第17話 三年6か月
「魔石ここ置きますね」
「すまんなー」
「最近はどうなんだ」
「まだ、ゴブリンと遊んでますよ」
「レベルはどうなっている」
「S組はレベル19でA組はレベル22です」
「三年でか・・・早くないか」
「早いんですか」
「Sでは十分早いと思うぞ」
「そうなんですか」
「お前達の魔石の寄付の量を見れば想像は出来る」
「魔石をここに持って来る分と自分たちで貯めている分と色々買う物とかを考えると6人パーテイとしては討伐数は相当多い方だと思うぞ」
「ほとんど俺の剣で倒していますが俺も疲れないので、ピント来ないですね」
「疲れないのか、お前たちの所、変わっているよな」
「そうですか、皆で普通に戦闘もしていますよ」
「どんな戦闘だ」
「レイとアニス二人でゴブリン戦士と戦ったり、バースの魔法と俺で三匹相手に戦ったりですかね」
「主力のゴンは何してるんだ」
「バースとサンドラの護衛です」
「サンドラに護衛は必要なのか」
「Aからの預かり物ですから、本当はシールドの魔法が使えるので不要だとは思いますが、ゴンの役割が無くなりまして・・・」
「もうボス部屋へ行けるのでは無いのか」
「アーチャーの剣を見つけてからで無いと行きません、安全第一なので」
「それにレベルも20になってから地下6階へ行きます、それまでは十分経緯値は稼げていると思いますので」
「レベル20で思い出しましたが、スキルのレベルがⅡになる事が有るのですか」
「あるぞ、剣術とか体術とかは自分のレベルが20で変わるのが多いかな」
「《ヒール》はどうです」
「《ヒール》は回復魔法の技の事だよな、なるなら回復魔法Ⅱとかだと思うぞ」
「聖魔法使いとかもⅡになるのですか」
「聖魔法使いは少ないので解らない、資料室に何か無かったのか」
「調べてますが、よく解らないので」
「何か大きな力を持っていると、全体ではレベルが上がらず一部が上がる事があると聞いたこと事がある」
「どういう事ですか」
「《絶対防御》と《俊足》持ちが《俊足》が《俊敏》や《瞬歩》に進化しないで《俊足Ⅱ》に成ったことが有る」
「《絶対防御》ってあるんですね」
「時間制限付きで自分にしか使えない、本人に攻撃力が無いので結局駄目だった」
「そうなんですか、何か工夫すれば使えるのでは」
「色々な組み合わせとかあるから試すにも結局、人の問題だからな」
「その人はどうしたんですか」
「西でダンジョンに入っていると思うぞ、最後の安全装置扱いだがな」
「何ですかそれ」
「戦った駄目なときは逃げるだろう」
「はい、逃げますね」
「その時に魔物と戦う役目のしんがりで皆が離れたら逃げる」
「大丈夫なんですか」
「時間は数分あるし、《俊足Ⅱ》もあるからある逃げ足は速いから大丈夫みたいだぞ」
「時間切れになったらお終いですよね」
「その辺の管理は出来ているから、その役目でダンジョンに入ってレベル上げしてるのだと思うぞ」
「どっかのお貴族様の子供のレベル上げにも付いて行ったみたいだからな」
「そんなのに付いて行っても、レベル上がりませんよね」
「西には西のルールがあるんだろう」
何か大きな力ですか?、サンドラの大きな力を見たことが有りませんが何か隠しているという事か?
