第15話

俺は静岡支部協会に向かい歩いている、

ん~周りからジロジロ見られてるな……

真「オルト、フェン少し走るよ」

わんっ×2

真「オルト、フェン待て俺より先に行って、行き先分かるのかっ!」

わふぅ???×2

真「ほら俺の後を付いて来い、と言うか走る時は4足歩行なのね!」

わんっ×2

真「よしいくぞう……住み慣れた我が家に花の香りって、ふざけてる場合じゃないな…………よし行こう」

わふぅ~???わんっ×2


俺は静岡支部協会に走って向かった


十数分後、静岡支部協会に到着した


真「ふぅ着いた、到着っと、何で此処が統括じゃあ無いなかな?さて2匹は抱いて入った方が良いのかな?オルト、フェンおいで、だっこしていくから」

わふっ×2

真「よいしょっと……大人しくしてろよ」

わふっ×2


俺は空いている受付カウンターに向かいガードを机に置いた


受付「本日はどの様な御用件でしょうか」


真「ドロップ品の鑑定をお願いします」


俺は2匹を下ろしカウンターにクーラーBOXを置きリュックから、スキルブックとミサンガと導きの杖を置いた


受付「ドロップ品の鑑定ですね!お掛けになって暫くお待ちください」



ガヤガヤザワザワ

ガヤガヤザワザワ


何か受付が慌ただしいな

モフモフなでなで

暫くすると


受付「押手真依琉様ですね」


真「そうですが?あっ鑑定終わりました?」


職員「支部長がお呼びです、支部長室までご足労お願いします」


真「えっ?何故ですか?」


職員「此処では少々問題が在りますので、どうぞ此方へ」


真「はぁ」


俺は渋々支部長室に行く事に了承した


コンコンコン


職員「鈴木です、押手さんをお連れしました」


「入って下さい」


鈴真「「失礼します」」


「君が押手くんだね」


真「はぁそうです、えっと?」


「先ずはそこに掛けて下さい、話は其からです」


真「はぁでわ失礼します……」


「先ずは自己紹介からしよう、私はこの静岡支部協会の支部長、長谷川です、」


真「押手です」


長「でわ、何故、押手くんが此処に呼ばれたか分かりますか?」


(やっぱこの子達の事だよな)

真「……いいえ……」


長「心当りは在りませんか?」


(惚けちゃお)

真「はぁ此と言って心当りは無いですが?」


長「そうですか?鈴木くん押手くんのドロップ品を持って来て下さい」


(ん?ドロップ品?)


職員「畏まりました直ぐにお持ちいたします」


真「えぇっとドロップ品に何か?」


長「まぁ待ちたまえ、ドロップ品が来てから話そうじゃないか」ズズズズ


御茶くらい出してくれても良いんじゃない?自分だけコーヒー飲んでさ


真「ちょっと失礼します」


俺はリュックから出す振りをして、マジックバッグから水と深い紙皿を出して、わざとらしく二匹に水をあげ自分用のコップに水を注いで一息ついた


暫くしてゴロゴロと音がして

コンコンコン


職員「鈴木です、押手さんのドロップ品をお持ちしました」


長「入って下さい」


鈴「失礼します」


職員の人がカートを押して来た


(大袈裟にカートで運ぶ様な物か?)


鈴「此方が押手さんのドロップ品に成ります」


そう言って机の上に、スキルブック、ミサンガ、導きの杖、クーラーBOXを置いた


長「此方のミサンガと導きの杖は、しまって貰って構いません」


真「はぁ此はどう言う効果の在る物何ですか?」


俺はミサンガと導きの杖の効果を一応聞いてみた


鈴「そうですね!杖は導きの杖と言って、行きたい所を念じるとその方向が分かると言う杖です、ミサンガは幸運のミサンガと言って、身に付けると運が5上昇する装備品です」


真「説明ありがとうございます」


長「それで、此は何階層で手に居れたのかな?」


スッと俺の前にスキルブックを出してくる


真「それとミサンガと導きの杖は、1階層でドロップBOXから出ました」


長「ふぅドロップBOXから出たのですか…………そうですか」


鈴「そちらのスキルブックは、アイテム強化のスキルブックに成ります」


長「さて本題に入りましょう」


そう言ってクーラーBOXの中の肉を取り出した


長「押手くんは何人で何日間ダンジョンに入って居たのですか?」


真「へっ?一人で二泊三日ですけど?」


長「!?一人で二泊三日でこの量ですか?しかも全てが、極上ボア肉です!極上ボア肉等この10年で一枚しかドロップしてない極レアドロップですよっ!」


真「そうなんですか?」

鈴(コクコク)

