第8話

どうやら俺は死んでは居なかったようだ、

その証拠にグ~ッとお腹の音が鳴った、お腹が空いたけど動けない!

食事をするには寝ている、この子達を退けないと、マジックバッグから食料を取り出すことが出来ない、

俺にはそんな事は出来ない……

仕方がない暫く講して居るか






どの位たったのだろうか?どうやら俺も寝ていた様だ、


その時この子達が一斉に唸り出し警戒体勢を取った!


「!モンスターかっ!?」


俺はお腹の上の一匹を下ろして立ち上がり、メイスを構えて、


ガサガサと音を立て揺れる茂みに警戒をする


其処から出てきたのは、このダンジョンの1階層で一番の厄介者と言われている狼だった、


ウゥ~ッ×4


プルプル震えなが唸るトイプードル達、俺はこの子の達の前に出て、狼の注意を引く為にメイスで牽制をする


ウゥ~ッ×4


グルルル


どうやらこの狼は俺ではなく、トイプードル達を狙っている様だ、

俺はふと疑問に思った、

モンスターがモンスターを襲うのか?そんな事は聞いた事がない、だが実際に狼がトイプードル達を狙っているのは明らかだ、


グルルル


「こいつ…何で飛び掛かって来ない?まるで俺の気をっ!まさかっ!」


ガサッ


後ろの茂みからもう1匹の狼が、トイプードル達に襲いかかった、


グルァァァ


「させるかぁぁぁっ」


キャインッ


俺は咄嗟にメイスをトイプードル達に襲い掛かって来た狼に投げつけた、そしてすかさず、

マジックバッグからバットを取り出し、もう1匹の狼を牽制しながら、蹲っている狼に止めをさしメイスを拾う、

不利と見たのかもう1匹の狼は森の中へ逃げて行った


「ふぅ~何とか成ったか~」


クゥ~ン×4


「おぉよしよし怖かったなぁもう大丈夫だよ、おぉよしよし」


クゥ~ン×4


4匹のトイプードルをモフッて居ると、グ~とお腹が鳴った、

そう言えば夕飯食べて無かったんだと思い出す

マジックバッグから、俺用のおにぎりと2Lの水を出し、この子達用に深目の紙皿を出して、水をそれぞれの前に置いてあげる、

水を美味しそうに飲むトイプードル達


「この子達の食べられそうな物は何か在るかな?あっ!ボア肉なら食べて大丈夫かな?」


俺はマジックバッグから、クーラーBOXと紙皿とカセットコンロと鍋を取り出して、

鍋に水を入れお湯を沸かす

トイプードル達は、それを不思議そうに見ている、


「もう少し待っててな」


お湯が沸いた鍋にビニールに入ったままの肉を入れ、湯煎をする、

肉を見たトイプードル達は千切れるんじゃ無いかと思う程に、尻尾を振っている、


6分ほど湯煎をして、肉を取り出し肉が冷めるのを待つ


「ん~お湯が勿体無いな~?

そうだ!」


マジックバッグからカップラーメンを取り出し、お湯を注ぐ、

そして2分ほど待つ、

肉も良い感じに冷めた

俺は肉を紙皿に乗せて、それぞれの前に置いた


「はいっお待たせ、食べて良いよ」


ちょこんと立ち座りをした状態で、器用に両手で肉を掴み食べる姿は、ラッコが食事をして居る見たいだ、

うん可愛い💕


食事を済ませ片付けをして居る時に、ある物が目に付いた、

其処にはドロップBOXが在った


「此ってさっきの狼から出たのか!全然気が付かなかった」


俺はドロップBOXを開けて中を確認して見た


「なっ!スキルブック!Fダンでスキルブック何か出るのか……此方は杖か?あとこれは……ミサンガ?まぁどんな物かは、マジックバッグに入れたら、名前で判断が付くだろう」


俺はスキルブックと杖とミサンガをマジックバッグに入て名前を確認した


「ほぉアイテム強化のスキルブックか!確か此もデメリットが在ったはず?此は幸運のミサンガか、あと此方は……導きの杖か、これは有難いな!此で遭難だけは避けられるな、」


