第3話

俺の部屋にはテープが貼ってある。


 よりによって俺の部屋だったのかよ。


 はぁ、流石に入れないなぁ。


「なんで、よりによって俺の部屋だったんだ?」


母親が説明する

 「それは、冬(義弟)が使いたいって言ってたから部屋を明け渡したの」


「へぇ、」 

 つまり俺の部屋をあのクソがホテル化しようとしたわけね


 で今は・・・まぁあの人には関わりは少ないし、最後の亡くなる時は素晴らしい行いをしたと思うけど、同時に俺がこうなっても何もしなかったってことだからなぁ。


 「じゃあ俺は行く」


「・・・ちゃんと帰って来てよ」


お母さんは俺に向かって言う。


 「どの口が言うんだよ」


「帰ってこなかったから、捜索願を出すから」


「・・・だる。」



「お兄ちゃん、私も一緒に出掛けていい?」


「はっ??」


「ごめん」


「・・・兄貴」「弟」


ーーーーーーーー


 久しぶりに家に帰ったけど、悲しみとイラツきが心底強く湧き出る。


 同時に思い出も、


 あの家に居ると複雑に感じる思いすら窮屈に感じる。


 だから直ぐに出て来た。



 はぁ、どっちみち夜は帰らないといけないしなぁ。


 本当によくも俺の家を、安らぎの場所を奪ってくれたよ。


 とりあえず今日はバイトじゃなくて、客として顔を出そう。


 そういえば、昔店長が言ってたことを思い出すな

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