第20話 四年目突入
四年目に突入した、毎日、地下六階入口まで行って帰って来る生活をしている。
キャリアーのお仕事は順調で各パーテイには早く地下10階もしくは地下八階まで行ける様に成ってほしいと言われてるが、まだこの階の一本目すら見つかってない。
新人はまだダンジョンの一階にしか居ませんが俺たちが地下ずくと離れて遠くから見られてる。
サリバンさんの所に今年の新人のパワーレベリングの話が来ていてが丁重にお断りした、今は週に三日はキャリーをして、たまに、帰って来る人もキャリーして、週に4回以上はお仕事をする事になった。
キャリーで地下六階の入口で帰りのキャリー予約が有ったが、いつまで経ってもこない事があった、俺らも結局夜遅くに帰って来た。
俺たちが戻る時間に居たパーテイは一緒に帰るがその時六階入口に居ないパーティは待たない事に成った。
帰るパーティが居る時は地下五階でウルフを少ししか狩れないので経験値効率が悪くなる、週に一回くらいの事でまだレベル上げに影響は余り無い。
ダンジョン内で気楽に会話しながら地上へ帰って来る。
「最近、面白い事は無いか?」
「何も無いです」
「今年の新人はどうなんだろう」
「まだ、何も判りません」
「昨年の連中はどうなんだ」
「AとBはいつもの様に分かれていますが西のパーティに行った人もいるみたいですよ」
「西に行ってもなー、この先どうするんだろう」
「今が良ければ良いのなら、西でも良いのかも知れませんよ」
「11歳くらいだとそうなのか」
「俺達とあまり変わらないが、俺達みたいなのは少数派ですから」
「Sの人達は見込みの有る人にしか、声を掛けないみたいですしね」
「俺達は知らなかったですが、地下十階まで五年とか言ってましたが、Sで行ける人いるんですかね」
「俺達よりもっとレベルの高い魔物を倒さないと無理だよな」
「A・Bの人達は地下七階のオーク集落でレベル上げする人が多いみたいですが、ケガも多いと聞きます」
「泊まり込みですよね」
「そうなりますね」
「行くように成ったら俺達はどうする」
「泊まり込みって何が必要だ」
「泊まる設備と食料ですかね」
「レイさんのアイテムボックスってどの位入るの」
「魔石が1000個くらいと食料が少々かな」
「それっていつも探索者に聞かれた時に言っている事ですよね」
「前に壊れた剣とか椅子とか出て来たと思いますが本当はどの位入るのですか」
「アニス、ストップ・・・・人のスキルは詮索しないのがルールだぞ、お前達も聞かれて困る事は無いのか」
「聞かれて困る事ですか」
「私は無いよ」
「本当ですかアニスさん」
「本当に無いよ」
「それではお聞きします、アニスさんとサンドラさんの関係は何ですか」
「えー・・と仲間・友達・同郷かな」
「本当ですか、戦闘になってもサンドラさんを守る位置に居る様に見えますがね」
「それはあなた達より大切な人だからですね」
「俺達より大切なの」
「当然です」
最近よく魔物と戦う時にコンビに成っているレイさんは少しショックですか・・・でも同郷で同じAで友達なら普通の事と思いますよ。
それよりも、質問された時に少し動揺していました、これは何か有りますね、でも、二人が秘密にしたい事は聞くべきではありません、私達のパーテイから出て行く可能性も有りますので秘密は無理に知る必要は無いです、話してくれる時まで待ちます。
レイのアイテムボックスの大きさは知っているが公開は避けている、過去のアイテムボックス持ちが余り大きく無かった事から聞かれた時はその位の大きさにしているる。
レイ自身もハッキリ確かめたことが無いので解らないと言っているがSなだけに規格外らしい。
この事を知られたらレベルが有ろうと無かろうと地下10階までの荷物運搬の往復人生が決定してしまう、塀の外へ出られても戦争の道具となってしまう、そんな事にはしたくないのでアイテムボックスは目立たない様にしている。
泊まり込みの道具一式はゴンちゃんが持っていてくれると思うので大丈夫だ、荷物の入っていない大きな軽い物をカモフラージュに持って行く事も出来るので心配していない。
今日もビックフロッグに行きますか・・・。
「帰りますよー」まだ試した回数は200を超えた位なのでまだ1/5ですからね。
地下二階までは今年の新人で混んできているので地下五階でウルフを倒してから帰りますか?
