第8話

そして、今日からまた学校が始まる。


 「一緒に行こう、お兄ちゃん」


「誤解されるから別々に」


「それはもういいよ優」


「・・・うん」


 まだ怖さがしみついている。


ーーーーーーーー


 教室について入るとやっぱり周囲から凄く見られ驚かれた。


 俺たちが義兄妹になっていることは知ってて、その上で一緒に休み、更にこうして一緒に登校したらこうなるよね。


 「甘寧!!大丈夫だったの?」

友達の西宮さんが心配して来る


 「・・・大丈夫じゃなかった」


色々あったからね。


 「けど、これからはお兄ちゃんと一緒だから大丈夫だよ」


「甘寧さん?」


「甘奈?」


友達より先に俺が驚いてしまった。そしてクラスもビックリしてる。


クラスメイト達は、俺が脅してるや、家でやばいことをした等言っているのが聞こえているが


「私は、お兄ちゃんの為に何でもするから」


さらに誤解されるような一言を


 「ちょっと甘寧さん誤解されるよ」


「されても良いよ。あとそのまんまの意味だし」


クラスメイトはその話題で持ちきりで、俺の苗字が元に戻り、甘寧さんの苗字が北宮に変わって、さらに俺は怪しまれた。

 

 




 2限の開始


 そういえばさっき甘寧さんが担任に何か言ってたけど、何を話していたんだろう。


 この授業は担任が担当だ。


 「今から席替えをするぞ」


「ぇー」


クラスは驚いている。余りにも急すぎる。


そして、ランダムなのだが、俺が端っこになり、その隣に甘寧さんになった。


 クラスは一斉に何か仕組んだかと思っているようだ。


 俺も思ってる。ただ俺じゃない。これは先生がもしかしたら配慮してくれたのかも。



ーーーーー


 昼休みは俺が用意した弁当を二人で食べる。


 「ありがとう。お兄ちゃん弁当美味しいよ」


「良かった。弁当は初めてだったから緊張した」


  美味しい本当に美味しい。


 「ねぇ、甘寧どうしたの?こんなやつと仲良くして」

  西宮さんの一言に甘寧さんは反応する。


 「私・・・優を支えるって決めたから」


「えっ?本当に何があったの?」


そのことは言えない。それは秘密のままにしようとやくそくした


 「普通こんな数日くらいで変わる?」

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