老婆と共にロボットは踊る。孤独は癒せなくても、寄り添うことはできる。そしてその裏にあった真実。切なくて、でもどこか暖かい。そんなお話。
過去の家族との記憶が失われるというのは、自分が自分でなくなってゆくということでもあります。孤独に閉じて行く心は、向けられる愛情に対しても疑心暗鬼となり、誠意ある言葉も信じられなくなり、最後には苦しい今の自分にとって快となる行動しか体感できなくなる。人間が人間性を喪っていく光景を描いた、恐ろしくもコミカルな物語でした。ロボットが緩衝材となったぶん、悲哀の軽さとおかしみが付け加えられたところのバランス感覚が秀逸だと学ばせていただきました。元旦那はとりあえず刺殺一択(/・ω・)/