第27話 海にいるヤバイ奴

 俺はサソリン!!

 今俺はサメを狩り続けている。そろそろ1000匹を超えそうだ。


『それにしても、本当に血を海に垂れ流していたらサメが来るんだな。』


 まぁ、マグロみたいなのもいるけど。


 あっ、ウツボといるな。


【そろそろ引いたほうがいいと思いますよ。

あいつが来ます。】


 ん? 何かが来るのかな?


『誰が来るって?』


【それは、もうすぐ見えます。前方の少し下をみてください。】


 なんだろう?


『おっ! 少しだけ見えてきた。』


 遠くからでもあの大きさ。クジラかな?


【にげ……】


 いや、血の匂いにつられて来たってことだろ…肉食だよな。


【にげ………い。】 


 鑑定さんうるさいよ。


【逃げてください!!!】


 え?


【一番最悪なのが来ました。早く陸に上がってください。】


 そんなにやばいやつなの?


『まだ遠くだし、大丈夫じゃない?』


【なわけありますか!!彼女に見つかってしまった以上逃げないと死にます。】


『そんなに言うなら逃げるか。』


 でも、そんなに焦ることじゃないだろ。


 俺はそう思い少しだけ後ろを振り向かえった。


 するとそこには……


 さっき狩っていたサメの何十倍もありそうなサメが来ていた。

 すごい速度で……


『何あれ何あれ!!』


 速い…、速すぎるだろ。


【あと50mで陸に上がります。その後も全力で走ってください。】


 鑑定さんが本気で訴えかけてきている。


 俺は陸になんとか上がったが、その後も言われた通りに走り続けた。


 すると、



 ザッバッッッッッッッッッッッッ!!!


「「「「キャシャーーーーーー!」」」」


 すぐ後ろからどでかい音とたくさんの鳴き声、そして、地震のように地面が揺れた。


 それからのことはよくわからない。

 鑑定さんがすごく焦ってなにかを伝えてきたがよく聞こえないくらいに走っていた。


 そして、日が沈む頃


【おつかれ様です。逃げ切れました。】


『あいつは何だったんだ。』


【彼女は種族がメガロドンで名前をシェリといいます。彼女はこの中層の中にいる下層の3大生物で、この世界でもトップ5に入るような強さを持っています。】


 え…。俺そんな奴に追われてたの?


【彼女は同族が狩られるのを嫌います。】


 ということはこの海でサメは狩れないということか。


『とりあえずは逃げ切れたことを喜ぼうか。』


【そうですね。】


 こうしてサソリの逃走劇は幕を閉じた。

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