今日、ダンジョンでアドルフを見た、期待していますよアドルフさん・・・・、結果は駄目だったハズレ三回でお終い。
今日こそと、思っていますが駄目ですね・・・。
バースは魔法を撃ててご機嫌です、レイとアニスの連携も良くなってます、たまにバースが割り込みますがそのタイミングも良くなって全体的に進化した。
サンドラさんは何もすることが無く、最近ではゴンと会話していますね。
ゴンの表情や仕草などから簡単な会話が出来る様です、俺は長年の勘で会話しているが同じ様なもんだろう。
みんなが魔物を順調に討伐して三か月が過ぎた、試した本数が250本位なのでまだまだと思っている。
「今日のアーチャーはこれでお終いです、ハズレでしたのでこれで終了」
とアーチャーに剣を刺したらレベルが20に上がった・・・。
レベル20に成った、周りを見ると意外とみんなが近くに居る。
「レベル上がったでしょ」
「何で判るんだって、またお前達上がったのに何も言わなかったなレベル20に成ったら言う約束だぞ」
「二日前に成ったけど良いじゃないですか」
「何かいつもよりみんなが近いのはこの為だったんだな」
「どんな顔するか見てました」
「私達も上がったときに少し喜んだんですが、気が付きませんでした」
「気が付いていたらこんな表情はしてないよ」
「そうですよね」
「それでは早く帰ってスキルの話をしましょう」
「ここではダメなのか」
「落ち着かないですよね」
「レイ達はスキルの検証をしているのか」
「していますよ、気が付きませんか」
「全然気が付かない」
「えー、こんなに変わったのに、気が付かないなんて」
「すまん、わからん」
「俺の右目も解らないか」
「それも、わからん」
ダンジョンの外に出てから俺のスキルがどうなったのかみんなに知らせた、俺のスキル《千剣》が《千剣Ⅱ》になった。
《千剣》が特典付きに変わった、10本見つけると1本サービスが付く仕様に変更だった、それで今サービス分の一本が別枠表示されて選択出来る様になっている。
「すぐ使うか悩むよな」
「それは駄目です、すぐ使っては絶対にダメです」
「そうなのか」
「そうです、これで危機回避出来る確率が上がります、攻略方法も変わりますよ」
「どういう事」
「今後、ボス部屋が閉鎖型の場合、戦う時のリスクが小さく成ります」
「ゴブリンキング程度では効果は無いかも知れませんがオークキングとなると真剣にレベルが足りて無いと危ない範囲に入ります、その時使えば簡単にクリヤー出来ます」
「強い相手で危険なときに使えって事か」
「そうです、時間はかかってもアーチャーとゴブリンキングはこのまま探しましょう」
「そうの方が良いのかな」
「うちのパーティは安全第一ですよね」
安全第一だ、これも保険と考えれば危険なときに使うのに躊躇いはない。
「すぐ使うのは保留で行く」
「バースはどうなった」
「魔眼にⅡが付きました」
「どう変わったの」
「魔力消費量が1/2になったよ」
「今まで20発撃てたのが40発行けるの」
「それも有りますが、ウオールが使えるように成りました」
「中級魔法のウオールか」
「そうです、《ファイアーウォール》が使えます」
「炎系だけなの」
「《土壁》も使えますが《ファイアーウォール》の方がかっこいいですよね」
「こんどからゴンに防御して貰わなくても自分で出来るよな」
「出来ますが《ファイアーウォール》は少し離して設置しないと熱いですよ」
「《土壁》は熱く無いんだよな」
「それは熱く無いです」
よく見るとバースの魔眼の色の赤が濃くなって黒目が見えなくなっている、いつも先頭に居る俺が一番後ろに居るバースの目の色が変わったことには気が付けない、ダンジョンを出たら眼帯してるのに判るはずがない。
「次はレイはどうなった」
「私も《勇気100倍》が《勇気100倍Ⅱ》に変わりました」
「200倍になったの」
「違いますよ、一日一回の《勇気100倍》の上限設定されたみたいです」
「それって弱くなったって事」
「《勇気100倍》は毎日0時になるとリセットされるのですが、戦闘時の力もそこに加わる事になっていて通常の戦闘力が低いのはそのためです」
「今までは勇気100倍と言っていましたが本当は私の戦闘した戦闘力も加わっていたので攻撃力は10倍以上の時も有ったみたいです」
「今度は使わないと10倍以上にならないので通常攻撃力がレベルに合わせた普通になりました」
「《勇気100倍》を使ったらどうなるの」
「今までの様にランダムで攻撃力も溜ります」
「一日一回以上使える様に成るの」
「そうです、200回以上攻撃すれば1回使えますし、10回でも1.5倍程度で使えます」
「アニスに使って見ましたが問題なく使えています」
「急に攻撃力が上がる攻撃って、切る時の抵抗が無く空振りした時みたいで
す」
「それってすごく無いか」
「でも、もっと硬い魔物だと剣が折れるかもしれません」
「私に攻撃力が無い分、他の人の攻撃力になります」
「突きの嫌がらせ攻撃でも溜るのか」
「溜まります」
「レイって剣を使っているがほとんど剣の使い方、突きだけだけよな」
「そうです、それが多いです」
「この際、レイピアにしたらどうだろう」
「突きのみで戦うのですか」
「剣が軽くなるので、今までより何回も突けるはずだぞ」
「少し使ってだめだったら剣に戻しても良いから試してみてくれ、折れてもアイテムボックス持ちの特権ですぐ代わりも出せるし良いんじゃないか」
「そういう事ならば使って見ます」
「どこかにレイピア使いの人いないかな」
「知っている範囲では居ないですね」
「そうだよな、剣術スキル持っている人は剣を主流に使うから細剣スキルって聞いたこと無いしな」
「今度、サリバンさんに聞いてみるかな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます