第4話

バイト先の閉店時間まで居させてもらい家に帰る


 「おかえり、お兄ちゃん・・・どこ行ってたの?」


「・・・」


「・・・どこ行ってたの?」


「・・・バイト先」


「そうなんだ、バイト先ってどこ?」


「言う必要ある??」


「・・・私今度行ってみたいから」


「来るなよ」


「行ってみたい!!」

 妹は少しだけ声を張り上げる。


 「・・・前に自分で俺に言ったよな、もう関わらないで」


「・・・っごめんなさい。」

 妹は土下座している。


 「ごめんなさい。ずっとお兄ちゃんには大切にして貰ったのに、あんなこと言って、あんな態度して」

 妹は泣きながら土下座している。


 「・・・ふざけてるのか??」


「ふざけてない、真剣に心から反省してる。」


「俺は土下座すれば許すと思ったか!そもそも俺が土下座を望んでいると思ったか!!俺はアイツが来る前までは春に何をされても許してた。仮令たとえ俺の大切な物を勝手に壊されても許した。」


「・・・そうだったね。」


「今回のは俺が許せる範囲を余裕で超えた!!幾ら大半が奴のせいだとしても!!俺の今まで作った時間を否定され、壊された現実は変わらない」


「・・・っ」


「バイト先は教えないし、来ることも許さない。俺の安らぎの場所だ。」


「・・・わかったよ」

妹は自分の部屋に走っていく。


 「兄貴、その言い過ぎだったんじゃないですか?」


「夏がそれを言える立場か?」


「・・・ごめんなさいです。」


 はぁ、さっきまで最高な気分だったのに、この家に帰ってから一気に気分が落ちた。

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