十二表法
「ギリシア人は少年にホメロスの詩を暗唱させたが、ローマ人は十二表法を暗記させたと言われている。少し殺風景だが、ローマ人が法律を何よりも尊重したことを表している」
ある本に掲載されていた文章です。
それまで神官(貴族階級から選ばれる)が独占していた訴訟日程や手続きの決定に市民が関与し、市民の手による裁判が行われるようになりました。つまりこれによって、「神のお告げ」としての裁判ではなく、法によって裁く裁判が始まったと言え、貴族と平民の身分闘争の中での、平民の権利を守る市民法が成立し、法の前においては貴族と平民は対等になったということができます。
まず解説から引用しましょう。
ローマ最古の成文法であり、ローマ法の起点をなすこの十二表法はB.C.450年に10表、翌年に2表を加えて公示された。共和政の成立期から激化していた貴族(パトリキ)と平民(プレブス)の対立は、とくに裁判で対立した。政務官や神官には平民はなれず、不利益を被ることが多かったことが原因である。B.C.462年から法律編纂の動きが具体化し、貴族も当初は反対したが、10人委員からなる委員会が設置され、両者の妥協が成った。
貴族に握られていた宗教的な法は世俗化され、後世に評価されるような「全公法私法の源泉」となったことは疑いない。けれども、この十二表法は、平民に具体的な利益を保証したものではなかったことも確かである。逆に、両身分の通婚禁止を含めて、貴族は特権の確保につとめたし、土地取引の自由を示し、以後の大土地所有への道を開いた。
それで、その十二表法の資料なのですが、記述の仕方が難解すぎて掲載する気になれません。1つだけわかりやすいのを掲載します。
家長ハ家族タル子ヲ監禁シ鞭撻シ又ハ之ヲ強ヒテ農業ニ従事セジメ又ハ之ヲ殺シ或ハ之ヲ売却スルコトヲ得
これって家長はやりたい放題ですよね。ネット検索して他のも調べたら
・明らかに醜い子は殺さなけれなならない。
とか
・父親が息子を奴隷として3度売った場合、息子は父親から自由になる。
とか書いてあるのですが???
理解するのが難しいです。
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