朝、いつもの様に行くと居ます居ます昨日の坊や達が。


「今日はBの人達が先頭で行くって聞きましたよ」


「何で俺たちが先頭で行くんだ」


「先輩いつも先頭で戦っているって言ってましたよね、昨日おじさん達にわからせておきました」


「何を言っているんだ・・・・」


「そういう事なので、頑張ってください、後輩も見ていますよ」


 俺たちが居ない時は戦っているので大丈夫でしょう・・・下の階には行けないと思いますが。


 久々に他の人がオークと戦うのを見た、いつも先頭に居るので戦っているのを見た事が無い・・・、オーク一頭を三人で倒しているが時間が二十分位掛かる、後ろに居るAの人達がボチボチ切れてきている。


「お前らの都合で送れてるんだ、早く終わらせろ」


 助けもしないで罵声を浴びせています、いつも後から付いて来て体力温存しているBの人達ですもの助けないですよね。


 俺達は階段のオーク集落には行かずに洞窟のオーク集落へ行くのでそろそろお別れですね。


「ガストさん、後はお願いします」


「本当に行かないのか」


「今日は止めておきます、女性陣にも止められていますから」


「そう・・なのか」


「謝るまで駄目ですから」とアニスがボソッと言った。


「何かしたのか」


「何でもありません」


「そういう事ですから」


「死なない様には見ているけど俺たちの効率も悪くなるからな」


 夕方、昨日の坊や達が来た。


「昨日の事を謝りに来ました、すみませんでした」


「何を謝りに来た」


「昨日の事です」


「昨日の事って何だ」


「アランさん達に強いので昨日邪魔しないでくださいって言った事です」


「そんな事を謝りに来たのか」


「それ以外は無いのか」


「それ以外は思いつきません」


「俺たちの所の女性達が何か言われて怒っていたと思うが」


「そんな事ありましたか」


「俺のパーティの女性たちが了解しないと謝罪は受けられないな」


「あのどちらに居るんですか」


「もう女性用テントへ行ったぞ」


「謝ってきます」


「待てよ、あすこには行けないぞ、境界の手前で誰か気が付いてくれるから待っていろよ、絶対に境界は超えるなよ」


「わかりました」


 自分たちのテントへ帰って行くみたいだ、大丈夫だよな、境界は超えないよな・・・バースの病が復活したら困るのでそれだけはやめてくれ。


 何で俺が心配になって見に来ないと行けないんだ、これもバースのためだ。

 

 Bの先輩たちが一緒に居るから大丈夫だな。


 俺達がこの階のキャンプ地たを離れるまで犠牲者が出るとまた、バースの病気が復活するかも知れない、頼みますよ今年の新人達、勇者は要らないから。


 二泊三日の同じ事の繰り返しが続く、三日目の夜に焼肉を食いに行くまでがスケジュールになっていて、最近食堂で夕飯を食べていない、三日目の夜のオーク肉定食の取り置きは無くして貰った、オーク肉は帰って来た時に真っすぐ卸に行っている。


「えーーーー、又なの」


「その様ですね、ポイズンフロッグの剣が当たりました」


「それよりも、確定剣は二本に成ったのですか」


「二本になった」


 オーガの剣を探して六か月その間に地下六階を制覇してしまった。


 そして二本目の確定剣が手に入った・・・。


 二本目になるのか、一本しかおまけは保存できなくて20本目を見つけた時に二本にならない可能性もあったが、すぐ使う予定も無いので二本保持出来なかったら仕方ないと思っていた、本当に二本目が保持出来て良かった。


 オーガが居ない時の地下六階だったのに次はブラックベアーも探すか、今の俺達だったら問題は無いはずだ、地下八階の入口付近で探せるのか、少し離れて探せば居るとは思うが一日目は午後からだから入口付近には居ないよな。


 今までも一日目にオーガが見当たらないので地下六階に帰って来てたからな、どうする。


 倒されると強い魔物はリボップするに時間が掛かるって言ってたと思う、地下八階にも適用されるのか、少し離れても階段入口付近に魔物が居なければ少し離れても大丈夫なはずた。


 リボップの関係を調べてからどうするか方針を決めよう、何で先に見つかったポイズンフロッグの剣、見つからないよりは良いんですよ、見つかった方が。


 地下八階はレベル上げのスポットのため資料室に資料は多かった、地下八階のみんなが最初に森に行く森にはトレントしか魔物が見つかっていない。


 トレントの居る森にはオーガもブラックベアーも見られないという報告があったが周りの草原にはオーガもブラックベアーも居るし、トレントの居ない下への階段近くにある森にはブラックベアーもオーガも居る。


 壁と森の間の草原には右側に行くとオーガが多く発見されて、左側へ行くとブラックベアーが多いという報告が有った。


 下の階へなるべく戦わずに行くにはトレントの森を過ぎてから壁側の草原に向かって壁沿いを魔物に注意しながら階段を目指すのが普段使われているメインの通りらしい、だが階段付近での戦闘は討伐されていないと必須でブラックベアーの複数かオーガの複数かは行ってみないと判らない。


 地下八階の入口から左側へ行くルートの情報が少ない、トレントの森を抜けて左側の草原に向かう人は何か目的が無いと居ないのでぼぼそちら側へ行く人間が居ない。


 やはり、地下八階でレベル上げしている人達はトレントが見えなくなるとオーガそしてブラックベアーの順で戦うが一日でブラックベアーまで討伐する人は少ないのだろう。


 剣を探すのはオーガからブラックベアーそして最後にトレントと言う訳だ、ちなみにトレントの経験値はオーガの二倍は有る自分達の防御力が低くても、攻撃力が高ければ危険は少ないので好まれている理由らしい。


 トレントの接近戦は背中から攻撃すれと書かれていた、トレントに正面とか背中が有るのか。


 ブラックベアーは硬く、正面の敵を集中して襲う、爪は伸びるという情報もあった。


 地下八階の魔物には特殊スキルは無いと思っていたが違う様だ。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る