第6話 一緒に寝たいから脱がせて

 千尋が拓斗の家に来たのは土曜日だった。その夜、拓斗は自分のベッドで休み、千尋は棚のチェアで過ごした。

 夜が明けた。

「拓斗。ゆうべは一人でチェアで過ごしたけど、千尋、とっても寂しかったんですから。もう一人はイヤ。今夜は、一緒に寝ましょうよ。ねえ、いいでしょ? というより、一緒に寝なくちゃ、ダメ!」


「え? 拓斗は寝相が悪いんですか? 千尋の体、とっても壊れやすいから、一緒の布団だとし潰されちゃうかもしれませんね。困ったな……」


「そうだ! 机の下に、サイドワゴンがありますね。あれをベッドサイドの、拓斗の顔の横辺りに持っていって、その上にタオルを敷いて下さい。千尋、その上で寝ますから。グッド・アイディアでしょ?」


 夜になった。

「拓斗、パジャマを着たんですね。じゃあ、千尋の服も脱がせ下さい。そうですよ。こんなヒラヒラしたワンピースを着たままじゃ寝られません。それに、拓斗、まだ千尋の生まれたままの姿を見てないですよね。ちゃんと見なきゃダメです」


「そう。背中にホックがあるから。優しくして下さいね。そうそう。ちゃんと、ペティコート着て、ドロワーズ・パンツも穿いてますよ。ピンクで可愛いでしょ? 下着姿をよく見たら、それも脱がせて下さいね」


「拓斗はいつも、とっても丁寧で優しですね。はい、のままの千尋の出来上がり。胸も、下の方も、ちゃんと作られてますよ。胸、ちっちゃいけど……。お尻だって、形がいいってママが言ってました。みんな、よーく見てね」


「千尋、何もかも素晴らしい、ですか? そんなに褒められると、照れくさいな。でも、自己肯定感、急上昇です!」


「千尋、球体関節が付いているから、いろんな恰好がさせらるんです。だから、拓斗の好きなようにしていいんですよ。拓斗が望むなら、恥ずかしい格好だって、出来ちゃうんだから。え? M字……? キャッ!」


「ちょっとエッチなポーズ、でどうでした? 拓斗、いっぱい褒めてくれるから、本当に嬉しいです。それに、優しく触ってくれるから、とっても気持ちいいですよ。」


「拓斗の顔がすぐ近くにあって、とっても嬉しい! あ、でも、バードキスくらいならいいですけど、舐めちゃだめですよ。千尋、水気にはすごく弱いんですから」


「もう寝ますか? 千尋にもタオル掛けて下さい。お休みなさい、拓斗」







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