地下五階の平原の外れ、階段から一番遠い所まで来た、流石にこの地下五階でレベル上げしているBの人達もここまでは来ない。
俺らも地下五階をあち行っても、こちに行ってもBの人達と会うことが多くてここまで来てしまった。
ここはウルフは多種類で10頭単位の群れで居る事が多く戦闘は八人パーティでも危険かも知れない、俺たちは俺が殲滅している間に防御中心で戦えは何十頭居ても美味して経験値なだけで済む。
防御もバースのファイヤーウォール・サンドラのシールド魔法も使えばしばらくはウルフ程度は持ちこたえられる。
「何頭居た」
「三十一だと思います」
「一回の戦闘でこの数は経験値がガバガバ入って来るよな」
「四階のゴブリンキングのボス部屋くらいの経験値有りますよね」
「この辺って地形が変わってますよね」
「そうか、平原の終わりで壁があるだけだと思うぞ」
「何かデコボコしていませんか、それに穴も有るし変ですよ」
「穴は俺も気になる」と少し先に有る穴を見ていた。
「魔物も近くにいないので、あそこの穴、見に行きますか」
「バース走るな穴に落ちるぞ」
「大丈夫ですよ」
穴に石を投げこむとポチャンと水に石が落ちた音と川の音が聞こえた。
穴の下は水ある。
バース・レイ・俺が先頭でアニス・サンドラは穴から少し離れていた、ゴンはその後ろで魔物を警戒して反対方向を向いていた。
その時俺達の足元が突然崩れた、穴までまだ距離が有ったのに・・・、アニス・サンドラは穴が崩れたが巻き込まれなかった、俺達三人は穴に落ちた、落下した先には水の流れる音がする。
短い人生もこれで終わりだ・・・・、ドボンと水に落ちた、流れてる、川だ、洞窟の中を流されてるが上の方は今は隙間があり、空気は有るがこの先も洞窟の中に隙間が有るとは限らない。
薄暗い地下洞窟の川の先に分岐が有る、右に行くか左に行くかバースとレイが右へ流れて行ったので俺も右へ行く、中はもっと暗くて良く見えないが大きな部屋で流れが速く中央に渦を伴って流れて行た、あそこが終着点か、渦に逆らってもどんどん中心へ引きずり込まれていく、水の中引きずり込まれ、完全に水の中に入り、息が出来ない、10秒位だと思うが物凄く長く感じた、次に見えたのは空から落下する水と一緒に落下する俺達だった。
『わーーーー」と言いながら滝に落ちた、川岸に上がって立ち上がると草しか見えない草原だった、何か来た。
バースとレイも近くの岸に上がってる、魔物に一番近いのはバースか。
あの太った体形で走って来るのはオークだ。
バースが《爆炎》を撃ったがまだ突進して来ている、《爆炎》が又飛んで行ったが少し怯んだが突進は止まっていない。
「レイ、生きてるか、《勇気100倍》をくれ」
そのまま走って、オークに横から一撃を入れた。
オークが消えて、魔石とオーク肉が残った。
「二人とも生きているな、ケガは無いか」
「大丈夫です、ここは何処でしょう」
「もう一発撃てば倒せたと右目は言っている」とバースは訳の分からない事を言ってる。
「その前にオークにミンチにされていたぞ」
「右目はギリギリ可能と言っている」
「ここに川が有るって俺たちの落ちて来たのが滝だとするとこちら側がオークの領地なので急いで川を渡るぞ」
川を急いで渡った、最初は浅く段々深くなり最後は少し泳いだ。
川を流される時にキャンプ地が見えた、ここは地下七階のなのか?必死の思いで川を渡って一息ついていると人が寄って来た。
「お前達、どうしたんだ」
「川に流されて来ました」
「どういう事だ」
「なんだ、どおした」
探索者の人達に囲まれて質問された、穴に落ちて流されて来た事を説明した、他の三人が心配しているので帰った方が良いがどうするかおじさん達が相談している。
「地下六階を超えれば地下五階以降問題無いんだよな」
「そうですが、地下六階は通り抜けできません」
「本当は明日帰るパーテイが居るが地下五階以降はお前達三人でも大丈夫なんだよな」
「大丈夫です」
「帰せると思うからちょっと待ってろ」
「バースの魔力は大丈夫なの」
「俺の魔力はまだまだ大丈夫だ」
「六階はレイの《勇気100倍》は使ったから、魔物が後ろから来たら逃げるの一択だな」
「地下五階以降は俺の剣で大丈夫だからバースの出番は無いな」
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