第7話

----翌日の夕方----


俺は黒斗叔父さんと携帯ショップに来ている、

学校の方は剛田と骨川が休みと言うだけで、平和その物だった




黒「真依琉くん、この防水、防塵、耐衝撃、耐電撃、耐熱、

ダンジョン素材使用の最新型、捜索者にオススメだって、此なんか良いんじゃないかい?」


真「はぁ俺は何でも良いですよ」


黒「うん、じゃあ此にしよう」


はぁぁどうせ半年も持たずに壊れるんだろうし


1時間後


店員「お買い上げ有り難う御座いましたぁ」


真「黒斗叔父さん有り難うございます」


黒「気にする事は無いよ、僕は此でも稼ぎは良い方だからね、じゃあ帰ろうか」


こうして俺は3年半で8台目の携帯を持つ事に成った、


携帯を買ってから3日がたち、

やっと終業式の日を向かえた、明日から夏休みだ

俺は夏休みを利用して、隣県にあるダンジョンに1週間ほど遠征をする予定だ、

なぜ隣県に遠征するのか?

理由は多々ある、理由の1つ目は、ゴブリン以外と戦って見たい、ぶっちゃけゴブリンに飽きた!

理由の2つ目は、ドロップ品の検証と実益を兼ねてだ、

ゴブリンは魔石しかドロップしないが、他のモンスターは、そのモンスター由来の素材をドロップするのだ、

例えばボア系なら牙や肉だったり、リザード系なら皮や鱗だったり、樹木系だと果実や木の実などをドロップする、

しかも魔石よりもドロップ率が高いのだ、

ゴブリンの魔石は20匹倒して1回出るかどうかだが、

俺が狙っているリトルボアの肉は、3匹倒せば1回はドロップするらしい、

まぁ未だに俺は魔石はドロップした事が無いけどね……………

しかもリトルボアの肉は、とても美味しく、超高級肉として有名なのだ、なにせ1回にドロップする量が80グラムと、非常に少ないため、市場には殆ど出回らない、

そしてリトルボアの肉が市場に出回らない理由が他にも在る、


隣県にあるダンジョンは森林型で、数種類の動物型のモンスターが出るFダンである、

リトルボアはこのダンジョンにしか出現しないのだ、

しかもこのダンジョンは、普段入っているダンジョンの5倍の広さが在り、森林の為に見通しが悪く、景色が変わらないため、多くの遭難者が出ているのだ、

普段入っているダンジョンは、

一辺が5キロの正方形で在るのに比べ、

此から行くダンジョンは、一辺が25キロの正方形で在るため、

このダンジョンに入る捜索者には、多めの水や携帯食を持って行く事が推奨されている、

しかもこのダンジョンの1層には、レアモンスターと言われる

モンスターが居るらしいのだ、

出会うだけで幸運が訪れるらしい

まぁ俺にはマジックバッグが在るから、水や食糧は問題はないが、普通の捜索者は大変なのだろう、水は重たいからね、




そんなこんなで遣って参りました、森林ダンジョン入り口前広場、結構人が多いな、

へぇ~他の人は4~5人でパーティーを組んでるのか、


今の俺の格好は擬装様のリュックにクーラーBOX、その他諸々に装備品、

入ダンしたら、人目に付かない所まで移動して、

さっさとマジックバッグに入れないと、動き辛くて戦闘も出来ない、

いつまでも眺めてても仕方ない、さっさと入ダン手続をして中に入ろう、


真「入ダン手続お願いします」


職員「ん?君1人か?」


真「えぇ1人ですけど?」


職員「此処がどう言うダンジョンか知ってるのか?」


真「知ってますよ、森林ダンジョンで遭難者が多く出るんですよね?水も食料も多く持って来てますよ、ほら!」


俺はクーラーBOXの中身を見せた


職員「分かった、日帰りで良いのか?」


真「2泊でお願いします」


職員「2泊?」


真「明後日の夕方に戻って来ます」


職員「ダンジョン内は自己責任だが、無理だけはするなよ、」


真「はい、じゃあ行ってきます」


職員「おう、気を付けてな」





「ふぅ此処まで来れば良いかな」

回りに人が居ないのを確認して、荷物をマジックバッグに入た

「取り敢えず、中央に向かうか、入り口付近は人が多く獲物も少ないからな」


俺は中央・・と思われる方向に進んだ


20分ほど歩いた所で、第一村人成らぬ、第一モンスターを発見


「あれはリトルディアーか、確かにどう見ても小鹿だな、もう少し近付いて見るか」


俺はそ~っと近付く、距離にして残り10メートル


「ちっ気付かれたか!」


リトルディアーは森の奥に逃げて行った


其から数分ほど歩き、目当てのリトルボアを発見した


「よし今度こそ………」


俺は気付かれない様にそ~っと近付く、残り3メートル、

俺はメイスを構え一気に近付き、リトルボア目掛けて、アッパースイングでメイスを叩き込んだ

リトルボアは断末魔の声を上げる事も出来ずに、黒い霧に変わった、せしてそこには…………葉に包まれた………


「おぉっ此がボア肉か!通常ドロップ、初GETだぜぇっ」


俺はマジックバッグからクーラーBOXと保存用のビニールを取り出して、肉を回収し、クーラーBOXもバッグに入る


それから2時間ほど狩りをしながら、中央に向かって歩いた


「よし此で8匹目」


8個目・・・のボア肉をクーラーBOXにしまい、マジックバッグから、飲み物とパンを出して昼食とした


其から3時間ほどたち


「おかしいな?もう中央の開けた場所に着いても良いはず何だけどなぁ?思ったよりも進んで無いのかな?まぁ進むしか無いか」


山や森の中を歩いた事もない、現代の高校生である真依琉は知るよしも無い事なのだが、

人は目標物が無い場合、真っ直ぐ進んでいるつもりでも、不思議と逸れてしまうのである、

戦闘したり、障害物を避けながら歩いているのだから、尚更である、況してやダンジョンである、

だが希に完全方向感覚の能力を持つ者もいる、勿論、真依琉は持って居ない


更に2時間ほどたち


「絶対におかしい!ヤバい迷ったか?」

少し焦り出す真依琉、その時である、


ウゥ~ッ


「んっ!モンスターっ?」


唸り声の聞こえた方向にサッと身構える真依琉


ウゥ~ッ

ウゥ~ッ

ウゥ~ッ


「!此方からも!群れ?ちっ囲まれたかっ!」


木を背に隙なく身構え、辺りを警戒する真依琉


そして遂に其が姿を現した


「なっ!あっあれは、レアモンスター?しかも群れ…だ…と…

くぁっ」


ウゥ~ッキャンキャンッ


姿を現したのはこのダンジョンのレアモンスターである、

スモールレッサーコボルトで在った


キャンキャンウゥ~ッキャンッ×4


「くぁっ可愛い~ッ💕なっ何だ何だこれ!何なんだこの可愛い生き物はっ!」


ウゥ~ッキャンキャン×4


【スモールレッサーコボルト

身長?約50センチ、二足歩行する見た目は完全な、トイプードル………いやトイプードルその物‼️】


「むっ無理だ………この子達と………戦う何て………おっ俺には…………出来ない…………くそぉ~ッもう、どうにでもしてくれぇ~ッ」


バタッとその場に大の字で倒れ込んだ真依琉


ウゥ~ッウゥ~ッ×4


ゆっくり近付いて来る、スモールレッサーコボ………いやトイプードル達


ウゥ~ックンクン…クンクン×4


「ゴメンよ瑠花………兄ちゃんは此処まで見たいだ」


クンクン……クンクン×4

のそのそ………のそのそ………







「!何だ?何なんだ?あぁ……そうかぁ俺はもう………死んだのか………これは………死後の世界って奴なのか………地獄では無さそうで良かった………」


のそのそ………スヤァ~zzz×4


「………ここは………天国……だったのか…………」





【経緯と状況を説明しよう……

真依琉が大の字で倒れる→

コボ……トイプードル達が近付き臭いを嗅ぐ→真依琉が瑠花に謝る→トイプードルが真依琉の体に昇る→1匹が胸の上に、1匹が、足の間に、残りの2匹が両脇に→真依琉が死後の世界と勘違い→トイプードル達は熟睡中→真依琉は天国と勘違い、以上説明でした】









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