第18話

翌日ホテルを出た俺達は折角浜松へ来たのだからと、散策したりお土産を買ったり、お昼に有名なウナギを食べてから帰る事に成った、

そして夕方の5時過ぎに藤沢支部協会に到着した、

田中さんにお礼を言い3人と2匹に挨拶を済ませた俺は、2匹を抱き抱え協会の中へと入って行った、

(流石は夏休みだな、普段の倍以上は人が居る、とはいっても森林ダンジョンの半分も居ないけど)

俺は目当ての人が居る列に並んだ、

待つ事数分で俺の番に成った、

(パーティーで来てるなら全員で並ぶなよ)と、俺は言いたい衝動に駆られたが何とか我慢した、


そして大きな胸の前で小さく手を振る緑川さん


緑「今日はどの様な御用件でしょうか?」


真「あのぉこの子達の登録をしに来ました」


緑「…この子達の登録?えっ?嘘!この子達って……」

この時緑川さんの目が金色に光った様な気がした

真「えぇっと……コソコソコソと言う訳です」


緑「少々お待ち下さい」

そう言うと緑川さんは奥へ行ってしまった、暫く待つと


緑「本部長がお呼びです、どうぞ此方へ、」


真「はぁ………分かりました」

俺は緑川さんに連れられて2階にある、・・支部長室の前に連れて来られた、


コンコンコン

緑「緑川です、押手さんをお連れしました」


榊「入ってくれ」


緑真「「失礼します」」


榊「やぁ押手くん、此方に掛けたまえ、緑川くんお茶を頼む」


緑「はい、畏まりました」


榊「其れで、押手くんその子達は本当にスモールレッサーコボルトなのかね?」


真「はい、この子達は本当に、スモールレッサーコボルトです」

緑(はぁぁ可愛いぃ) チラッ キラキラ


榊「君はいつテイムのスキルを得たのかな?」


真「えっとぉテイムのスキルは持ってません」


榊「では、譲り受けたのかな?」


真「いいえ違います」


俺はこの子達をテイムした経緯を事細かく語った、

その間オルトとフェンは嬉しそうに緑川さんにモフられていた


榊「そうか…………なぜテイム出来たかは自分でも分からないと………」


真「はい…………」


緑「あのぉ宜しいでしょうか」


榊「何かな?」


緑「先程の話を聞いていたのですが、この子達をテイム出来たのは、この子達がテイムを望んだからでは無いでしょうか?」

わんっ×2


真「お前達そうなのか?」

わんっ×2


緑「ふふっどうやら当たり見たいですねっ!」


榊「でわこの子達をテイムする条件は、①仲良くなる②信頼を得る③この子達自らテイムを望む、と言う事か、①②は何とか成るとして、③はどうなのだ?」


緑「それは押手さんのあげた、リトルボアのお肉では無いでしょうか?」


真「えっ?此ですか?」

俺はマジックバッグからクーラーBOXを出し、その中からボア肉を取り出した、

それを見た従魔の2匹は尻尾を振りながら寄ってきた


真「あははお前達の食事は帰ってからなぁ」

クゥ~ン×2


緑「!おっ押手さんそれって」


真「あぁ此ですか?此は極上ボア肉らしいですよ」


榊「ごっ極上ボア肉ですってぇっ!?」


真「えぇそうですけど何か?」


緑「押手さんそれがどう言う物か…分かってます?」


真「えぇっとこの10年で1枚しかドロップしてないとは聞きましたが?」


榊「はぁぁ長谷川支部長が奪いたくなる訳だわ…………」


緑「押手さん、そのお肉の効果を知ってますか?」


真「効果…ですか?何かあるんですか?」


榊「長谷川支部長には何も聞いてないの?」


真「この肉をどうやって手に入れた、どんなインチキをしたぁとしか、言わなかったですよ」


緑「えぇっと押手さん?このお肉は、1枚食べたらレベルアップした時のステータスの上昇値が2倍にアップするんです、しかも1枚で1週間も継続するんです!」


真「え"っじゃあこの子達のステータス値の異常な上昇はこの肉が原因だったのかっ!」


榊「はぁぁこの子達が自らテイムを望んだ理由が分かった気がするわぁ…………」


緑「押手さん?この子達はレベルアップしたんですか?」


