第32話 四年11か月
それからもオークメイジを倒したが剣は見つからない日々が続ていたが、オークメイジの剣を見つけた、オークの剣から四か月掛かったがこんなもんだろう。
「また、行くのですかあの洞窟に」
「前はオークメイジの剣が無かったから途中で引き返したが今回は最後のキングだけだ、あの洞窟には何かあると思う」
「宝箱ですか」
「その可能性は高いと思っている」
ここの階層をほとんど調べたが宝箱は無かった、地下10階以降には見つかっている宝箱が本当に無いのか、特別な出現条件があるのかも知れないが、俺たちは地下三階でも見つけられた宝箱がここにも有ると信じている。
前回辿り着いた洞窟の奥まで来た、オーク戦士とオークメイジが多く出て来るが戦闘は一撃終わるので、ここまで良いスピードで来れた。
「他の集落より、ここはオーク戦士・オークメイジの割合高くありませんか」
一撃で倒していたのであまり考えていなかったが三頭で現れてもオーク戦士二頭・オークメイジ一頭かオーク戦士一頭とオークメイジ二頭の組み合わせでオーク戦士三頭も無ければオークメイジ三頭も無いが奥に進むと段々普通のオークが居なくなってる。
俺にとっては美味しい肉が増えるので良い事だが普通の探索者にとってはオーク集落以上に攻略レベル上がっているのではないか?
「メイジや戦士が守っている先に何があるのだろうな、期待が持てるというものだ」
だんだん枝道が少なくなってきた、曲がりくねってはいるが枝道の無い洞窟をどんどん進む。
「オーク達は何処から湧いて来るのでしょうかね」
魔力探査に引っかからないオークが今日も出た・・・、本当に何処から湧いて出るんだ、オークをまだ倒してない枝道から突然湧き出て来るのは気が休まらない。
「皆はまだ大丈夫か」
「魔力に問題ないと右目が言っている」
「・・・・・」
「まだ疲れてません、大丈夫です」
「右目が少し先にオークキングが居ると言っている」
洞窟の先に広くなった場所がありオーク戦士・オークメイジそして一番奥にオークキングが居た。
「俺がキング以外の雑魚を倒している間、皆は固まって防御優先で戦ってくれ」
「俺は魔法を撃っと右目が言っている」
「バース、キングに使う分は残して置けよ」
「《大爆炎》《大爆炎》《大爆炎》」
「俺の話を聞いてたか」バースはオークキングを見ると見境なく魔法を連発したが大丈夫か?
オーク戦士、オークメイジの三分の一は倒れてオークキングにもダメージは入った、俺は一人でオーク達が混乱している中に突入して、次々とメイジと戦士を倒して行く、みんなの所へ向かった戦士はゴンが盾で防いでいる。
残りはキング一匹となった。
「《大爆炎》《大爆炎》」とバースの攻撃で瀕死の状態になっている、剣の試練を試したが外れた。
普通の剣で止めを刺しに行ったがまだ死なない、こいつ他の所のオークキングより強い。
「レイ、《勇気100倍》」
レイの《勇気100倍》で倒し切った。何かドロップしたぞ。
「これはきんの玉ですよね」
「光ってはいますがキングのきんの玉です」
「肉でなくてゲテモノがドロップした」
「どうする」
「捨てて帰りましょう」と女性陣が言ったがそんな事は出来ない。
無言ではしと瓶をレイがアイテムボックスから出した、前に毒線のドロップか有ったら直接触るのはまずいので掴むものと腐食しないで入れる物が必要とという結論になり、先輩探索者に聞いたら「はしと瓶」を勧められた。
「俺が拾うの」と聞いても黙ってはしと瓶を差し出された。
瓶にきんの玉を入れてレイに渡した、レイは黙ってアイテムボックスへ入れ
た・・・いつもドロップ品を集めるのはレイのお仕事のはずなのに何で今回だけ俺が拾った。
「何かまだ居る」 バースが緊張した声で言った。
オークキングが居た所の奥の岩陰からオークが出て来た、真っ黒いオークでオークキングだ、もう一頭キングが居たのか。
「バース、魔法はどうだ」
「撃てて、《大爆炎》が二発だ」
「撃て」
「《大爆炎》《大爆炎》」
黒いオークキングは爆炎があまり効いていないようにどんどん迫って来る。
「ゴン、盾 サンドラ、アニスと自分をホーリー《ホーリーシールド》で守れ」
俺たちには目もくれずサンドラ達に向かっているという事はそういう事だ。
ゴンの盾が弾かれた、サンドラ達のシールドに攻撃されたが一撃目は大丈夫、二撃にの時にピキと音がした、そこへレイが横からオークを刺した、いつもより攻撃力が乗っている黒いオークはブヒーと言ってレイに向かった。
黒いオークの攻撃をレイが躱して時々突いている。
どうする、確定の剣を使うか、迷って考えている暇はない、確定の剣を取り出して黒いオークキングへ向かった。
レイが相手をしているオークキングへゴンも迫っている、ゴンが「ウォー」と言いながら剣を黒いオークキングに叩きつけた。
バギ、ゴーンと音がして剣が砕けた。
「えー・・・」という声が先に出た、黒いオークキングが倒された、それもゴンの一撃で首から胴を斜めに切り裂いた剣が地面に当たって砕けた。
何が起こった。
一瞬静かになって「ポト」っと肉と又ゲテモノがドロップした。
呆然としている俺にまた何も言わずはしと瓶をレイが差し出した、レイは肉をアイテムボックスへ入れて俺を待っている。
一回拾うも、二回拾うも一緒なのではしで拾って瓶にきんの玉を入れた。
「今のは何だったのですか」
「俺に聞かれても解らない」
「確定の剣を使ったのですか」
「使っていないぞ」
「最後の一撃はゴンの一撃だ」
「ゴンさんの攻撃ではダメージが足りないと思いますが」
「俺もそう思う」
「最初のバースの《大爆炎》が効いていたのか」
「オークキングの動きから見て、それは無いと思います」
「ゴンは何か言う事は無いのか」
ゴンの方を向いたら、ゴンがそのまま前に倒れた。
「ゴン、大丈夫か」
「ゴーーーン」大きな声で呼んだが返事が無い。
「《ヒール》・・」
「効果が無いぞ」
心臓は動いている、傷は無い、ど、どうした。
「立ったまま気絶して、倒れたみたいです」とゴンほ確認してたサンドラが言った。
強力なスキルを使った後に倒れる事は有るらしいがゴンのスキルは《限界突破Ⅱ》で攻撃スキルではないはずた。
「気絶って・・・」
少し待っているとゴンが起き上がった、大丈夫そうだ、オークの剣は砕けて無くなった。
オーク戦士が使っている剣はまだ予備があるから壊れても良いがあれが壊れるほどの攻撃をしたのか?もう脆くなっていて壊れたのかはわからない。
ゴンも起きたので黒いオークキングが出て来たところを調べた、見た目は大きな岩でオークキングが出て来れる隙間は無い、またかここの洞窟はバースが探査しても突然オークが出て来る事が有った。
今回もキングを倒してもうオークが居ない事を確認したのに、黒いオークキングが出て来た、それはいつも岩の後ろからだ。
「ここの壁・・・・何かいやな感じです」
「今俺が触っている壁か」
「そうです、その壁です」
「調べて貰って良いか」
アニスが壁を調べ始めた・・・。
「これは罠と同じものですね」
「壁が罠なの」
「通路の落とし穴が壁についている思ってください」
「魔物がどこかの落とし穴に落ちてここに出て来たのだと思います」
「罠が動作する条件があるよな」
「ここの近くの魔物をすべて倒すとかオークキングを倒すとか色々考えられます」
「ここの洞窟はどこかと繋がっている可能性があるということですか」
「そうです」
「付近の階やこの階にはこの黒いオークキングの話は聞きません」
「この罠から出て来たのは間違いないと思います」
「この罠はこちら側から開かないのか」
「開くのは罠側でこちら側は落ちて来る側なのですので、こちらからは開きませんね」
「どこかの落とし穴に俺達も落ちた時にここに来るという事か?」
「そうなりますがオークキングだけ落ちる落とし穴かも知れませんよ」
「何のためにそんな物が有るのですか」
「考えられるのはオークキングの補充、または奇襲のためです」
「どこかの階層にいる強いオークキングを連れて来るという事ですか」
「理由はダンジョンのみ知る事で私達には知りえない事かもしれません」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます