第6話 二年5か月

 地下四階に来て3か月最初の一本が見つかった・・・、今まで見た事の無いブラックウルフだ、この階の最強かも知れない、黒魔法使って変な処から出て来るので対応が難しい、いつもお花畑かと思っているメンバーも地下四階に来ると別人スイッチが入り何とか倒したが倒したらスイッチすぐ切になる。


 ブラックウルフは危険だった、影に入り人の影から襲って来る、バースの《爆炎》を躱し、ゴンの体当たりも躱した、影に入って俺を攻撃して来た時にたまたま持った剣が当たりだった・・・・、当たってなかったら俺死んでたよ。


 本日は後二本行けますのでもう一匹行きますよ・・・・・二回とも駄目だったのでランドウルフを倒して撤退・撤退します。


 今日は階段からの最長不倒距離まで行きました、50mくらいかな、逃げる時はレベルの高いゴンちゃんは3秒くらいです、レベルの低い俺たちちは8秒くらい掛かりますのでウルフが見えてから逃げたのでは追いつかれてしまいますのでゴンちゃんに守ってもらいます。


 明日からはまた階段から10m以内で済むので大丈夫・安全ですよ。


 地下三階の枝道討伐もそろそろ5週目になりそうだ、宝箱は見つかって居ません、無いのに見つかる訳ないよな。


「今日も疲れた」


「いつも疲れないって言ってませんか」


「何となく言ってみた」


「今日は本当に牛食いに行くのですか」


「一本見つかったら行こうって、話していただろう」


「レイ、大丈夫なんだよな」


「大丈夫ですよ」


「我々は結構地下三階で稼いでいますから」


「そうなのか」


「今月はボスからコボルトの剣を三本も拾いましたので、その分で食べにいけるはずです」


「魔石も多めに確保しています」


「今晩は豪華に行くか」


「牛すきだよな」


「えー、ステーキでは無いのですか」


「・・・・・」


「ゴンはしゃぶしゃぶが良いってか」


「どうする」


「公平にじゃんけんですね」


「シャンケン ポン」


「ゴンの勝ちかよ」


「しゃぶしゃぶに決定だな」


 上級者用の食堂に食べに来た、ここは魔石を出せば魔物の肉なら何でもそろうと言われている。 

 しゃぶしゃぶを食べに来たが前に調べた時より値段が上がっている、少しは食べれるが腹いっぱいは無理だった、やっと食べれるようになったのにそれは無いだろう。


 仕方ないので腹の残りはウルフの肉にでお腹を埋めた・・・。


 帰りにジャンケンの話になり、もう一度勝負した何回勝負してもゴンちゃんが本気を出すと勝てない・・・これってレベル差だよな。


 レベルが上がると運動能力も上がるのでぼぼ俺たちが指の形が出来て来たのを見てゴンちゃんが出しても間に合うって事かガーン、知っていたけど知らなかった。


 今度はジャンケンは無しであみだくじとかにするか。ここに来てから決めごとでジャンケンしている奴が少ないと思ったら、こういう事か、豪運とか占い持ちはこれもダメなのかな。



「いつもの魔石置いときます」


「この間、牛食いに行ったんだってな」


「えー誰から聞いたのですか」


「情報料100Gだな」


「いつも思うんですがおれが話している内容にお金になる情報が含まれている場合はお金貰えるのですか」


「ケース・バイ・ケースかな」


「なんですかそれ」


「皆と共用しなければならない情報は貴重な物であってもタダで渡している、逆に個人的な質問は情報料が掛かる」


「例えば、ダンジョンに入る時の受付のお姉さんのスリーサイズとかは有料、ダンジョン内に変異種が出た時は無料だな、解りやすいだろう」


「たしかに解りやすいですね、受付のお姉さんの情報も持っているのですか」


「それはまあ、大人の付き合いもあるからな」


「はー、なんですかそれ」


「おっと、話は変わるが例の女の子二人しばらく預かってくれ」


「どうしてですか、色々あって低層に居たいらしいから適当なのはお前ら位だし良いよな」


「A級と下まで行ってたんですよね」


「そうだが精神的にきつかったので少し回復させたいらしいぞ」


「何ですかそれ」


「お前たちはダンジョンの楽園パーティだろう」


「えーと俺は部外者です」


「楽園の加入希望者だ」


「えー、もっと他のメンバーが今より楽園になるのでお断りします」


「他のメンバーのやる気が上がるかも知れないぞ」


 多数決では絶対に敗北決定してる、あの子たちが来たら今の生活が変わるよな、いまのままが良いが下がれば下がるほど徐々に周りも環境も変わって行くのか。


 次のダンジョン探査の日に女の子たちがやって来て、三人は少しそわそわしている。


 こんなんで大丈夫なのか、やはり初顔合わせは何処かの店にすれば良かった。


「始めましてリーダーのアランだ」


「サリバンさんの紹介で来ました、私はアニスでこちのがサンドラです」


「私が忍者でサンドラは聖魔法使いです、得意な事は斥候と罠探査、サンドラは回復と結界です」


「私はレイです」


「俺はバースだ」


「ゴン」


「えー、聞こえる声で言ったのは何年ぶりだ」


「・・・」


「こんな感じのパーティで今は地下四階入り口まで行って帰って来る感じです」


「フォーメーションは俺が先頭で他は後ろで良いかな」


「なんですかそれ」


「そうとしか説明できない」


「それでは入りますか、地下一階のスライムは避けて通るから戦闘は地下二階からな」


「それでは行きますか」


「質問いいですか」


「何ですか」


「盾とか剣とか持って行かないのですか」


「レイ君どうぞ」


「こんな感じてす」といって盾と剣をアイテムボックスから出し入れした。


「手品みたい」


「他には有りませんか」


「戦闘はアランさんでほかの配置を決めなくて危険じゃないんですか」


「横道からの魔物の探査はバースがしますので罠の無い地下10階までは問題ありません」


「それでは入って戦って行けばわかりますから行きますよ」


「声の出ていないサンドラさんも良いですか」


「は はい」


「それでは本当に行きますよ」


 地下一階はいつもの様にスライムを避けて行く、塊で通路をふさいて居たらハンマーで潰すのはゴンちゃんの役目です。


 地下二階に来ました、


「今日はフォーメーションAで行きます」


「あのー、フォーメーションAって何ですか」


「攻撃はアランだけなのでフォーメーションAです」


「フォーメーションは他にあるのですか」


「今の所、Aだけです」


「それでは進みますよ」


 適当にかっこよくフォーメーションAと言ったが俺以外、誰も知らない俺だけ知っているのに突っ込み入れられた、真面目だな、ウサギとカメよりも良いと思う。


 一番前でゴブリンを一撃で倒していきます、同時に六匹までは余裕で大丈夫、今日はバースも一回くらい魔法を撃ちたいって言てるので、五匹出て来たら魔法を撃っても良い事にしてる。


 何時もより真剣に魔力探査していますね、早く魔法を撃って良い所を見せたいのか?


 結局地下二階には5匹同時も有りませんでした、バース、残念。


「こんな感じて進みますが良いですか」


「私達は何をすればいいのですか」


「レイのサポートで魔石集めかな」


「それでは地下三階へ行きますよ」


「はい」


「・・・・」


 地下三階から魔物が強くなるので心配していますね、二階と変わらない一撃必殺なので安心してください。


「地下三階もこんな感じです」


「では地下四階に行きますので装備を整えます」


「俺の盾と防具出してくれ」


「それでは行きますよ」


「一匹来ます、ランドウルフですね」


「ゴンは準備良い」


「・・・」


「バースは」


「いつでも良いぞ」


「それでは行きますか」


「私には聞いてくれないの」


「出番あるかな」


「出番を作って」


「わかったゴンと会わせてな」


 ランドウルフが襲い掛かって来たので一度盾で弾いた次に剣で切り付けたがハズレだった、ゴンが横からランドウルフに盾でぶつかった。


 剣の交換が終わった俺が再度切り付けた、バスレ。再度剣を持ち換えて攻撃したがハズレ。


「今日の試練終わったぞ」


「右目がうずく、燃え尽きろ《爆炎》」はバースが魔法を放ってったがまだ死んでない。


「ゴン、《勇気100倍》」


 ゴンの剣がランドウルフを両断した、魔石がポトンと落ちた。


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