そして俺は森林ダンジョンの出口で考えて居た事を思い出した


真「あっそうだ!」


緑「どうかしたんですか?」


真「あのぉ前にデメリットがあるスキルって、デメリットが大きい程メリットが大きく成るって、言ってましたよね?それとスキルの効果は本人のみとも」


榊「えぇ、確かにそう言ったわよ?」


真「俺の経験値増加のスキルって、従魔やパーティーに反映されるのかも知れません!」


榊「ん?それはどう言う事かしら?従魔なら共有スキルで確認が出来るわよね?」


真「其れなんです!この子達には経験値増加のスキルは共有去れていません、でも!」


俺は森林ダンジョンで考えていた事、ドロップBOXの事、南さんや小鳥さんと考察した事を話した、


そしてこの子達はモンスターを5匹ずつ倒して、レベルが4まで上がっている、

そう、たったの5匹でレベルが2も上がっているのだ!

俺はその事も話したのだ


榊「押手くん……もし其れが事実なら、大変な事に成りかねないわよ、この国も他国も放っては置かないだろうし、そしてどこのクランも君を手に入れようとするわよ、非合法な手を使ってでも」


真「い"っ!マジですか!」


榊「当たり前よ!君が居るだけで経験値が10倍に成り、

レアドロップが確定と成ったら、Cダンの1~2階層だけで1日で数千万から数億の利益が出るわ、

況してやドロップBOXまで出ると成れば尚更よ!…………ところで押手くん?バーベキューで出すお肉は……………この……お肉なの…………?」


緑(本部長さっきから喋り方が素に戻ってますよぉ)ボソボソ

榊(えっ?はぁもう良いわ)ボソボソ


真「えぇっとぉ不味いですかねぇ?」


榊「このお肉1枚がどの位の値段に成るか分かる?」


真「えぇっとぉ…………じゅっ10万円位?」


榊緑「「そんな訳あるかぁぁぁぁっ」」


榊「オークションに掛ければ、最低でも億は越えるはよ!億はっ!」


真「え"っ!あのぉ全部で?」


榊緑「「1枚でよっ!」」


真「……………」


緑「……………」ジトー


榊「……………」ジトー


真「えぇっと…………どうしましょう?」


榊「はぁぁバーベキューは市販のお肉にしなさい」


真「じゃあこの肉は………どうしましょうか?」


榊「取り敢えず其の葉っぱに包まれたまま冷凍保存しておけば数年間は持つわ、

本当なら買い取りたい所なのだけど、買い取ったら買い取ったで、また伊屋見議員見たいのが出て来るわね、だから、

自分たちでダンジョンに行く前に食べる様にすれば良いわ、本当なら買い取りたい所なのだけどね」


緑「…………………………」


真「でも静岡の森林ダンジョンに行けばいくらでも………」


榊「そうね…押手くんなら……いくらでも手に入るのよね……でもね!そう成ると他の捜索者に押手くんの事がバレる事に成わよ!そう成ったら…………」


緑「…………………………」


真「あぁぁそうかぁぁ…………協会に鑑定に出さなくても、他の捜索者にバレるのかぁ」









緑「えぇっと押手さん、いえ、真依琉くん!私と結婚しましょう!」


榊真「「はあっ???」」


榊「緑川くん突然何を言い出すのよっ!」


真「本当ですよ!いきなり結婚なんて!」


緑「だって、このままだと真依琉くん、誰かに取られちゃいそうじゃ無いですか!私と結婚すれば、近くでサポートも出来ますし、もし、真依琉くんに何かしようとしたら、捜索者協会を敵に回す事に成りますから、抑止力に成ると思います!」


真「いやいやいや、俺はまだ未成年ですから!」


緑「うっ…でも後1年ちょっとで18歳ですよね!」


榊「う~ん確かに其れも在りかも知れ無いわねぇ…………」


真「榊原本部長まで何を言ってるんですかぁぁぁぁ」


榊「…………うぅむ…………」


緑「真依琉くん私のこと………キライ……です…か………?」






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