第8話 大事な話
朝
「凛〜朝だよ〜学校遅れるよ〜」
「…ううん…奏…学校…」
「そうだよ、学校。朝ご飯出来てるから、一緒に食べよ?」
「学校…行きたく無い…」
「どうして?ってそういえばクラスの人達にバレたって言ってたね…取り敢えず、行こ!まずは朝ご飯!」
「うん…」
―――――
「二人とも〜凛連れてきたよ〜」
「あ!おねーちゃんおはよ〜」
「おはようございます、凛様。」
「おはよう…」
「私は桜様を学校までお送りします。」
「じゃあ、行って来ま〜す!」
「桜ちゃ〜んいってらっしゃ〜い。」
「桜、行ってらっしゃい。」
「さて私達は、ご飯食べよ。」
「うん…」
―――――
「ごちそうさまでした。」
「凛、私は学校行くけど留守番してる?」
「ううん、行く…」
「そっか、じゃあ準備しに凛の家寄ってかないとだね。急がないと!」
「うん、そうだね。」
―――――
学校
「何とか…間に合った…」ぜ〜は~
「そうだね、ギリギリ。」
「なんで…凛は…そんなに…元気なの…」
「奏の体力がなさすぎるだけ。それに、別に元気じゃないよ、今にでも逃げ出したい。」
「そうゆう…話じゃ…無くて…」
「あ~凛とその彼女さんじゃ~ん。」
「ひっ…」
「どうしたの~?凛〜私が写真ばら撒いたこと怒ってないの〜?あっ、そっか~彼女さんに慰めてもらったんだ〜良かったね〜」
「誰だか知りませんけど、凛から離れてください。」
「何?あんた、何様のつもり〜?どうゆう権利があって私に命令してんの〜?お嬢様だからって調子に乗らないでほしいんですけど〜?」
「今親の話は関係ありません。凛は私の彼女です。自分の彼女が苦しんでいるのに、放っておく事なんて出来ません。」
「本当に付き合ってるんだ〜女同士なのに〜?気持ち悪〜」
「ねえ、何してんの。」
「えっ、何で…ここに…」サー
「確か、テニス部の…」
「ごめんな〜うちの奴が迷惑かけたね~」
「いえ…助けていただきありがとうございます。」
「気にしないでいいよ~いつかの借りを返しただけだから。それに、私は二人の事応援してるからね。じゃあ、またね〜」ズルズル
「行っちゃった…もう大丈夫だよ、凛。」
「うん…でも…この先大丈夫かな…不安…」
「大丈夫、なんかあったらいつでも言ってね、すぐに駆け付けるから。」
「ありがとう…奏…」
―――――
教室
「凛〜彼女出来たって本当〜?」
「え…あ…その…」
「凛って〜レズだったの~?」
「いや…その…だから…」
「私達の事もそうゆう目で見てたんだ〜気持ち悪〜い」
「ちが…そんな…」
「お前ら〜席座れ〜授業始めるぞ〜」
「あっ先生来た、じゃまたね~」
―――――
休み時間
「奏…いきなり呼び出してごめん…」
「大丈夫だよ、何かあったの?」
「うん…クラスの子達がね…私の事、気持ち悪いって…」
「そう…辛かったね、大丈夫。私がついてる。」よしよし
「私…もう…教室…戻りたくない…」
「じゃあ早退する?」
「いいの…?」
「うん。凛なら成績も良いし、早退しても問題は無いと思うよ。」
「じゃあ…早退…する…」
「分かった、私の家で待ってる?」
「うん…」
「じゃあメイドさん呼ぶね。私も学校終わったらすぐ帰るから。」
「ありがとう…奏…」
―――――
放課後 奏の家
「だだいま〜」
「奏…おかえり。」
「待たせてごめんね、寂しかった?」
「寂しかった…だから…ぎゅって、して。」
「うん、分かった。」
ぎゅ〜
「ありがと…ちょっと…元気…出た。」
「それなら良かった。それで早速何だけど、大事な話をしたいと思う。」
「大事な話?」
「うん。私達の、今後の話。ちゃんと聞いててね。」
「うん…」
「私達、別れよ。」
「え……なんで……」
「私考えたの、どうしたらこれ以上凛が傷つかないか。多分、私が凛の側から離れたら、凛はもう傷つかない。」
「やだ!私は…奏と別れたくない!」
「私はもう凛の人生を壊したくない。私が側にいると凛が、みんなに嫌われる、気持ち悪いって言われる。凛に私は必要無いんだよ。」
「そんな…私はそんな事思ってない!」
「凛、気づいてる?私と付き合ってから、凛どんどん弱くなってる、昔の私みたいに。このままじゃ凛が元に戻れなくなっちゃう。今ならまだ間に合うの、また元に…元気だった頃の凛に戻れる。」
「いや…戻れなくて良い!私はただ…奏と一緒に居られればそれで…!」
「凛ならできる。私の事なんて、すぐにわすれられる。元の元気な凛に戻れる。」
「そんな……分かった…奏がそうゆうなら…別れる…短い間だったけど嬉しかったよ…じゃあね…」
「……」
「よろしかったのですか?」
「良く…無いよ…でも…私は…凛の笑顔が好きだった…私が…いたら…凛は…笑えない…だから…これで…良いの…これで…」
―――――
《テニス部の子》
テニス部のエース、めっちゃ強い。練習試合の助っ人に入った凛のかっこいい姿を見て、恋に落ちた。凛に彼女が居るとを知り、叶わぬ恋だと知って落ち込んでいたが、奏が凛を守り姿を見ると吹っ切れ、陰ながら二人を応援すると決めた。
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