第14話お薬あれこれ

お薬!あれこれ

お打合せのときお世話中にお薬を与えてください。と言うご依頼もよくあります。

ご飯に混ぜてくれれば大丈夫です。とか

ちゅーるの上に乗せてくれれば食べてくれます。と言う場合は比較的簡単です。

しかしお口に入れてくださいと言う場合はまず

逃げてしまう子の場合は捕まらないですし、もちろん触らせてもくれないので無理だと思います。とお答えします。

あるお世話の時その猫ちゃんはとてもおとなしくて抱っこしてお口の横に指を入れて口をあけてポンと放り込んでくれれは大丈夫です、とのことです。

お薬は小粒のカプセルでピルポケットと言う柔らかい粘土状のおやつに包んで与えます。

吐き出したりしませんか?とお聞きすると

包んであるピルポケットが好きなので口に入りさえすれば食べてくれます、とのことです。

お家の方がやって見せてくれました。

お家の方なら抱っこ出来るけれど他人には抱っこさせてくれない子はたくさんいるので、そうですか..

でも私に抱っこさせてくれますかねぇ?と言うと抱っこしてみてくださいとおっしゃるのでやってみると嫌がりもせずにさせてくれました。

そしてお客様が無理だったらいいですからね!とおっしゃっるので気が楽になりました。

それではトライしてみますが無理だったらごめんなさい!と言うことになりました。

当日いよいよお薬タイムになりました。

ドキドキが猫ちゃんに伝わりませんように、と祈る気持ちでいい子だねぇ〜と言いながら、抱っこしました。

抱っこはさせてくれましたがすぐに下りて行ってしまいました。

でも逃げもしないで近くにいるので再度抱っこして急いで口をあけてお薬をお口に入れると

もぐもぐしながら食べてくれました!

大成功です❣️

冷や汗がでましたが、今日のお世話の一番の難関突破で喜びが込み上げてきました。

お客様にもすぐにLINEでお知らせしました。

吐きどめなのでこれで明日来た時吐いていなかったら嬉しいなぁー!

次の日はベッドの上にいて下りて来てくれなかったので、ちょっと失礼します、と私がベッドに乗って、お口にポン!2日目も成功!

3日目も猫ちゃんはベッドにいましたか私がお部屋に入っていくとベッドの上を歩いています。

落ち着くのを待ってお薬を与えようとすると動いてしまいます。

ちょっと不安定な体勢でお口にお薬を入れると

ポロリと出て来てしまいました。

わっ!どうしよう..すぐに拾うとピルポケットが少し剥がれてお薬が見えています。

慎重にピルポケットを広げて包み直し、再度挑戦すると今度はパクッと食べてくれました!

先程みたいにお口から出て来てきてしまうのでは?と心配しながら見つめる私...

でもちゃんと食べてくれたのです!

バンザーイ!3回ともお薬を食べてくれました。

全部のお部屋に吐いた跡がないか見回るお約束でしたので毎日見て回りましたが、一回も吐いた跡はありませんでした。

お薬を食べてくれた猫ちゃんに感謝、感謝!でした。

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