長「一体どんなインチキをしたんですかっ!」


真「インチキって…………俺はインチキも何もしてませんよっ!」


長「💢ではっどうやって手に居れたんですかっ!」


真「普通にリトルボアを倒しただけですっ💢」


長「そんな訳がないっ!此だけの量を得るのに何匹リトルボアを倒したんですかっ?普通のボア肉でも100匹以上倒さないと此だけの量がドロップする筈がないっ!どんなインチキをしたのか話なさい!極上ボア肉のドロップ方法を隠匿するなぞ、言語道断だ!此がどれだけの値打ちがあるか分かっているのかねっ!」

鈴(コクコク)

真「💢はぁっ?何ですかその言い草はっ!俺がまるで犯罪でも犯した様な言い草ですねっ💢!もしそんな方法が在っても隠匿するのは当たり前でしょっ!」


長「💢なっなんだとっ💢貴様は捜索者として不適格の様だな!支部長権限で捜索者資格を剥奪して、持っている物全てを没収しても良いのだぞっ!」


真「今度は脅しですか?分かりました、好きな様にして下さい」


長「💢なっ貴様っ!」


そう言って俺はスマホで電話を掛けた


長「貴様どこに電話をしているっ!」


真「こう言う事に詳しい人に決まってるじゃ無いですか」


長「なんだと!」


真「あっもしもし榊原支部長ですか?」


榊「どうしたのかね?押手くんから電話とは珍しいではないか」


長「榊原……だと……まさか?こんな子供が……」


真「今静岡支部の協会に居るんですけど、なんかここの支部長が俺の事を犯罪者見たいな扱いをして、捜索者資格を剥奪して俺の持っている物全てを没収するって言ってるんですよ」


榊「静岡支部………確か長谷川支部長だったか?今もそこに居るのかな?」


真「居ますよ!なんか顔を真っ赤にして、わなわなしてます」


榊「済まんが電話を代わって貰えるか」


真「分かりました!…電話を代わって欲しいそうですよ」


スマホを長谷川支部長に渡した


長「あぁ長谷川だが」


榊「私の声が分かるかね?長谷川支部長?」


長「!ししししし失礼しました榊原本部長っ!」


真「?本部長???」


榊「捜索者資格を剥奪の上に持ち物全てを没収だと?そんな権限はない筈だが?其に彼が持つマジックアイテムの一つが100億もする物が在るのだよ!

しかも彼は私の秘蔵っ子だ、

あの英雄と聖女のご子息でもある、其がどう言う意味に成るか分かっているのかね!」


長「ひゃっ百億!英雄と聖女のご子息……はぅわ……」バタッ


鈴「支部長!長谷川支部長しっかりして下さい支部長ぉぉ

誰かぁっ救急車!救急車を呼んでぇぇっ」


俺は倒れた長谷川支部長の所に行きスマホを回収した


真「もしもし押手です、あのぉ長谷川支部長が泡を吹いて倒れたんですが?何を言ったんですか?あと本部長って?」


榊「ふむ大した事は言っていない!其となあの件で昇進をしたw」


真「そうだったんですか!昇進おめでとうございます!それじゃぁ昇進のお祝いにボア肉持って行きますね!」


榊「済まんが気持ちだけ受け取っておこう、前にも言ったが此でも国家公務員なのだ、受け取る訳には行かんのだよ」


真「あぁそっかぁ賄賂を贈ったぁ見たいに成っちゃうのかぁ!

じゃあ俺の住んでるアパートの庭で捜索者じゃない一般市民とのBBQなら?どうですか?」


榊「えっ?押手くん?そんなにボア肉が在るの?」


思わず素に成る榊原


真「えぇ43枚ほど

在りますよ」


榊「43枚も……フフッ分かった有り難く参加させて貰うよ」


真「良かった、あっ緑川さんも誘って下さい、あと都合の良い日を後で教えて下さい、」


榊「うむ楽しみにしているよ、其れでわな」


真「はい、有り難うございました」


その後長谷川支部長は駆け付けた救急隊により病院へ搬送された


真「あのぉ職員のお姉さん?俺もう帰って良いの?」


鈴「えっあっ……お疲れ様でした」


そう言えばこの人も俺の事を…

少しイジメちゃお~かな


鈴「あのぉその二匹のトイプードルって、スモールレッ」


俺は机の上の肉をクーラーBOXにしまい、リュックから取り出したマジックバッグにクーラーBOXとスキルブックをしまった、


鈴「ふぇっ?えっ?えぇっ?」


真「あっ!今見た事は内緒で!これ国家機密・・・・なのでもし情報を漏らしたら、多分一生出て来れないですよ!」


鈴「そっそんなぁぁぁっ……」

膝から崩れ落ちる職員


嘘です国家機密等では在りませんからぁwwwでも守秘義務は在るからね


真「じゃあ帰らせて貰います」


俺は水や紙皿等をしまい二匹を抱えて協会を後にした


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