第4話 告白
奏の家
「ふ~やっと終わった〜」
「お疲れ様〜頑張ったね、奏。」
「ありがと、凛。いつも勉強見てもらって。」
「いいって、これくらい。」
「失礼します。お飲み物とお菓子をお持ちしました。」
「お!ありがと、メイドさん!」
「ではごゆっくりおくつろぎ下さい。」
「じゃあお言葉に甘えて…」パクっ
「ん〜おいし~」
「お菓子食べるのは良いけど時間大丈夫?」
「え?あ~!まずい!バイトに遅れる〜」バタバタ
「そんな慌てないの。深呼吸。」
「分かった!す~は~。」
「OK落ち着いた!じゃあ行ってくる〜。」
「はい、行ってらっしゃい。」
「お邪魔しました〜」
―――――
「メイドさん、話があるんだけど。」
「何でごさいましょう。」
「私っていつも凛にお世話になってるじゃない?だから普段のお礼も兼ねて何かプレゼントしたいんだけど何がいいと思う?」
「なるほど、ならお菓子はどうでしょう。」
「お菓子?」
「はい、手作りでクッキーやチョコ等のお菓子を作るんです。」
「いいね。でも私お菓子作りとか苦手…」
「それは私がお教えいたします。」
「本当?ありがとう!」
―――――
キッチン
「う~ん…あんまり上手く出来ないな〜」
「今日はこのくらいにしましょう。根を詰めすぎると前みたいに倒れてしまいます。」
「そうだね、また明日の放課後またよろしく。」
「かしこまりました。」
―――――
次の日の放課後
「奏〜今日バイト無いから何処か遊びに行こ〜」
「凛、ごめん今日は用事があって…」
「そっか、因みに何?」
「えっと…秘密。」
「秘密って何〜教えてよ〜」
「ごめん、私帰るね。また明日。」
「あ、うん。また明日…」
「どうしよう…私嫌われちゃったのかな…」
―――――
次の日 通学路
「奏〜おはよ〜」
「凛、おはよ。」
「昨日はごめんね?用事のことしつこく聞いちゃって…」
「私こそごめん。急に帰っちゃったりして…」
「……」
「……」
「…奏は今日のテスト大丈夫?」
「うん。多分、凛に見てもらったから。凛は?」
「大丈夫!なんたって私は天・才だからね!」
「はいはい、それ前も聞いた。」ふふっ
「そうだ、放課後凛に話があるんだけど。大丈夫?」
「ん?大丈夫だけど、何の話?」
「秘密。」ニコッ
―――――
教室 テスト開始
「お前ら〜テスト配るぞ〜制限時間は45分だ、カンニングすんなよ〜」
(奏から話?何だろ…まさか告白?!だめだ今はテストに集中しないと…)
―――――
「あと15分だぞ〜」
(あ~だめだ集中出来ない…奏から告白されたらどうしよう…とりあえずテストテスト、早くしないと時間終わっちゃう…)
―――――
「は~い終わり〜手止めて〜」
(え…まずい全然出来なかった…どうしよう…勉強が出来ない私は奏に嫌われる?またお母さんの時みたいに捨てられる?嫌だ奏と離れたくない、嫌だ嫌だ嫌だ)
―――――
放課後
「凛〜話が…」
「奏!」バッ
「うわ!どうしたの、急に?それに、そんな泣きそうな顔して?」
「奏、私を…私を捨てないで!!」
「え、えっと、どうしよう…一旦空き教室行こ?」
―――――
空き教室
「凛?どうしたの?一体何があったの?」
「奏…?私を捨てない?」
「捨てない捨てない!だから一旦話を聞かせて?」
「あのね、私ね今日のテストでね…考え事してて…集中出来なくて…全然テスト出来なかったの…」
「うんうん。それで?」
「それでね…勉強出来ない私は奏には必要無いんじゃないかなって…」
「何でそうなるの…いい?凛は私の大切な友達、だからテストでちょっと失敗したからって凛を嫌いになったりしないよ。」よしよし
「本当?」
「本当だよ!」ぎゅ
「奏……大好き。」
「私も大好きだよ、凛。」
「そうゆう意味じゃなくて……私と付き合って?奏。」
「……え?」
「あ…、ごめん!今のは忘れて!!」
「え…あの…その…」
「話題変えよ!あの、話ってなに?」
「あ、えっと…いつもの感謝も込めてお菓子作ってきたの。メイドさんに教わって。」スッ
「本当?ありがと〜クッキーだ!美味しそ〜」
「あの…それで…告白の事何だけと…」
「いや、その話は忘れ…」
「ごめんなさい!私凛の事友達としては大好きなんだけど、そうゆう目では見れないから…」
「そっか……ごめん私帰る。クッキーありがと、大事に食べるよ…またね…」
「あ!凛、待って!」
「行っちゃった…」
―――――
《奏達の学校》
女子校、女子テニスの強豪校。
場所は都会と田舎の間くらい。受験難易度は少し低めだが凛が奏に「同じ高校に行きたい!」と言いこの高校を受けた。
《凛の担任の先生》
喫煙者、いつもタバコの匂いがする。
そのくせ顔は無駄に良いから色んな人からモテてよく告白されている。当人は「好きな人がいる」と言い、断っている。
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