俺は少し休憩をした後、トイプードル達にお別れを言い、導きの杖を使い中央を目指して歩き出した


歩く事3分ほど、後ろを振り返ると、ちょこちょこと後を付いて来るトイプードル達、

俺がその場でしゃがみ込むと、走り寄り嬉しそうに身体を擦り寄せて来る


「ごめんな……俺は一緒に居て上げられないんだよ……」


クゥ~ン×4


円らな瞳を潤ませて上目遣いで見つめてくるトイプードル達


「そんな目をされても、連れて行けないんだよ………」


クゥ~ン×4


「くっ可愛い過ぎる‼️中央に連れて行ったら何とか成るかな?」


クゥ~ンスリスリ×4


俺は改めて中央に向かって歩き出した


1時間ほど歩くと、木々の隙間から篝火の灯りが見えて来た、


俺はマジックバッグから出したリュックとクーラーBOXを背負い、篝火の見える方へ向かった


其処は森が開けておりその周囲を木の柵で囲って在った、

篝火を焚いている所が入り口の様で其処に2人の捜索者が門番の様に立っていた


「へぇ~本当にキャンプ場見たいに成ってるんだな!」


「こんな時間まで狩りをしてたのか?」


「えぇ少し道に迷いましたが、何とか辿り着けました」


「それは良かっ………おっおいっ君の後ろに居るのは……まさかっ………」


「えっ?あぁトイプーじゃ無かった、スモールレッサーコボルトです」


「マジかっ……しかも4匹も!

君はテイムのスキル持ちなのか?」


「いえ違いますよ、何故か懐かれて、其よりも中に入っても良いですか?」


「おっおぉすまん、使用料は、千円だこの箱に入れてくれ」


「この子達も入って大丈夫ですか?」


「入っても大丈夫だが………

多分騒ぎに成るぞ」


「そうですよね、モンスターですもんねぇ」


「まぁそう何だが、そうじゃ無いんだよなぁ」


「???」


「絶対にその子達から目を離すなよ」


「分かりました」


俺は千円を箱に入れ中に入った


「さてと、成るべく人が居ない場所はっと………おっあそこが良さそうだな」


俺は人が居ない場所を選び1人用のテントを設置した


「今のテントは楽だな!置いて止め金を外すだけ設置完了だもんな、じゃあ朝まで寝るか、ほら皆もお出で」




ざわざわザワザワざわざわ


「………何だ?外が騒がしいけど……何か在ったのか……?」


俺は外の騒がしさで目を覚ました


「ちょっと外を見てくるから、おとなしくしててな」


確認するためにテントから出た


男1「おっ出てきたぞ」


女1「ねぇねぇ君に聞きたい事が在るんだけどっ!レッサーコボルトを連れてるって本当?」


真「ふぇ?」


女2「ねぇねぇど~なの?本当なの?」


真「えぇっと……何なんですか?これ?」


男1「あぁ昨日の夜に君がスモールレッサーコボルトを何匹も連れて歩いてるのを見たんだよ」


真「はぁ……其が何か?」


男2「どぉやってテイムしたか教えろっ!」

女1「ねぇ見せて、触らせて、私に頂戴」

女2「何を言ってんのよアンタはっ、こんな子にあげなくて良いから私に頂戴」


真、男1「「おアンタもかよ!」」


男2「そんな事よりもテイムの仕方を」


男1「お前ら少し落ち着け!」


男2「落ち着けるかよ!初のテイム者だぞ!テイムの仕方が分かれば大金持ちに成れるかも知れないんだぞ!」


真「初のテイム者?」


男1「あぁレッサーコボルトをテイムしたのは、君が初めて何だよ」


女2「何匹ものモンスターをテイムしている上位捜索者でも、

テイム出来なかったモンスターなのよっ!」


女1「そ~よっ!私なんて半年もここに通ってるのに、見た事すら無いんだからっ!なんでよっ!」


真「いゃぁなんでっ言われても…」


男2「いいからさっさとテイムの条件を教えろっ!」


男1「おいっよせ」


真「そんな言い方されて、教えると思います?」


女1「こんな男ど~でも良いから、お願いレッサーコボルト見せてぇお願いだぁかぁらぁ見ぃせぇてぇぇ」


真「ちょっちょっとっお姉さん放して!ズボンにしがみ付かないでっ」


女1「お願い見せて触らせてもふらせてぇぇ」


真「ダメぇお姉さんそんな所、顔をスリスリしないでぇぇ~ッ」





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