なんという万能感

敵は“ダサい”方がいい

そしたらみんな私の味方


自己責任社会は殺人を許容する

“殺されたお前が悪いんだ”

“殺されたお前の自己責任だ”

つまり殺人を咎めることができない


実際に殺すことはないにせよ

“他人に対して適当でいられる”のは楽なものである

それを否定するのは難しい


だって、ダサいでしょ

人間同士助け合って生きていきましょう、なんて

ほらね綺麗事ってダサいことこの上ない


敵を怒らせよう

相手をイラつかせるのが一番

そしたらこっちはあくまで穏やかに

そしたらみんな勝手に評価してくれる


だって僕らは、怒る人が苦手で

冷静沈着な人を格好良いと思う

そう何を言ったかではなく、なんて言ったか

おまけに編集で無敵状態


社会が悪い、社会のせいだ、であれば

そんな中でどう適応していくか、か、

もしくは社会そのものを変えるか、の、

どっちかしかない


だからあなたは前者を選んだ

“長いものに巻かれる”のがあなたの自分らしさ

“自分が長いものになる”のが、あなたの自分らしさ

そしたら“自分らしく”ても攻撃されないから


あなたが彼女を疎ましく思うのは

“自分にはできない”ことを再確認させられるからだ

じゃなきゃどうして彼女の活動にケチつけるのよ

あなたは幸せなんでしょ

別に牌は消えない


そうある意味彼女はあなたに不幸をもたらす

彼女がより良い結果を出してしまったら

あなたは“自分を殺して周りに合わせた”ことを

自覚して、どうしても後悔するのだから


しかしまあ周りはあなたの味方

何を言うかじゃなく誰が言うか

おかしなことを言っててもみんなちやほやする

そう、“ちやほやする”のはこの社会の維持のため


権力という魔力は人を変える

万能感は自身に目隠しをさせる

“他人に対して適当でいられる”のは楽なものである

自己責任社会は殺人を許容する


敵は“ダサい”方がいい

そしたらみんな私の味方

敵を“アツく”させればいい

そしたらみんな私の味方

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